松下洸平、広瀬すずのカンヌでの一言にツッコミ 初共演でオンオフのギャップに圧倒
俳優の広瀬すずと松下洸平が24日、東京都千代田区の神田明神で行われた映画『遠い山なみの光』（9月5日公開）公開直前大ヒット祈願イベントに出席。松下との初共演の感想をユーモアたっぷりに振り返った。
本作は、ノーベル賞作家・カズオ・イシグロが太平洋戦争終戦直後の長崎と1980年代のイギリスを舞台に描いた長編デビュー小説を映画化。戦後間もない1950年代の長崎と、1980年代のイギリスという、二つの時代と場所が交錯するミステリー。広瀬は1950年代・長崎時代の悦子を、松下は悦子の夫・二郎を演じる。
浴衣姿で登場した広瀬と松下。本作が初共演だったといい、松下は広瀬の印象について聞かれると、「（撮影中も）素の広瀬すずのままでした。ヘラヘラしてるんですよ」と紹介する。「本当に……本番始まる直前くらいまでヘラヘラしていて、本番始まった途端、悦子の顔になってるんです。すごい方ですよ。勉強をさせていただくことが多かったです」とオンオフの切り替えに圧倒された様子。
広瀬は「ヘラヘラしている」の指摘に即座に反応し、「わかる」とつぶやいて照れ笑い。松下の印象については「洸平君は洸平君でずっとふざけているんです。わたしにしか聞こえない声でボケ続けていたり」といい、松下が「僕は普段からちゃんとしていますよ」と返すと、広瀬は「いや、怪しいよ」とツッコミ返して笑いを誘った。
二人の仲むつまじいやりとりはその後も続き、カンヌ国際映画祭に参加したことを振り返った際も、松下が「カンヌでご飯食べている時、僕の食べ方見て『おじいちゃん』って言ったよね。なんなんですか」と広瀬にツッコミ。広瀬は「言える人にしかそういうことを言わない」と返し、松下は「ありがとう。心を開いてもらえて」と笑顔を見せた。
一方、広瀬は松下について「すごく器用で、繊細な表現、例えば悦子には見えない、二郎さんの中だけでぐるぐるしているような感情などをすごく繊細に演じていました。真面目で器用な方なんだなって思いました。心地の良いリズム感を持っていて、（共演して）楽しかったです」とも。
本作について、広瀬は「当時の長崎を生き抜いた人たちの生きざまを見てほしい」「少しでも皆さんの希望になるような作品になれば」と呼びかける。松下も「長崎パートしか出ていないし、出番がたくさんあったわけではないけど、これだけ多くのイベントや完成披露に参加させていただき嬉しいです。決して戦争の悲惨さを伝えるだけの映画ではない。作品全体を通し、エンターテインメントとして楽しんでほしい」と話していた。（取材・文：名鹿祥史）