「グラスハート」宮崎優ヒロイン抜擢の理由

佐藤健が主演のほかエグゼクティブプロデューサーに名を連ねるNetflixシリーズ「グラスハート」(配信中)でヒロインの西条朱音を演じる宮崎優(※崎=たつさき)。本作ではドラマー役で吹替えナシの演奏にも挑む熱演を見せているが、起用理由について主演の佐藤健らがオフィシャルプレス資料内で語っている。
若木未生の小説「グラスハート」を原作にした本作は、孤高の天才ミュージシャン・藤谷直季率いる新バンド「TENBLANK」の青春を描くストーリー。「TENBLANK」のベース&ボーカル・藤谷直季役に佐藤、ギター・高岡尚役に町田啓太、キーボ-ド・坂本一至役に志尊淳。主演の佐藤が映像化を念願し、みずから企画。共同エグゼクティブプロデューサーも務めている。
物語は、所属していたバンドを理不尽な理由でクビになった大学生の朱音が、藤谷から突然、彼が率いる4人組の新バンド「TENBLANK」のドラマーとしてスカウトされるところから始まる。藤谷はなぜ無名の朱音を見いだしたのか? 朱音の抜てきに反発する一至をはじめカリスマとして活躍する3人のメンバーに朱音はどう立ち向かうのか。朱音がミュージシャンとして、人として成長していく過程も見どころとなっている。
新鋭の宮崎を朱音役に抜擢した理由について、佐藤は「物語の中でだんだんとスターダムにのし上がっていく朱音と同じようにヒロインを応援してくれるといいなと思いました」と説明。監督の一人である後藤孝太郎は「朱音のシンデレラストーリーとは、つまり宮崎さんの成長物語にほぼ等しいと思う」と言い、「8か月という長い撮影期間を経て、朱音と彼女の物語がリンクしたんでしょうね。大抜擢を受けて、錚々たる俳優たちに交じり演技をするのは、簡単なことではなかったはずです。でも彼女は懸命に努力して、もしかしたら二度と出せないかもしれない、ものすごい力を発揮した。だからここには、彼女自身が成長していく、ドキュメンタリーのような魅力もあると思います」と惜しみない賛辞を贈っている。
宮崎は、2019年のドラマ「高嶺と花」(日本テレビ系)で女優デビュー。「FLY! BOYS, FLY! 僕たち、CAはじめました」(2019・カンテレ・フジテレビ)、「女子グルメバーガー部 」(2020・テレビ東京)、「ライオンの隠れ家」(2024・TBS系)などのドラマに出演し、「往生際の意味を知れ!」(2023・MBS・TBS)ではヒロイン(見上愛)の妹で車いす生活を送る三女に。映画では『任侠学園』(2019)、『うみべの女の子』(2021)、『まなみ100%』(2023)、『正体』(2024)などがあり、白石和彌監督が櫛木理宇のサスペンス小説を映画化した『死刑にいたる病』(2022)では、水上恒司(※当時は岡田健史)演じる大学生の同級生役で注目を浴びた。(石川友里恵)


