広島・長崎への原爆投下を描く「Ghosts of Hiroshima」書籍予告公開 ジェームズ・キャメロンが映画化予定

第二次世界大戦中に2度の原爆投下を生き延びた日本人男性・山口彊(やまぐち・つとむ)さんなどをフィーチャーしたノンフィクション「ゴースツ・オブ・ヒロシマ(原題) / Ghosts of Hiroshima」の書籍予告が米公開された。原爆投下から80年を迎える現地時間8月5日(日本時間8月6日)に刊行される。
【動画】音楽はハンス・ジマー「Ghosts of Hiroshima」書籍予告
山口さんは、仕事で広島へ行って被爆し、列車に乗って戻った長崎でも被爆した二重被爆者である。作家チャールズ・ペレグリーノによる本書は、何年にもわたる法医学的考古学調査と、200人を超える被爆者およびその家族へのインタビューに基づき執筆された。本書は『タイタニック』『アバター』のジェームズ・キャメロン監督によって映画化が予定されており、キャメロン監督は15年以上にわたって企画を構想している。
書籍予告のナレーションを担当しているのは、『地獄の黙示録』などで知られる俳優マーティン・シーン。同作での印象的なナレーションが決め手となり、キャメロン監督のラブコールで実現した。音楽は、映画音楽の巨匠ハンス・ジマーの楽曲が使用され、“原爆の父”と呼ばれた米物理学者ロバート・オッペンハイマーの有名な一節「我は死なり 我は世界の破壊者なり」も収録されている。
映画化企画は初期段階だが、キャメロン監督は「スティーヴン・スピルバーグが『プライベート・ライアン』でホロコーストやノルマンディー上陸作戦をそのまま映したように、広島と長崎で起きたことを容赦無く描きたい」とDeadlineに宣言。製作には、原作者のペレグリーノをはじめ、日本側の専門家や、本書に協力した被爆者遺族が協力するほか、日本のプロデューサーが参加する可能性も示唆している。(編集部・倉本拓弥)


