「べらぼう」水樹奈々、中井和哉らスター声優がズラリ&活躍

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の25日放送・第20回では初登場の水樹奈々をはじめ、人気声優が大挙出演し、ネットを沸かせた(※一部ネタバレあり)。
第20回「寝惚(ぼ)けて候」では、蔦重が自身の手掛けた朋誠堂喜三二(尾美としのり)の本「見徳一炊夢」を、大田南畝(四方赤良/桐谷健太)の「菊寿草」(批評本)で絶賛されたことからいよいよ耕書堂の天下に。南畝の誘いを受け、狂歌の世界に足を踏み入れていくさまが描かれた。
畳が焼けていても障子がボロボロでも「めでたい」とうそぶく、ドラマ屈指のポジティブキャラ・大田南畝を演じる桐谷が「はまり役」と好評を博したが、くしくも声優界のスターが集結。南畝に誘われて蔦重が赴いた狂歌の会では、水樹奈々演じる天明期の女性狂歌師・智恵内子(ちえのないし)が初登場した。水樹にとって本作が大河ドラマ初出演。セリフは「本日の判者は四方赤良先生です。先生いかがでしょう?」の一言だったが、相変わらずの美声が視聴者をくぎづけにしていた。
そして、蔦重の力強い助っ人として大活躍したのが、第7回から登場した地本問屋の岩戸屋源八。演じるのは、先ごろ映画『アマチュア』の日本語吹替え版でラミ・マレック演じる主人公の声を担当したことも話題の中井和哉。かつては鶴屋(風間俊介)や西村屋(西村まさ彦)の一派で蔦重に反発する立場だったが、商売人とあって抜け目なく、「見徳一炊夢」の評判を聞くといても立ってもいられない様子。
耕書堂を訪れた岩戸屋は「見徳一炊夢」を仕入れたいと言い、“それはマズいのでは……”と訝しがる蔦重にけろりと“今年一番の評判の本を置いてないってのはマズいでしょ、と言い訳が立つから”と返した。そこで蔦重は岩戸屋の“言い訳さえ立てば”の一言からある奇策を思い立ち、長らく叶わなかった市中の本屋と取引を開始。鶴屋、西村屋らをギャフンと言わせた。そのほか、同じく第7回から登場した地本問屋の村田屋治郎兵衛(松田洋治)、奥村屋源六(関智一)、松村屋弥兵衛(高木渉)もズラリ。「よ!岩戸屋」「中井和哉さん最高だよ」「中井さん出番多くてうれしい」「岩戸屋さん、気持ちいいなぁ」「声優オールスターズ」「声優さんがズラッと並んでる」と沸いていた。
水樹のほか、初登場組が続々。大田南畝、唐衣橘洲と並ぶ狂歌三大家の一人である朱楽菅江(あけら・かんこう/浜中文一)、田沼意次の家臣で、勘定組頭の旗本・土山宗次郎(つちやま・そうじろう/柳俊太郎)、島津家当主・島津重豪(田中幸太朗)、「赤蝦夷風説考」を著した伊達家家臣・工藤平助(おかやまはじめ)ら。土山は清少納言ならぬ「軽少ならん」というユニークな狂名も注目を浴びた。ちなみに南畝が次郎兵衛(中村蒼)に命名したのは大伴家持ならぬ「お供のやかまし」だった。
また、第3回に湯屋の主人として登場したジェームス小野田が、狂歌師“元木網”として再登場した。(石川友里恵)


