『28年後…』驚異のiPhone20台撮影 『28日後…』撮影監督が続投「常識の検証と打破を目指した」

ダニー・ボイル監督がメガホンを取るサバイバル・スリラー最新作『28年後…』(6月20日日米同時公開)から、 iPhone 15 Pro Max 20台を駆使した撮影のメイキングカットと、恐ろしい感染者の姿を捉えた本編映像が公開された。
【動画】2メートル超えの危険な感染者に遭遇…『28年後...』本編映像
人間を凶暴化させる“レイジウイルス”が蔓延したパンデミックから28年後の世界を描く本作。シリーズの原点『28日後…』(2002)の撮影では、当時革新的だったデジタルビデオが使用されており、「家庭用のビデオカメラがあらゆるところに普及していたから、荒廃した世界の恐怖があちこちに低品質なビデオ映像として残されているだろう」というアイデアから、あえて粗い画質で感染者たちの恐怖を映し出した。
最新作では、『28日後…』に続いてアンソニー・ドッド・マントルが撮影監督を務めており、当時の撮影技術に立ち返るように、特殊な撮影器具をつけた iPhone 15 Pro Max を20台並べて撮影を行っている。iPhoneで撮影されたのは、凶暴な感染者が迫るサバイバルシーンで、『マトリックス』でお馴染みのバレットタイム(時間が止まったように見せる技術)を応用したほか、最新ドローン、特別に改造されたハイテクセンサー、特殊な球面レンズなどの多種多様なツール、動物の身体に小型カメラをつけて撮影するなど、没入感ある映像にこだわっている。

マントルは、「ダニーと組むのはこれで10本目の映画になりますが、私たちは型破りなアイデアやテクノロジーが好きで、それらを使うことで物語がより真に迫るものになると信じています。だからこの作品でも常識の検証と打破を目指しました」と製作を振り返る。また、撮影風景を目撃したアーロン・テイラー=ジョンソン(ジェイミー役)は「監督はどんな状況でも順応するし、本能的なんです。彼は常に自分が作りたいものに対してすごく綿密で、大胆な選択をすることもありますが、それをとても楽しそうにやるんです」と証言している。
あわせて公開された本編映像は、ジェイミーたちが強靭な肉体をもつ2メートル超えの感染者“アルファ”に遭遇する様子を映し出す。アルファは、不気味な感染者の中でも特に危険な存在で、人間の生首を振り回しながら猛スピードで襲いかかる。他の感染者は、アルファの強烈な咆哮をきっかけに、人間を目がけて全速力で迫ってくる。巨大な感染者アルファのうちの一人は、マーベル映画『クレイヴン・ザ・ハンター』のヴィラン・ライノを演じた身長206センチメートルの総合格闘家チ・ルイス=パリーが演じている。(編集部・倉本拓弥)