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『トロン:アレス』苦戦、初代主人公ジェフ・ブリッジスがコメント「後から好きになることもある」

画像は『トロン:アレス』の主人公アレス
画像は『トロン:アレス』の主人公アレス - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティイメージズ

 ディズニー製作のSF映画『トロン』シリーズ第3弾『トロン:アレス』(全国公開中)で初代主人公ケヴィン・フリンを再演したジェフ・ブリッジスが、興行面で苦戦を強いられている本作について口を開いた。

【画像】ジェフが15年ぶりに再演したケヴィン・フリン

 デジタル世界に送り込まれた天才技術者ケヴィン・フリンの冒険を描いた1作目『トロン』(1982)は、長編映画として初めてCGを本格導入し、ハリウッドに映像革命をもたらした。2作目『トロン:レガシー』(2010)から15年ぶりに製作された新作では、最新型AIを搭載した最強兵士・アレス(ジャレッド・レトー)を主人公に、デジタル世界が現実世界を侵食していくさまが描かれた。

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 Deadlineによると、製作費2億2,000万ドル(約330億円)の本作は、北米でのオープニング興行収入3,300万ドル(約49億円)と厳しい滑り出しで、全世界累計興収も1億2,400万ドル(約186億円)にとどまっている。北米では2週目で前週比67パーセント減の急落ぶりで、全世界興収が1億6,000万ドル(約240億円)で止まってしまった場合、損失額は1億3,270万ドル(約199億円)に及ぶという。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル150円計算)

 国内外問わず、映画は初週の興行成績が注視されており、期待値を下回った『トロン:アレス』には厳しい声がかけられている。ジェフは Entertainment Weekly とのインタビューで「私の専門じゃない」と前置きしながらも、「公開初週で映画がどう受け止められるかは、本当に面白い現象だ」とコメント。自身が出演した『天国の門』(1981)を例えに「『天国の門』も失敗作だと言われたが、今では“傑作”とみなされている。映画は、後から好きになることもある」と持論を展開している。

 『天国の門』は、『ディア・ハンター』でアカデミー賞監督賞を受賞したマイケル・チミノ監督がロシア・東欧系移民の悲劇を扱った一大叙事詩。巨額の製作費を注ぎ込んだにもかかわらず、興行・批評共に大失敗を喫し、製作会社は倒産してしまった。それでも、映像美やストーリーは時間が経つにつれて再評価されるようになり、後に公開されたデジタルリマスター版は高評価を得ている。

 ジェフの言う通り、作品の良さは後からわかることも多々ある。ブリッジスは「私だってよくある」とも語っており、「最初は『この映画好きじゃない』と思っていても、数週間後、数か月後に観直すと『なぜそう思ったんだ?』となる。要するに『それはあんたの意見だろ』ということだ」と熱弁している。(編集部・倉本拓弥)

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