倍賞千恵子&木村拓哉がタクシー旅 山田洋次監督91本目の新作『TOKYOタクシー』特報公開

山田洋次監督の91本目となる新作映画『TOKYOタクシー』(11月21日全国公開)の特報とポスタービジュアルが公開され、倍賞千恵子が演じるマダムと木村拓哉ふんするタクシー運転手の楽しい掛け合いが初披露された。
【動画】木村拓哉がタクシー運転手に!『TOKYOタクシー』特報
原作は、日本でもヒットしたフランス映画『パリタクシー』(監督・脚本・プロデューサー:クリスチャン・カリオン)。タクシー運転手の宇佐美浩二(木村)は、85歳の高野すみれ(倍賞)を東京・柴又から神奈川・葉山にある高齢者施設まで送ることになった。すみれは浩二に、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と寄り道を依頼する。タクシーで旅を共にするうち次第に心を許したすみれは、自らの壮絶な過去を語り始める。
特報は、浩二がすみれをタクシーに乗せたところからスタート。はじめは「お客さん、行き先は?」「お伝えしたと思うけど」とそっけない二人だったが、映像後半では、すみれが「運転手さんの初恋は?お相手はどんな人?」と浩二に質問攻め。「覚えてませんよ、そんなの」「あらつまんない、照れてるのね!」と肩をパシッと叩くなど、思わずクスッとする掛け合いが収録されている。
スタジオジブリのアニメーション映画『ハウルの動く城』(2004)では、声優として共演していた倍賞と木村。実写映画での共演について、倍賞は「『今の演技変だった?』って聞いたり、木村さんも『今のどうだった?』って聞き合ったりしていました。お互いに(お芝居が)上手くいくとハイタッチして、とても楽しく撮影をさせていただきました」と笑顔で振り返る。
木村も「改めて素敵な方、本当に愛おしい方だなと思いました。山田監督という巨匠のもと、倍賞さんとご一緒にお芝居をさせていただく中で、なかなかOKが出ない時もありましたけど、悔しいという気持ちではなく、それさえも楽しいと感じられました。OKが出た時も、もちろん嬉しいのですが、倍賞さんと共演させていただき、その一つ一つの工程が楽しかったです」と倍賞との共演を回顧。『武士の一分(いちぶん)』(2006)以来19年ぶりとなった山田組について「こんな贅沢で、こんなにハートフルな現場が滅多にないので、巡り会えたことは凄くラッキーだと思います。山田監督が映画を作っている、映画を撮影しているという、原点のようなものを改めて考えさせてくださった現場でした」と感慨深げに語った。
倍賞、木村のコメント全文は以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
倍賞千恵子
■演じる上で意識したこと、山田監督からのリクエスト
演技もそうですが、まずは先に爪(ネイル)作りから始まりました。最初は3時間半かかりました。ネイルと合わせて、独特な髪型も作ったのですが、衣裳合わせの時、山田監督に「挑戦的な髪型にしてほしい」、「衣裳もどこか挑戦的な雰囲気であってほしい」と言われたんです。なので、それをいつも念頭に置きながら、私自身もこのような役は初めてで、挑戦しながら撮影を続けていました。
■木村との共演
「今の演技変だった?」って聞いたり、木村さんも「今のどうだった?」って聞き合ったりしていました。お互いに(お芝居が)上手くいくとハイタッチして、とても楽しく撮影をさせていただきました。ものすごく豊かな才能を持ってらっしゃる人で、色んな引き出しがたくさんあるんです。じっくり向き合うことで、その奥にある豊かな才能が次々と出てくる方なので、お芝居していてとても楽しかったです。
■映画を楽しみにしているファンへメッセージ
私の大好きなイチョウ並木も本編に登場しますので、東京の景色と共にこの物語を楽しんでいただけたらと思っています。そして、映画を見終わった後に、なぜか皆さんが「ハイタッチしない?」と言いたくなるような、そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです。『TOKYOタクシー』ぜひ劇場でご覧になってください。
木村拓哉
■山田監督の演出、山田組の雰囲気
こんな贅沢で、こんなにハートフルな現場が滅多にないので、巡り会えたことは凄くラッキーだと思います。山田監督が映画を作っている、映画を撮影しているという、原点のようなものを改めて考えさせてくださった現場でした。
■倍賞との共演
改めて素敵な方、本当に愛おしい方だなと思いました。山田監督という巨匠のもと、倍賞さんとご一緒にお芝居をさせていただく中で、なかなかOKが出ない時もありましたけど、悔しいという気持ちではなく、それさえも楽しいと感じられました。OKが出た時も、もちろん嬉しいのですが、倍賞さんと共演させていただき、その一つ一つの工程が楽しかったです。
■映画を楽しみにしているファンへメッセージ
フランスで製作された『パリタクシー』という作品を、山田監督が東京を舞台にしたらどのような作品になるのだろうかと、今から楽しみにしています。素敵なキャストの方々、素敵なスタッフが携わって作り上げた作品です。「映画ってやっぱりいいな」と、単純にホッコリ温かい気持ちになっていただけたら嬉しいなと思いますので楽しみに待っていていただきたいです。