古川琴音&北村匠海が初の夫婦役 浜辺美波&目黒蓮W主演『ほどなく、お別れです』新キャスト発表

俳優の古川琴音と北村匠海が、浜辺美波と目黒蓮(Snow Man)が主演を務める映画『ほどなく、お別れです』(2026年2月6日公開)に出演することが7日、明らかになった。転落事故で出産を目前に控えた妻とお腹の子を亡くしてしまう、柳沢家のキャストとして初の夫婦役を務める。
本作は、就職活動に失敗した主人公・清水美空(浜辺)が、葬儀会社でインターンとして働き始め、葬祭プランナーの漆原礼二(目黒)とともに“最高の葬儀”を目指す物語。監督は『アオハライド』(2014)や『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)など、青春映画を多数手がけてきた三木孝浩が務める。原作は、累計発行部数40万部を突破する、長月天音の小説シリーズ。
明るく朗らかな妻・柳沢玲子を演じるのは、『今夜、世界からこの恋が消えても』以来の三木監督作品への出演となる古川。夫役の北村とは、初の夫婦役ながらも4度目の共演となり、遺族と故人という役柄から会話を交わすシーンは少ないものの「亮太のことを話すときは自然と北村さんの顔を想像しながら演じることができました」とコメント。また、主演の目黒とはドラマ「海のはじまり」(フジテレビ)で共演があったことからも「濃い役柄でご一緒してきたこともあり、信頼関係はできていたので、楽しくのびのびと演じることができました」と撮影を振り返っている。
そして、妻と子どもを一度に失い、たった一人取り残され、現実を受け止められないまま葬儀を迎える夫・柳沢亮太を演じるのは北村。主演の目黒とは、本作で初共演となり「声が魅力的で、『ほどなく、お別れです』という言葉を聞いたときは、心に残る、感じるものがあり、この作品を作り上げるうえで欠かせない存在だなと思いました」と絶賛のコメントを寄せている。
そのほか本作には、森田望智、光石研、志田未来、渡邊圭祐、久保史緒里、野波麻帆、原田泰造、西垣匠が出演。脚本は『余命10年』(2022)、ドラマ「最後から二番目の恋」シリーズ(2012~)などの岡田惠和監修のもと、「ライオンのおやつ」(2021)などの本田隆朗が手掛け、音楽は亀田誠治が担当する。古川琴音、北村匠海のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
柳沢玲子役/古川琴音
三木監督とは、『今夜、世界からこの恋が消えても』以来でしたので、またご一緒できることを楽しみにしておりましたが、蓋をあけてみると、起承転結の“起”にあたる本作の導入部分の大切なお話を任せてもらえたので、これは一筋縄ではいかないぞと気合を入れて挑ませていただきました。
脚本を読んだ時は、まだ遠い未来だと思っているけれど、自分が明日死んでも、大切な家族が急になくなってもおかしくない…。あまり考えたくないけれど、そのことについて優しい気持ちで向き合わせてくれるような物語だなと思いました。
お腹に赤ちゃんがいて、まだまだ若くて、たくさんの未来があった中で亡くなった玲子は、端から見ると「もったいない」「かわいそう」「残念」という気持ちになることが多いと思うけど、玲子はそうではなかったのではないかと思っています。最愛の旦那さんに出会い、子どもを授かることもできて、未来に希望を抱いていた幸せな人だったと思います。だからこそ、「私は幸せだよ、だから安心して自分たちの人生を歩んでね」というメッセージが伝わるといいなと思いながら演じました。
目黒さん、北村さんとは、これまで濃い役柄でご一緒してきたこともあり、信頼関係はできていたので、楽しくのびのびと演じることができました。北村さんは一つ一つの役に愛情を持っている方なので、芝居のやりとりがなくても、お葬式のシーンを陰で見た時は胸がいっぱいになって、亮太のことを話すときは自然と北村さんの顔を想像しながら演じることができました。
柳沢亮太役/北村匠海
最初にお話を伺った時は、「すごく無理難題を投げかけられたな」と感じましたし、メッセージ性の強い作品なので、引き受けるからには100%で向き合わなければと思いました。ただ、別作品の撮影中だったので、正直なところ最初は自信がありませんでした。三木監督と春名プロデューサーから「北村匠海にしかできない」と言っていただき、『君の膵臓をたべたい』や『君は月夜に光り輝く』、『思い、思われ、ふり、ふられ』など、20代前半に自分の血となり肉となったものを、お二人が求めていると感じたので、やらせていただこうと思いました。思い返せば、今までもこのチームの作品では大切な人を失う役が続いていて、今回も妻とお腹の中の子どもを亡くす役どころ。カメラの前で自分の大切な人を想い、感情的になるという経験を久しぶりに味わいましたし、現場の空気感もどこか懐かしく感じられました。
目黒さんとは初共演でしたが、実直な方だなと思いました。現場から離れずに取り組む姿からは、座長としての信頼感が伝わり、皆さんが目黒さんを信頼していることがよくわかりました。また、目黒さんの声が魅力的で、「ほどなく、お別れです」という言葉を聞いたときは心に残るものがあり、この作品を作り上げるうえで欠かせない存在だなと思いました。
映画は、観る人自身がどのような人生を歩んできたかによって感じ方が変わると思っていて、それはおもしろい部分でもありますし、ある意味、残酷なことかもしれません。この作品は観てくださる方の感受性みたいなものが顕著に現れると思っています。泣ける方もいるだろうし、笑みがこぼれてしまう方もいるかもしれません。皆さんが持っている優しさをより大事にできる映画ではないかと思います。


