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アカデミー賞チェコ代表作品『プラハの春 不屈のラジオ報道』日本版予告と新場面写真公開

『プラハの春 不屈のラジオ報道』より
『プラハの春 不屈のラジオ報道』より - (C) Dawson films, Wandal production, Cesky rozhlas, Ceska televize, RTVS - Rozhlas a televizia Slovenska, Barrandov Studio, innogy

 2024年にチェコで大ヒットを記録し、第97回アカデミー賞国際長編映画賞のチェコ代表作品にもなった、映画『プラハの春 不屈のラジオ報道』(12月12日公開)の日本版予告と新たな場面写真が公開された。 本作は1960年代、ソ連の共産主義支配下にあった東欧のチェコスロバキアで起こった民主化運動の中、市民に真実を伝え続けたラジオ局員たちの奮闘を実話ベースで描いている。

【画像】『プラハの春 不屈のラジオ報道』新場面写真

 チェコスロバキア国営ラジオ局の国際報道部は、部長ミラン・ヴァイナーの下、政府の検閲に抵抗し自由な報道を目指して活動している。亡き両親に代わり弟パーヤの世話をするトマーシュは、中央通信局に勤務していたが、上司の命令で報道部で働くことになった。それは、学生運動に参加している弟を見逃す代わりに、報道部とヴァイナーを監視する国家保安部に協力させるためだった。信頼され仕事も任せられるようになったトマーシュは、ヴァイナーや局員たちの、真実を報道しようとする真摯な姿勢を間近で見て、弟の心配と良心の呵責の間で葛藤する。やがて、“プラハの春”が訪れ、国民が歓喜する中、トマーシュは中央通信局に呼ばれ、驚くべき内容をラジオで報道するよう命じられる。 しかし、ラジオ局の報道局員たちは、権力と戦車に立ち向かい、回線技術を駆使してラジオ局の外から真実の報道を続け、市民を励まし続ける。

 今回公開された日本版予告では、冒頭、2024年のチェコ映画の興行成績と動員記録でナンバーワンを記録したほか、アカデミー賞国際長編映画部門のチェコ代表に選出されるなど高い評価を得た作品であることが示される。そして「リスナーの皆さんはウソを望んでないはずです」と、現代にも響く力強い言葉が続き、「もしラジオで話したら送信機を止めるぞ」と上層部からの圧力を受けながらも、「言論の自由を守りたい」という市民の願いを受け、ラジオ局員たちは屈しようとはしない。実際に起きた民主化運動“プラハの春”が背景にあり、1968年8月20日にソ連軍が実際に侵攻する中、それでも真実を放送し続けようとするラジオ局員たちの姿には緊迫感がある。“ジャーナリズムの重要性を力強く主張している”というレビュー、さらに最後の「もしこれを放送できたら、世界が変わるーー」というコピーは、混沌とする現代の世界情勢の中で、ジャーナリズム、メディアのあり方を観客に考えさせるものになっている。ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。(北山郁)

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