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『ミッション:インポッシブル』グレースはさまざまなバージョンを演じた!ヘイリー・アトウェルが語る

来日してインタビューに応じたヘイリー・アトウェル
来日してインタビューに応じたヘイリー・アトウェル

 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』でグレース役を務めたヘイリー・アトウェルが来日時にインタビューに応じ、撮影現場でさまざまなバージョンを演じるという本シリーズならではの面白さを明かした。

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 前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)からシリーズ参加を果たしたヘイリー。メガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督は主演・プロデューサーのトム・クルーズと長年にわたるコラボレーターであるため勝手知ったる仲で、事前にかっちり脚本を決めるのではなく、撮影現場でストーリーを自由に発展させていく形を採用している。

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 本作のオープニングである、ガブリエル(イーサイ・モラレス)にイーサン(トム)とグレースが捕らえられ、そこから展開するアクションシーンに関しても、さまざまなバージョンを演じたとヘイリーは語る。

 「クリス(マッカリー監督)たちが編集に入ってから加えたいショットが出てきたから、撮影の1年後とかにまたあの現場に戻ることになった。グレースが実は情報を隠しているバージョンや、何が起こっているのか全くわかっていないバージョンなどたくさん撮った。さまざまなバージョンのグレースを演じられるというのは、俳優としてとても面白い経験だったわ。そのうちどれを選ぶのかはクリスとトム、そして編集のエディ・ハミルトン次第で、映画にとってベストになるように彼らがピースを組み立てるの」

 インタビュー時、まだ完成した映画を観ていなかったヘイリーは、「だから、彼らがどのバージョンを使ったのかまだ知らない」と笑う。「でも特に記憶に残っているのは、ある時点で彼らが『イーサンがものすごく暴力的になっているのを見ているグレースのリアクションを撮りたい』と言ったこと。そしてもちろん、それは実際にはわたしの目の前では起きてはいない。トムとクリスが、グレースが目にしているであろう光景を言ってくれて、わたしは彼らを笑わせようと頑張った(笑)。想像力を使って演じたの。そこではグレースが今まで見たことないような暴力が展開しているとね! あれはとても楽しい撮影だったわ」と笑顔を見せた。

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 さまざまなバージョンを演じたのは、前作『デッドレコニング PART ONE』でも同じだ。垂直になる列車の車両内で展開する過酷なアクションシーンに関しても、異なるアングルで複数回撮るだけでなく、“演技違い”も複数撮ったのだという。「グレースが怖がっているバージョン、多少は自分をコントロールできているバージョン、イーサンを信頼しているバージョン、信頼していないバージョン……。だからそうした撮影に対応できるように体力を保つことも重要だった」

ヘイリー・アトウェル
来日は2回目だというヘイリー。「わたしの親友が東京で暮らし、仕事をしていたから、10年前に来たことがある。彼女は街を紹介してくれたわ」

 『PART ONE』にはトムと手錠でつながれたままローマ市街地を爆走するカーチェイスシーンもあり、その撮影は見た目以上に困難だったとヘイリーは振り返る。「グレースは運転がすごく下手で、彼女とイーサンが危険であることに説得力を持たせないといけないけど、ヘイリーとしては安全にすべてをコントロールしないといけない。ターンやドリフトを決めながら演技をし、トムとアドリブをして、でも車にはカメラが取り付けてあるから視界不良なの。だから、わたしはグレースより腕のいいドライバーなのよ(笑)」

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 「このシーンの撮影があるのはわかっていたから、たくさんのトレーニングをした。トムとは手錠でつながれていたから、俳優としてそれぞれの動きを理解して互いを信頼しないといけなかった。そうして初めて、互いを信頼していないような演技ができる。そして、常に二人一緒のショットだったから、一人だけが良くてもそのショットは使えない。常に二人とも良いものでないといけなかったの」と苦労を明かした。

 前作では一筋縄ではいかない行動の数々でイーサンをきりきり舞いさせたグレースだが、本作では彼の仲間として人類の存亡をかけたミッションに挑む。ヘイリーは「前作で、彼女を捉えどころがなく、油断ならないけれど、それでいて共感できるようにもしないといけない点にはプレッシャーを感じていた。トムとクリスは彼女に“観客に好かれよう”としてほしくないと思っていたの。彼らは、扱いづらい彼女がリアルだからこそ、好かれてほしかった」とグレース役へのアプローチを語る。

 「彼女はイーサンを好きになろうとしているのではなく、彼から逃げようとしているしね(笑)。それがこのキャラクターたちの間に素晴らしい緊張感を生み、『PART ONE』では彼を信頼できるようになり、チームへの参加を望むようになった。そして本作ではチームの一員となったことで、大切な人たちを持つことには代償があると学ぶ。そうした人々を失うのは恐ろしいことだから。だから、よりエモーショナルになっているの」と新作でのグレースの進化について説明していた。(編集部・市川遥)

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は公開中

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