チャン・イーモウ監督作『満江紅(マンジャンホン)』11月21日公開決定

監督デビュー作である『紅いコーリャン』(1987)が第38回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞するなど、世界的に評価されているチャン・イーモウ監督作品『満江紅(マンジャンホン)』(2023)の日本公開が11月21日(金)に決定し、併せてポスタービジュアルと予告編が解禁された。
脚本の完成に4年を費やし、非業の死を遂げた名将・岳飛(がくひ)が遺した詩に着想を得た本作は、中国で公開されると同時に社会現象を巻き起こした壮大な歴史陰謀サスペンス。中国で900億円以上の興行収入を記録、2023年の世界興行収入ランキングではアジア映画として最高の成績をあげ、歴史劇の新たな金字塔として世界を驚かせた。ダブル主演を務めるのは、中国の国民的俳優シェン・トンと、大人気アイドルグループ「TFBOYS」での活躍や、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた映画『少年の君』(2019)の主演で知られるイー・ヤンチェンシー(英名:ジャクソン・イー)。
舞台は12世紀の中国。南宋王朝は、北方の強国・金(きん)と激しい戦いを続けていた。金に奪われた領土の回復を目指した英雄・岳飛が処刑された4年後、南宋の宰相・秦檜(しんかい)は金国との和平交渉に臨む。しかしその前夜、交渉の切札となる金国の使者が殺され、南宋の皇帝に届くはずだった極秘の手紙も消えてしまう。若き武将・孫均(そんきん)と下級兵士・張大(ちょうだい)は、思いがけずこの事件に巻き込まれ、秦檜から夜明けまでの2時間のうちに犯人を見つけるよう命じられる。調査が進むうちに孫均と張大の思惑も明らかになり、やがて背後に潜むさらなる陰謀が姿を見せ、衝撃のクライマックスが待ち受ける。
解禁されたポスタービジュアルには、剣を交える本作の二人の主人公が描かれ、その表情が物語の張りつめた空気を表している。さらに、壮麗な朝廷の屋敷から兵士たちを見下ろす孫均の姿と「宵闇に潜むのは、忠義か裏切りか」というキャッチコピーが、謀略渦巻く一夜の幕開けを暗示する。また、同時に公開された予告編では、和平会談前夜に起きた使者の殺人事件と消えた密書の真相を求めて奔走する孫均と張大の姿が鮮やかに描かれている。TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。(北山郁)


