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実写『秒速5センチメートル』ヒロインは高畑充希!ビジュアル公開

『秒速5センチメートル』より。高畑充希演じる篠原明里
『秒速5センチメートル』より。高畑充希演じる篠原明里 - (C)2025「秒速5センチメートル」製作委員会

 2007年に公開された新海誠監督の劇場アニメーションを松村北斗SixTONES)主演で実写化する映画『秒速5センチメートル』(10月10日公開)のヒロイン・篠原明里を高畑充希が演じることが明らかになった。明里を写した場面写真とティザービジュアルも公開されると共に、完成した映画を鑑賞した新海誠がコメントを寄せた。

【画像】アニメ版『秒速5センチメートル』

 主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描いた本作。高畑が演じるのは、貴樹が小学生のころに出会い、ともに過ごすうちに心を通わせた篠原明里の社会人時代。「来年も、一緒に桜見れるといいね」と、この先もずっと一緒に過ごしていけると信じていた幼い貴樹と明里は、親の転勤を機に離れ離れに。中学生での再会時に交わした約束を最後に、それぞれの道を歩み続け、やがて大人へと成長した明里は、新宿で書店員として働く静かな日常を過ごしていた。

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 高畑はオファー時の心境について「正直、お話をいただいた時は、本当に?!私ですか???と、不安だらけでした。なぜなら、新海さんのアニメの中に居る明里さんは、動く度花びらが舞うような、「素敵な女性、という概念」みたいな存在だったので。私にとって」と振り返り、「ですが、いただいた台本を開くと、そこには「概念」じゃなくて「人間」が居て、私が見させてもらっていた明里さんは、貴樹の目を通した明里さんだったのかなぁ、と。少しだけ明里さんを身近に感じることが出来ました。今回あの新海さんの世界観を実写に落とし込んだスタッフさん達が、本当に凄くって! 何より、10年以上前から写真で一緒にお仕事してきた同級生の奥山監督の、1本目の商業長編作品に参加出来て、幸せな気持ちです」とコメントしている。

明里のティザービジュアル

 明里の姿を映したティザービジュアルには、曇る窓ガラスを背景にバスの座席に座る明里の横顔が。目線の先には手に持つ一枚のチラシ。大人になった明里の想いが垣間見える、ある雪の日のシーンが切り取られている。

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 高畑は今年、映画『ウィキッド ふたりの魔女』日本語吹替え版の主演声優を務め、現在映画『国宝』が公開中。7月16日に第1子妊娠を発表した。

 貴樹の幼少期に上田悠斗、高校生時代に青木柚、社会人時代に松村北斗。明里の幼少期を白山乃愛が演じるほか、森七菜木竜麻生宮崎あおい(※崎=たつさき)、吉岡秀隆らが出演。メガホンをとるのは、「ポカリスエット」のコマーシャル映像や、米津玄師、星野源らのミュージックビデオを監督し、映像監督・写真家として国内外から注目を浴びる34歳の新鋭・奥山由之。劇中歌に、アニメ版で使用された山崎まさよしの名曲をアレンジした「One more time, One more chance ~劇場用実写映画『秒速5センチメートル』Remaster~」が起用される。

 アニメ版の監督を務めた原作・新海誠のコメント全文は下記の通り。(石川友里恵)

原作:新海誠

 「映画を観始めて、最初はなんだか居心地が悪かったのです。不完全で未熟なバトンを若い作り手たちに渡してしまったような気持ちでした。しかし途中から映像に呑まれ始め、最後には自分でも驚いたことに、泣きながら観ていました。原作由来の要素に自分で泣いているのか、奥山組に泣かされているのか、あるいは失われた 2000年代に泣いているのか自分でもよく分からないまま、でもとにかく、強く感動させられました。あらためて、『秒速5 センチメートル』は奇妙な物語です。たいしたドラマツルギーもなく、胸のすく活劇もなく、ヒーローも悪役もいない。皆が理由もなく傷つき、傷つけられ、いつもなにかが満たされずにいる。でも 20 年前は、その「なにもなさ」が私たち自身の姿であり生活であり、それを掬いあげるようなアニメーション映画を作ろうと思っていたのです。アニメーション版がその目標に届いていたかは心許ないのですが、今回の実写映画では当時のその不器用な種が、青さも含んだままに見事な結実となっていました。『秒速5センチメートル』を作っておいて良かったと、(ほとんど初めて)心から思えました。奥山組の皆さん、本当にありがとうございました」

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