堤真一、若い頃は舞台挨拶が「嫌で嫌で…」 嘘をついてサボった過去

堤真一が6日、都内で行われた映画『旅と日々』(11月7日公開)の前夜祭舞台挨拶に登壇し、若かりし日に何度か舞台挨拶をサボったことを告白した。この日は主演のシム・ウンギョンをはじめ高田万作(※高=はしごだか)、三宅唱監督も来場した。
つげ義春のコミック「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作にしたドラマ。旅先である宿に泊まったスランプ気味の脚本家・李(シム)が、宿主のべん造(堤)との出会いを経て、わずかに歩みを進めていく。第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門で、最高賞である金豹賞(グランプリ)&ヤング審査員賞特別賞をダブル受賞した。
ユーモアあふれる本作らしく、撮影エピソードを楽しそうに語り合う一同。終盤では、高田が「大勢の前に立つと緊張してしまう、あがり症なんですけど、お2人は緊張された時はどういう風に対処して心を落ち着かせていますか」と質問。堤は「僕もすごい緊張しいで、撮影前とか寝れなくなったりするし、だいぶ慣れてきましたけど、特にこういう場が若い時は嫌で嫌で、何度かサボったことあります。足痛いとか、風邪ひいたとか嘘をついて」とぶっちゃけつつ、「でも、それ(緊張)は人間の反応だから受け入れるというか。年とってね、最近は緊張してもいいかなって。何言っているか分からんでも、お客さんが笑ってくれて『あ、こいつバカだ』って思ってくれればいいかなと思って」と気持ちに変化が表れたことを吐露。
そして、「映画の舞台挨拶っていいことを言わなきゃとか、この映画をアピールしたいがために言葉を選ぶじゃないですか。だから最近は用意してこない。こんなことあったかな? ぐらいで、それをどう喋ろうとまで考えない」と伝える堤。シムも「(緊張しない方法は)ないですね。仕方ないな……と思いながら、いつも皆さんの前で一生懸命語っています」と打ち明けると、高田は「受け入れるしかないんだな……と思いました」と自分に言い聞かせていた。
ちなみにこの日、堤は舞台「良い子はみんなご褒美がもらえる」(2019)以来の再共演となったシムの印象を「シムちゃん、全然変わんないの。透明感がある。僕は確実にジジィになってますけど」と自虐的に話したり、“タヌキ”エピソードを披露して笑いをさらう。撮影後、2mほどの雪壁沿いの雪道を車で走っていた時、並走するタヌキを見た堤から「タヌキ、見たぁ」と報告された三宅監督が「隣のクラスの男子かよ(と思った)」と明かすと、堤は「小ダヌキ的な感じで、出てきたはいいけど、雪の壁なので逃げようがないから、ずっと車の前を走り続けるんですね。でも(その先は)交差点になっているから、あっち(左右)に逃げるかなと思ったら、まだ真っすぐずっと。こいつはバカなんだ……と。可愛かったです」と嬉しそうに思い返していた。(錦怜那)


