「べらぼう」歌麿“ミューズ”との出会いに感涙 「こうつながるのか」「美人画に覚醒か」

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の14日放送・第35回では喜多川歌麿(染谷将太)が“ミューズ”となる女性と運命の再会を果たし、大きな前進を遂げる展開に「美人画に覚醒か」と祝福の声に沸いた(※ネタバレあり。第35回の詳細に触れています)。
第35回「間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶのふたみち)」では、蔦重が松平定信(井上祐貴)の政を茶化した朋誠堂喜三二作の「文武二道万石通」が売り出すも、目にした定信は勘違いをして大喜び。皮肉なことに定信は一層改革に燃え、蔦重は複雑な心境に。一方、このところ狂歌絵本に虫の挿絵を描いていた歌麿は、かつて神社で錯乱状態になった際に絵を拾ってくれたきよと再会。その出会いは歌麿の人生を大きく変えることとなる。
雨に降られ洗濯物を取り込もうとしていたきよを偶然、助けた歌麿。きよは洗濯を生業としながら時に身を売って生きていたようで、耳が聞こえない様子。歌麿は筆談できよと会話するうちに笑顔がチャーミングな彼女に創作欲をかきたてられたのか「ちょいときよさんのこと描かせてもらえないかい?」と筆を執ると、洗濯をするきよを描き始めた。
後日、歌麿はきよを連れて蔦重のもとへ。師匠である鳥山石燕(片岡鶴太郎)の急死(大往生)を告げると、「所帯を持とうと思って」「ちゃんとしてえんだ」ときよと夫婦になることを報告。きよの“顔つきから、動きから何を考えているのか考えるのが楽しい”“それを絵にするのも楽しい”と目を輝かせる歌麿。さらには、かつて母のトラウマからどうしても描くことが出来なかった笑い絵(春画)を“おきよのおかげで幸せとは何かを悟り描けた”と見せると、蔦重は今にも泣きそうとばかりに喜び「おきよさん、まことありがた山です」「これは歌麿を当代一に押し上げる」「こいつにしか書けねえ絵」「とうか一生そばにいてやってくだせえ」と頭を下げた。ちなみにその笑い絵は蔦重が100両で買い取った。
後の場面でも、蔦重が“出会ったころのあいつは生きる欲がこれっぽっちもなく、ただ死ぬのを待っているようだった”という歌麿が「ちゃんとしてえって言ったんですよ…」と目を潤ませて感激する場面もあり、まるで「父親のよう」に喜ぶ蔦重と同様、視聴者の間でも「おめでとう!」「憑き物が落ちたかのよう」「呪いが解けたんだね」「幸せつかんでよかったね」「歌さんのミューズ!」「こうつながるのか!」「なんてかわいいカップル!」「良かったねえ」「感極まるなぁ…」「と祝福の声が続々。ピュアで好感度大のカップル誕生に、喜びに沸いていた。
きよを演じるのは、日本舞踏家の藤間爽子(31)。映像作品では2022年放送のTBS日曜劇場「マイファミリー」で注目を浴び、近年はドラマ「つづ井さん」(2024)、「晴れたらいいね」(2025)、朝ドラ「ブギウギ」(2023~2024)、映画『チャチャ』(2024)、『アイミタガイ』(2024)、『ゆきてかへらぬ』(2025)などに出演している。
一方、石燕のほか田沼意次(渡辺謙)の訃報が蔦重のもとへ。また、最後の場面では蔦重が、定信が「黄表紙好き」「春町びいき」である噂を耳にする場面があり、蔦重が恋川春町(岡山天音)と出そうとしている新作にてい(橋本愛)が「あまりにもからかいが過ぎる」「出せば危ないと存じます」と危惧したこともあり、春町への“フラグ”と見る声が多く上がっている。(石川友里恵)


