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TTFC10周年、新ヒーロー「フォルティクス」誕生の裏に奇跡の連続 坂本浩一監督が込めた特撮への感謝

坂本監督が特撮への感謝を込めた新ヒーロー「フォルティクス」
坂本監督が特撮への感謝を込めた新ヒーロー「フォルティクス」 - (C)東映特撮ファンクラブ

 東映の配信アプリサービス「東映特撮ファンクラブ」(以降TTFC)の10周年を記念した完全オリジナル作品「フォルティクス 配信!推しを継ぐもの」。“配信”を通じてヒーローに目覚める3人の主人公の姿を、特撮にゆかりのあるキャストを迎えて活写している。本作の企画・監督・アクション監督を担当し、東映特撮とも縁が深い坂本浩一がインタビューに応じ、既存のIPに属さない全く新しいヒーローの創造、TTFC10周年にふさわしい豪華布陣で挑んだ作品制作の裏側を語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

【画像】巨大化&分身もできる!TTFC発の新ヒーロー「フォルティクス」

 主人公は、劇中の特撮配信サービス「TTFC」の人気特撮作品「新星伝承フォルティクス」の大ファンで、冴えない制作会社に勤める本条津吉(演:鈴木福)と早田直斗(演:濱田龍臣)、彼らの同僚である海城心陽(演:武田玲奈)。ある日、3人は社長に押されるように向かった取材をきっかけに、とある事件に巻き込まれてしまう。

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配信時代に誕生した完全オリジナルヒーロー

企画・監督・アクション監督を担当した坂本浩一

Q:TTFC10周年の節目に、既存の東映特撮シリーズに属さない完全オリジナルヒーローを立ち上げることになった経緯は?

TTFCが10周年記念作の制作を検討していて、東映とともにTTFCを運営しているバンダイナムコフィルムワークスさんが「一緒に企画提案しませんか」と自分に声をかけてくださいました。TTFC会員が喜べるような内容、オリジナルヒーローであることが条件で、自分がやりたかった企画も含めていろいろご提案させていただいた中で生まれたのが、今回の企画です。

Q:「動画配信サービス」をモチーフにすることは、監督の中で当初からイメージしていたのでしょうか?

 はじめに、TTFCが特撮作品を配信するサービスではなく、実はそれが隠れ蓑であって、本当のヒーローを探している秘密組織だったということを思いつきました。また、今までの特撮作品に対する自分からの感謝の気持ちというメッセージも、そこに含めさせていただきました。

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Q:フォルティクスを既存の東映ヒーローと差別化させるために意識したことは?

 フォルティクスは、人格があるけれども実態を持たないヒーローであり、実態を持つためには誰かの身体に依存しなくてはなりません。そこは、既存のヒーローとは違うコンセプトです。しかも、フォルティクスの寄り主となる人間が「正義」「勇気」「愛」を司っていなければならない。1人が正義、1人が勇気、1人が愛と三位一体となって初めて誕生するヒーローであるところでも、既存のヒーローとの差別化を図っています。

Q:脚本は足木淳一郎さん、キャラクターデザインは野中剛さんが担当されました。

 足木さんはウルトラマンシリーズ以外にも時代劇を一緒にやらせていただき、すごく波長が合うんです。自分が望んでいるものを的確に表現してくれて、プラスアルファで付け足してくれる方で、共感できることが多く、今回もお願いしました。

 野中さんは、昔からの知り合いで大ベテランです。何か違うもの、新しいものを生み出したい時、野中さんのように過去のヒーローを熟知した上でこそ、新しいものが生まれると思い、オファーをしました。

企画段階から考えていた鈴木福&濱田龍臣の起用

(C)東映特撮ファンクラブ

Q:主演の三人は、いずれも特撮経験者です。鈴木福さん(「仮面ライダーギーツ」)、濱田龍臣さん(「ウルトラマンジード」)、武田玲奈さん(「仮面ライダーアマゾンズ」)をキャスティングした決め手は?

