押見修造「惡の華」鈴木福&あのW主演で実写ドラマ化 2026年4月放送・配信

押見修造の人気漫画「惡の華」が、鈴木福とあののW主演で実写ドラマ化され、2026年4月からテレビ東京で放送、「Disney+ (ディズニープラス)」でアジア見放題独占配信されることが明らかになった。
原作は、電子版を含め全世界累計発行325万部を突破する押見の代表作。「別冊少年マガジン」(講談社)で2009年から2014年まで連載され、1巻表紙の吹き出しに書かれた「クソムシが」というワードも話題に。2013年にテレビアニメ化され、2019年には実写映画化もされた。
W主演の一人を担う鈴木は、テレ東のドラマ初主演。鈴木が演じる春日高男は、ボードレールの詩集「惡の華」を愛読していることで、自分は他のクラスメートとは違うと思い込んでいる少年。現実から目を背ける一面があり、根拠のない自信を抱いている一方で、自分に都合の悪い状況からは逃げようとする癖がある。そんな彼は、ひょんなことから憧れのクラスメート・佐伯奈々子の体操着を盗んでしまい、それを見ていたクラスメートの仲村佐和に翻弄され、知らなかった“自分”と向き合っていく。
高男を翻弄する仲村役に挑むあのは、今回が地上波ドラマ初主演。仲村は、自分の生きる街や環境、社会に対する不満を持ち、自分の考え・感情・欲望に忠実であるが故に、本能や欲望を隠して生きる人間たち(クソムシたち)に苛立ちを隠せない。そんな絶望に似た感情を隠さないことから、周囲からは理解不能に見え、怖がられているトラブルメーカーだ。歌手としても絶大な人気を誇るあのが、思春期の心の変化と葛藤する仲村の狂気をどう演じるのか。
鈴木は「この作品を通して、自分の中にある『惡の華』を愛でて、観てくださる皆さんの何かに養分を届けられたら嬉しいです」とコメント。あのは「まさか仲村さんを演じさせてもらう人生になるとは思ってもいませんでした。このご縁を大切に体当たりで撮影に挑ませていただきました。絶対に見逃さないでほしいです」と語っている。
ドラマ化を記念して、原作者の押見が、春日と仲村に扮した鈴木とあのを描き下ろした特別イラストが公開。主演の2人は「まさか押見先生に、僕の演じる春日くんを描いてもらえるなんて思ってもいなかったので、とても嬉しかったです!」(鈴木)、「『惡の華』と出会ってから、押見先生の描く漫画にたくさんの感情をもらったので、とてもとても感慨深いです…! 素敵な描き下ろしイラストをありがとうございます」(あの)と喜びを語っている。
監督は、映画『惡の華』も手掛けた井口昇と「量産型リコ」シリーズなどのヤングポール。脚本は目黒啓太、たかせしゅうほうが担当する。キャスト、原作者、プロデューサーコメントは以下の通り。
鈴木福(春日高男/かすがたかお役)
多くの方に愛され、学生時代のさまざまな感情の記憶を揺さぶられるこの作品の主人公を演じさせていただけること、とても嬉しく思います。僕と近い雰囲気を持ちながらも、話が進むごとにこれまで演じたことのないキャラクターへ変化していく春日高男に、ワクワクしています。彼の持つ悩みや葛藤は、彼と同じ年だった頃の僕も、今の僕も、形を変えながら持っているものだと思います。この作品を通して、自分の中にある「惡の華」を愛でて、観てくださる皆さんの何かに養分を届けられたら嬉しいです。
あの(仲村佐和/なかむらさわ役)
何かに追われている。ただ、何から逃げているのか、どこに向かって走っているのかわからないまま生きていた頃、この作品を周りの方々から幾度もお薦めされ、そして読んだ時の衝撃はよく覚えています。「出会ってしまった」という感覚。そして数年越しにまた出会いました。まさか仲村さんを演じさせてもらう人生になるとは思ってもいませんでした。このご縁を大切に体当たりで撮影に挑ませていただきました。絶対に見逃さないでほしいです。
原作:押見修造
原作漫画の連載終了から十余年、また新たにドラマとして世に放っていただけることは、稀有な有り難いことだと思っております。鈴木福さんは、昨今の演技を拝見して、春日を演じて頂くのがとても楽しみです。あのさんには、以前から仲村さんのような純粋さと反逆精神を感じていました。昔漫画を読んでくださった方も、はじめての方も、観て頂けたら嬉しいです。
テレビ東京 ドラマ制作部 漆間宏一(プロデューサー)
「クソムシが」「変態なんかじゃ・・・ない」原作の表紙にあるように、思春期や性、少年少女の衝動をテーマにした押見修造先生の大人気作のドラマ化です。突飛な話のように感じますが、揺れ動く思春期の感情は多くの方に共感いただける内容となっています。福くんとあのさんが魅せる多種多様な感情表現により、春日と仲村の複雑な主従関係を体現しています。コメディーもあり、シリアスもあり、どのシーンも感情を揺さぶられます。ディズニープラスでの配信もあるので、テレ東深夜作品の規模を超えた内容をお届けできると思います!(4月クールはまだ先ですが、嬉しくて早めに解禁しちゃいました。)続報もお楽しみに!!
C&Iエンタテインメント 涌田秀幸(プロデューサー)
「生きていくことは変化していくことだ」と、敬愛する作家から教わった言葉があります。「惡の華」は春日高男と仲村佐和が生きるために変転していく話です。周囲を巻き込みながらも葛藤と拒絶を繰り返し、前に進む話です。物語の舞台は1998年(ドラマでは)。暦が2000年に変遷する時代に私は、形容できない不安に襲われた記憶があります。その時代を生きる、少年少女のお話です。そして、誰にでも訪れる思春期の物語です。漫画、舞台、アニメ、映画に続く5回目の彼らの人生を、ぜひお楽しみください。


