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「べらぼう」くっきー!、北斎役で紙を食べる提案 絵描きシーンは“ギャップ萌え”アピール

第40回よりくっきー!演じる勝川春朗(のちの葛飾北斎)
第40回よりくっきー!演じる勝川春朗(のちの葛飾北斎) - (C)NHK

 横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)でのちに葛飾北斎となる絵師・勝川春朗を演じる、お笑いコンビ・野性爆弾くっきー!(49)。大河ドラマ初出演にして大役に抜擢となった。19日放送・第40回で初登場したが、本作で描かれる北斎の「ぶっ飛んだ」人物像から、自らの発案により劇中で紙を食べたシーンまでを語った(※一部ネタバレあり)。

【画像】くっきー!演じるぶっ飛んだ北斎

 大河ドラマ第64作「べらぼう」は、江戸時代中期、貸本屋から身を興して書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜)の物語。脚本を大河ドラマ「おんな城主 直虎」やドラマ10「大奥」シリーズ(NHK)などの森下佳子、語りを綾瀬はるかが務める。

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 くっきー!は出演が決まった際の気持ちを、「めちゃめちゃ嬉しかったですね。やっと本格的な芸能界の仲間入りができたなっていうか、やっぱり大河に出てなんぼみたいなところあるじゃないですか」とドヤ顔で歓喜。画家としても活躍する彼は北斎と意外な縁もあり「当然、絵は観てましたし、僕、(北斎ゆかりの地の一つである)押上に住んでた時があって「北斎通り」をうろちょろしてたんです。でも、まさか演じることになるとは……」としみじみする。

 第40回の初登場シーンの春朗は32歳。出演が決まると役のために髪を伸ばすことになった。

 「北斎の肖像画ってスキンヘッドやから、てっきりそれやと思い込んじゃってて、僕も同じにしようと思ったら止められて。逆にカツラになじませるために伸ばしてほしいと言われました。まさかこんな若い役が来るとはねえ。だから今後、高校生役のドラマにも出られるなと思ってます」と学園ドラマ進出に野望を燃やしつつ「とりあえず台本を覚えて、役づくりとかようわかんないんで、いろいろ演出の方にご指導いただきながらやってる感じでした」と初尽くしの収録を振り返る。

~以下、第40回の詳細に触れています~

 制作統括の藤並英樹チーフプロデューサーは、くっきー!に北斎役をオファーした理由の一つを「北斎はこれまで多くのドラマ、映画で描かれてきましたけれども、その中の誰とも重ならないような強いキャラクターにしたいという思いがありました」と語っているが、確かに初登場シーンは強烈そのもの。師匠の勝川春章(前野朋哉)に連れられ、蔦重(横浜)の店を訪れた春朗は、開口一番「タラーリタラーリタリラリラーン」と発し、蔦重も困惑。「タラタラしてやがんなあ旦那」と続けると、春章は「水も滴る男前」の意だと“通訳”する。

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 くっきー!自身、台本を読んで仰天したといい、「衣装合わせの時に演出さんと会わせてもろうて、そん時“まともに会話もできんようなぶっ飛んだ人です”って言われたんで、いろんな方が演じはった北斎を見て学ぶこともなく、我でいけるなって思ったんですけど台本読んで“どういう意味なんや?”“なんだなんだこれは”って。マネージャーから大河ドラマが決まりましたって言われた時は“拙者……”みたいなカッコいいイメージかと思ってたんですよ。だからびっくりして、ホントに合うてんのかなって。合うてましたけどね……」と当初、戸惑ったことを明かす。

 第40回ではその後も春朗のぶっ飛んだ描写が続くが、春朗が滝沢瑣吉(のちの曲亭馬琴/津田健次郎)の草稿をびりびりに破いて食べてしまうシーンはくっきー!自らの発案だという。ちなみに、台本には春朗が「平伏するような独特の姿勢で草稿を読んでいる」とある。

 「なんか気ぃついたら食うてましたね。ちょっと憑依しすぎたかな(ドヤ顔)。至近距離で読んでたら、どっちかというと(瑣吉を)小馬鹿にする感じのシーンだったから、ぐちゃぐちゃってしたい感じになって。それに北斎はぶっ飛んだ人やから、他の役者さんに“紙って食べていいんですかね?”って聞いてみたんですよ。そしたら“いいんじゃないですか? 一応スタッフの方に聞いてみた方がいいかもしれないですね”って言われたんでスタッフさんに“紙って食べていいんですかね?”って聞いたら、“確認してきます”って言うて戻ってきて“紙食べていいみたいです”みたいな(笑)。紙食べていいですかラリーが何回かあって、結果、食べることになりましたね。さすがに飲み込んではないですけど」

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 さらに、春朗が瑣吉と取っ組み合いのけんかになるシーンでは初の時代劇の殺陣に挑戦。盛りだくさん過ぎてこの日の収録を終えると「気絶しそうだった」と言うほど集中力を要した。

 「瑣吉(津田健次郎)に怪我させたらあかんから気ぃ張ってて、楽屋戻った瞬間に気絶しそうな勢いで膝ついていましたね。こんな自分もいるんだって気づかせていただきました。流行りの言葉で言えば全集中って言うんですか? もう『あしたのジョー』みたいな感じです。ホセ・メンドーサと戦った後、真っ白になるみたいな。マネージャーも心配してたぐらいで」

 主演の横浜流星とは10年ほど前に舞台で共演しており、気心が知れた関係だという。

 「舞台で長期間一緒にいさせてもらって、お兄さんのように慕ってくれてるから会うた瞬間“お兄ちゃーん!”って言われましたよ。可愛かったですね~。昔はどっちかというと健気な少年みたいな感じだったけど、今はニヒルなダンディというかね、笑う時もハハハじゃなくてフッみたいな。成長したなって。大人になって、座長としての貫禄出たなと」と横浜の成長に惚れ惚れ。

 今後、絵描きのシーンもあるそうだが、その所作については「めっちゃむずいんですよ」と渋い顔。「絵を描く練習をしました。普段使ってる筆なんて平筆やし、絵の具ベタベタつけて塗ってることが多いんですけど真逆の描き方。超繊細。息止めてすーっと描くみたいな。なぞるに近い感じ。先生が言うには中指と薬指と親指で筆を支え、人差し指を添えると。あと、手首を使わず肩で描いてほしいと。ただね、その所作、筆の稽古は2時間とっていたんですけど、結局40分ぐらいで終わったんです。向いてたんでしょうね。先生も“すごい!”って言ってびっくりしてました(ドヤ顔)」

 絵描きのシーンがいつ登場するのかは観てのお楽しみだというが、注目してほしいポイントについては「出してもろうた時(初登場シーン)のぶっ飛んでる具合からの! 絵を描くシーンの真剣さ、このギャップですよね! ギャップ萌えやと思いますよ。もうぜひ観ていただきたい。北斎のみならずくっきー!を好きになっていただけるんじゃないですかね」と力いっぱい呼び掛けていた。(取材・文:編集部 石井百合子)

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