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『ジョン・ウィック』最新作『バレリーナ』追加撮影の真相 なぜチャド・スタエルスキが監督したのか

画像は『バレリーナ:The World of John Wick』より
画像は『バレリーナ:The World of John Wick』より - (R), TM & (C) 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 映画『ジョン・ウィック』最新作『バレリーナ:The World of John Wick』(全国公開中)は、シリーズ監督であるチャド・スタエルスキの全面指揮によって大規模な再撮影が行われたと、2024年10月に The Wrap で報じられた。後にその情報は一部不正確であると判明し、メガホンを取ったレン・ワイズマン監督も「再撮影ではなく追加撮影」だと証言している。ワイズマン監督とスタエルスキは6月の全米公開時、本作で行われた追加撮影の真相をそれぞれ海外メディアに語っている。

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 『バレリーナ』は当初、2024年6月7日に全米公開を予定していたが、同年2月に2025年6月6日へと延期が発表された。Deadlineは当時、延期の理由について、アクションシーンを増やすための追加撮影を実施するためと伝えていた。

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 その後、 The Wrap の情報筋が2024年10月に「再撮影がチェコ・プラハで2~3か月にわたって行われ、撮影現場にはワイズマン監督が不在だった」と報道。「テスト試写での評判が悪かったため」というネガティブな噂も流れたが、Screen Rant の情報筋は、追加撮影はワイズマン監督指揮の下、29日間という短期間で終わり、新たなシーンを加えるための理由だったと伝えた(その後、The Wrap は当初の報道を修正している)。

 報道が出た直後、スタエルスキは『ジョン・ウィック』10周年のタイミングで The Hollywood Reporter のインタビューに応じ、『バレリーナ』の追加撮影について言及。「(4作目)『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を手がけた脚本チームやスタントチームと一緒に撮影現場に戻り、レンがすでに撮っていたものに少し磨きをかけました。大げさなことではありません。みんな『何か月も撮り直したんだろう!』と言いますが、違います。実際はたった数週間だけ。アクションシーンをいくつか変更して、時間がなくて撮れなかった部分を補いました。もっと大規模なショットにするには、必要な時間が足りなかったんです。天候の問題もあったので、その部分を撮り直す機会もできました」と Screen Rant の情報を裏付けるように、追加撮影は数週間で終わっていると明言している。

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 ワイズマン監督はその後、映画公開のタイミングで同サイトのインタビュー応じており、再撮影報道について「(チャドと僕は)どちらも不満を抱えていました。本当にフラストレーションの溜まる話です」と不快感をあらわにし、「追加撮影があったのは、スタジオが映画を気に入ったからです。当初は、リソースやスケジュールの関係で脚本から削らざるを得ないシーンがいくつかありました。でもスタジオが『戻してみよう』と言ってくれたので、追加撮影の機会をもらえたんです。でも、メディアがそれを報じると、必ずネガティブなニュアンスになってしまうんです」と本音を漏らした。

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 では、『バレリーナ』の追加撮影においてスタエルスキはどのような役割を担っていたのか。/Filmでは、ワイズマン監督が撮影期間中に起きた健康トラブルを告白しながら、真相を語っている。

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 「実は私が病気になってしまい、体調に異常が出て、数週間ほど入院しなければならなかったんです。そこで、ちょうど取りかかっていたシーンを彼(チャド)が引き受けて撮ってくれたんです。彼のチームがいてくれて本当に助かりました。退院後、私はすぐに撮影現場に戻りました。それが実際の経緯です」

 スタエルスキは、入院中のワイズマン監督の代理で追加撮影パートを監督していた。その後、現場復帰したワイズマン監督はポストプロダクションで映画を仕上げ、スタエルスキも製作として最後まで支援している。

 ちなみに、予算の都合で削られたパートのひとつは、主人公イヴ(アナ・デ・アルマス)の幼少期が描かれる冒頭部分であるとワイズマン監督は明かしている。「脚本にはありましたが、時間やスケジュール、撮影に必要なものが足りなかった。それが、追加撮影で実現できたシーンのひとつです。スタジオが支援してくれて、望んでいたものが撮れたので、本当に感激しました」(編集部・倉本拓弥)

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