 福くんは「仮面ライダーギーツ」でご一緒した時に、彼のキャラクター(ジーン)を主演にしたスピンオフをTTFCで作りたいという話をしていて、龍臣もいつか東映作品に呼びたいなと思っていたんです。二人とも特撮ヒーローが大好きですし、企画の段階から、2人を主演に起用する形で考えていました。2人がキャスティングできなかったら、企画自体も成立しなかったと思います。

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 最も難しかったのは、ヒロインのキャスティングです。TTFC会員に観ていただくことが前提なので、他の特撮作品で知名度があること、福くんや龍臣と一緒に並んだ時に新鮮さがあり、俳優としての実力も兼ね備えている方を希望しました。いろいろ探している中で、武田さんの名前が挙がり「バッチリじゃないですか!」とオファーすると、すぐにOKをいただきました。こうした偶然や奇跡がいろいろ重なり、主演の三人が決まりました。

Q:三人は特撮経験者ということもあり、生身のアクションもキレがありました。

 福くんも龍臣も本当に上手です。役柄的に自ら率先して戦うことはないのですが、受け身のアクションを上手くこなしてくれるのは熟知していたので、今回はいつもより長めにアクションシーンを頑張ってもらいました。武田さんもアクションの経験はないと言っていたのですが、もともと運動神経が良く、ダンス経験者でもあるので、すごく反応がよかったです。アクション未経験の方は怖がって遠慮しがちになってしまうのですが、一生懸命取り組んでくれました。

(C)東映特撮ファンクラブ

Q:三人がフォルティックスに変身する時、掛け声が「変身!」ではなく「配信!」であることも特徴的です。

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 企画段階から何か新しいワードがほしいという話をしていて、当初、脚本上では「配信」を別の漢字にしていたんです。「変身」の意味合いを持つような語呂合わせを考えていたのですが、打ち合わせの中で、プロデューサーからシンプルに「配信」でいいのではという提案があり、そのまま採用されました。

Q:三人の「配信!」ポーズはどのように誕生したのでしょうか?

 まずアクション部に依頼して、福くんは仮面ライダーっぽいポーズ、武田さんはスーパー戦隊っぽいポーズ、龍臣はウルトラマンっぽいポーズを提案してもらいました。福くんと龍臣は変身のプロなので、「このポーズはこうした方がいいんじゃない?」という逆提案もありました。

新ヒーロー参戦&闇堕ち展開も!?早くもシリーズ化に意欲

(C)東映特撮ファンクラブ

Q:主演の三人以外のキャスティングも、特撮経験者であることを意識されたのでしょうか?

 今回揃ったメンバーに関しては、自分が過去にご一緒した方がほとんどです。プラス、TTFC会員が慣れ親しんだ顔ぶれであること、10周年記念作品なので豪華さも必要でした。みんな「ぜひ参加したい!」と言ってくれて、奇跡的にこのメンバーが揃いました。

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Q:TTFCの最高司令官・東(あずま)役には、ロックバンド・HOUND DOG のボーカリストでもある大友康平さんが起用されています。

 本作のサプライズとして、最高司令官役にはネームバリューのある方をキャスティングしたいという意見がありました。プロデューサーを交えて検討していく中で、大友さんの名前が挙がりました。自分は、大友さんとは「牙狼<GARO>~闇を照らす者~」「SEDAI WARS(セダイウォーズ)」に続いて3度目のタッグとなります。すごくいい方ですし、ぜひオファーしましょうとお声がけしたところ、快諾してくださいました。

(C)東映特撮ファンクラブ

Q:劇中には、架空の特撮番組が登場したり、特撮好きなら共感できる“お約束”ネタが多数散りばめられています。

 TTFCを劇中に登場させるにあたり、仮面ライダーやスーパー戦隊といった既存IPを使うわけにはいかないので、こちらでオリジナルの特撮番組を制作しました。特撮偏差値の高い方が観る作品なので、いい加減に作ってしまうと、視聴者が冷めてしまいます。コスチュームや設定にもこだわり、手を抜かずに作っています。

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Q:TTFCでのシリーズ化も考えられますが、「フォルティクス 配信!推しを継ぐもの」の今後について具体的なイメージはお持ちでしょうか?

 自分としては「フォルティクス」を続けていきたい思いがあります。あとは作品の結果次第、皆さんのご意見や今後の支持によって決まると思います。この作品を観た皆さんが気に入ってくれて、続きが観たいという声が大きくなれば、続編制作の夢が叶うはずです。別のTTFC会員が新たなヒーローになって対立したり、ヒーローが闇堕ちするなど、いろんな展開ができると思います。このメンバーで定期的に集まりながら、今後も「フォルティクス」の世界観が広がっていければいいなと思っています。

「フォルティクス 配信!推しを継ぐもの」東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて独占配信中

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