ウィンター・ソルジャーのセバスチャン・スタンがA24『顔を捨てた男』で衝撃の役づくり！
『サンダーボルツ*』のウィンター・ソルジャー役で知られ、映画『アプレンティス：ドナルド・トランプの創り方』ではアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたセバスチャン・スタンが主演を務める、A24製作の映画『顔を捨てた男』（7月11日全国公開）の本編映像＆場面写真が公開され、スタンが本作で挑んだ驚くべき役作りについても明かされた。
俳優志望の主人公エドワード（スタン）は、顔の変形のために感情を抑圧して生きていたが、ある日、外見を劇的に変える過激な治療を受け、新しい顔を手に入れる。新たな人生を順調に歩み始めた矢先、彼の前にかつての自分の顔にそっくりな男オズワルドが現れ、エドワードの運命は予想外の方向へと逆転していく。本作は、第74回ベルリン国際映画祭最優秀主演俳優賞（銀熊賞）、第82回ゴールデン・グローブ賞最優秀主演男優賞（ミュージカル／コメディ）を受賞し、第97回アカデミー賞ではメイクアップ＆ヘアスタイリング賞にノミネートされた。
スタンは本作の脚本を読んで「ここ5年ほど、私は挑戦的に感じられる作品、つまり変革の要素がある作品に惹かれてきた。肉体的な変化だけでなく感情的なレベルでも、この作品は非常に新しい領域だった」と語る。彼は、この役をより深く理解するため同じ症状をもつ当事者への取材を敢行し、さらに、撮影の合間には特殊メイクをした状態でニューヨークの街を歩き、地元のコーヒーショップに入って周囲の状況を観察。ほとんどの客が自分と目を合わせなかったことを振り返り、「彼の病状についてできる限り理解しなければならないという大きな責任を感じた。見知らぬ人々の反応を吸収できたのは重要な体験だった」と明かした。またスタンは、本作では製作総指揮（エグゼクティブ・プロデューサー）としても参加。ヒロインを務めたレナーテ・レインスヴェのキャスティングや、特殊メイクを手掛けるスタッフにも自ら依頼した。
本編映像は、新たな顔を手に入れたエドワードが夜の街に繰り出した様子を捉えたもの。鏡に映る自分に戸惑っているような場面から始まり、以前にも訪れたバーで誰にも彼であることを気づかれない様子や、治療の効果が薄れることを心配しつつもウイスキーを一気に煽る姿など、不安げながらも静かに高揚していくさまが見て取れる。場面写真は、夜の街に出たエドワードと鏡に映るエドワードの表情を切り取ったもの。また、部屋に飾られた母親との２ショット写真が映るシーンでは、スタン本人が実際に母親と幼少期に撮ったものが使用されている。（加賀美光希）