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伊藤詩織さん『Black Box Diaries』日本公開決定 一部表現を修正した新バージョンで上映

『Black Box Diaries』ポスタービジュアル
『Black Box Diaries』ポスタービジュアル - (C)Star Sands , Cineric Creative , Hanashi Films

 映像ジャーナリスト・伊藤詩織さんが自身の性的暴行被害への調査に乗り出していく姿を自ら記録したドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』が、スターサンズ、東映エージエンシー配給のもと、12月12日(金)から日本公開されることが決定した。国内では、当事者から指摘を受けた部分など、一部表現を修正・配慮した新バージョンが上映される。

【画像】自身の性的暴行被害の調査を自ら記録…『Black Box Diaries』

 2015年4月3日、当時25歳だった伊藤さんは同意のない性被害を受けた。彼女は実名を公表し、事件と立ち向かうことを決意。自身に起きた事実を記録しながら、社会の壁を少しずつ打ち壊すーー。声を上げ続ける痛みを通じて、理不尽な世界とそこで見せる希望の光をリアルな映像で描き出した。第97回アカデミー賞では、日本人初となる長編ドキュメンタリー部門にノミネートされている。

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 本作は、映像や音声が無断使用されているとして物議を醸していた。伊藤さんは先月、自身の公式サイトで謝罪文を発表。「『Black Box Diaries』において使用したタクシー運転手の方の映像は、私が性暴力の被害の証拠を探している時に、ご本人の承諾を得ずに撮影したものです。その後、ドキュメンタリー作品にその映像を使用するにあたり、半年以上にわたりご本人に電話での連絡を試みましたが、連絡を取ることができませんでした。そこで、国際的に広く認められている合理的な連絡努力の原則に照らし、この映像を承諾のないまま映画に使用しました」と説明し、「しかし、この判断は間違いであり、ご本人やご家族の皆さまに多大なご不快な思いをおかけすることとなりました。この点について、心よりお詫び申し上げます」と謝罪している。

 日本公開決定にあたり、伊藤さんは新たにコメントを発表。「本作は、私が被害直後から日本で直面した現実を追い、記録した作品です。逮捕は直前で止められ、証拠や証言は黒塗りでした。それでも集めた真実の『かけら』をつないだのが本作です。どうか私の名をいったん忘れ、身近な人の出来事として観てください。もし同じことがあなたや大切な人に起きたなら、何を信じ、どう動くのか。観終えたあとに交わされる小さな一言が、沈黙をほどき、次の誰かを守り、社会を少しずつ動かす力になると信じています」とつづっている。(藤田良太)

映画『Black Box Diaries』は12月12日(金)よりT・ジョイPRINCE品川にて公開

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