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『ワイルド・スピード』宇宙進出、ユニバーサル会長が謝罪「魔法は取り消せない」

画像は宇宙進出を果たした第9弾『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
画像は宇宙進出を果たした第9弾『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』 - Universal Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 NBCユニバーサル・スタジオ・グループ会長のドナ・ラングレーが、映画『ワイルド・スピード』シリーズ第9弾『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)で宇宙進出を果たしたことについて、現在開催中の第50回トロント国際映画祭で謝罪した。Varietyなどが報じた。

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 2001年に公開されたシリーズ1作目は、若者たちが大金を賭けたストリート・レースに熱狂するロサンゼルスを舞台に、潜入捜査官ブライアン(ポール・ウォーカー)と天才ドライバー・ドミニク(ヴィン・ディーゼル)の友情が描かれた。その後、同作はユニバーサルを代表する巨大フランチャイズへと発展したが、作品はドミニクを筆頭とする命知らずの“ファミリー”が主軸となり、物語もストリートレースの枠を飛び出し、ファミリーが世界を股にかけた任務に挑むアクションシリーズへと方向転換していった。

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 そして、シリーズ第9弾『ジェットブレイク』では、ファミリーのローマン(タイリース・ギブソン)とテズ(クリス・“リュダクリス”・ブリッジス)が小型車にロケットエンジンを搭載し、遂に宇宙進出を果たした。当時賛否を呼んだぶっ飛び展開について、ラングレー会長は映画祭ディレクターを務めるキャメロン・ベイリーとの対談で「彼らを宇宙に送ってしまいごめんなさい」と謝罪し、「あの魔法は取り消せない」と付け加えた。

 ラングレー会長は一方で、『ワイルド・スピード』がこれだけ長く愛されるシリーズになったのは、作品の“適応力”であるとも指摘。第3弾『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)と第4弾『ワイルド・スピード MAX』(2009)の間で、レース文化を主題にするのをやめたことを例えに、「どうしたらシリーズを成長させられるのか、模索しなければならないことは分かっていました。そこで、意識的に方向転換し、世界を舞台にした強盗劇のようなシナリオへとシフトする決断を下したのです」と語った。

 『ワイルド・スピード』はファンの声を作品に反映させることでも知られており、死んだはずの人気キャラクターが復活することも多々あった。ラングレー会長は、こうした背景にはヴィンの積極的な関与があるといい「ヴィンは早い段階から、ファンに直接語りかけることを意識していました。私たちはその広がりを見て、(ファンとの)会話がどこへ向かっているかを見届けていました。このフランチャイズは、常に“ファンファースト”でやってきたのです」とヴィンの貢献を評価している。

 シリーズは次作が最終章になる予定で、ヴィンは2027年4月の全米公開を示唆している。また、公開を間に合わせる条件として、舞台をロサンゼルスに戻し、ストリートレース文化に原点回帰することをスタジオに要求しており、亡くなったポールが演じたブライアンの再登場も狙っている。(編集部・倉本拓弥)

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