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広瀬すず、とても濃厚な年 2025年は映画4本公開

第17回TAMA映画賞で表彰された広瀬すず
第17回TAMA映画賞で表彰された広瀬すず

 女優の広瀬すずが「第17回TAMA映画賞」最優秀女優賞を受賞し、15日に東京・パルテノン多摩大ホールで行われた授賞式に登壇。4本の映画が公開された2025年を「濃厚な年」と振り返った。

【画像】広瀬すず、しっとり浴衣姿

 本年度最も心に残った女優を表彰する同賞を『遠い山なみの光』において「1950年代の長崎で希望を持って生きた主人公の繊細な心情を見事に表現しました」と評価されて受賞した広瀬は、「このような素敵な賞をいただき光栄に思います。心の底から尊敬するスッタフ・キャストの皆様と作品を作ることができて、このように評価していただけることは励まされます。これからも精進してまいります。ありがとうございます」とコメント。

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 本作は、カズオ・イシグロが太平洋戦争終戦直後の長崎と1980年代のイギリスを舞台に描いた長編デビュー小説を、『ある男』などの石川慶監督が映画化したヒューマンミステリー。戦後にイギリスに渡ってきた長崎出身の女性・悦子(広瀬)が、若いころに長崎で知り合った謎めいた女性・佐知子(二階堂ふみ)について回想する。

 広瀬は「この作品では女性の立場や存在がそれぞれ全然違うように見えて、悦子さんの独特な景色の見え方がつかめず、つかむのに時間がかかる役で、とても覚悟がいる役でした」と苦労をにじませつつ、「時代が進んでいく中で、当時の女性を演じられるということは貴重な経験で、すごく勉強になりました」と充実した表情ものぞかせる。

 50年代の悦子を広瀬、80年代の悦子を吉田羊が演じたが、広瀬は「一度、50年代の(撮影)現場に羊さんが『1シーンだけ見たい』と言って来てくださったんですけど、それ以外は擦り合わせることなく、完成を観て、自分の将来ってこうなんだ……と知りました」と裏話も披露。三浦友和との共演シーンは、互いの表情が見えない中、三浦の声や息づかいを感じ、「演じていて刺激的だった」そうで、「すごく楽しかった」と振り返った。

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広瀬すず
花束を手にした広瀬すず

 2025年は『ゆきてかへらぬ』『片思い世界』『宝島』なども公開された。広瀬は「今年はたくさんの作品を皆様に届けることができたな……と自分でも思う年でした。現代の作品というよりかは大正時代から戦後など時代物が多く、なかなか手触りがないまま進むこともあったんですけど、役者人生でとても濃厚な年だったと思います」としみじみと語る。そして、「日々作品づくりに励んでいるので、皆様によい映画を届けられるように、これからも頑張っていきたいなと思っております」と誓い、「またここに戻ってこられたら嬉しいです。ありがとうございました」と笑顔で壇上を後にした。

 「TAMA映画賞」は多摩市及び近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみさせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する。(錦怜那)

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