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ジョージ・クルーニー、時給3ドル時代を回顧 セレブの不満に「ふざけんな」

自ら「イヤな奴」という役に挑んだジョージ・クルーニー
自ら「イヤな奴」という役に挑んだジョージ・クルーニー

 ジョージ・クルーニーが世界的に有名な映画俳優役で主演を務め、アダム・サンドラーが彼のマネージャーを演じる、ノア・バームバック監督のコメディー『ジェイ・ケリー』(劇場上映中)のNetflix独占配信が12月5日からスタートする。先月、アメリカ・ロサンゼルスで開催された記者会見で、クルーニーとサンドラー、共演のローラ・ダーン、バームバック監督が、本作の制作裏話を語った。

【画像】ジョージ・クルーニーが演じるのはイヤな奴!?『ジェイ・ケリー』場面写真

 ハリウッドのトップを長年走り続けてきた映画俳優ジェイ・ケリー(クルーニー)は、疎遠になっていた娘と久々に過ごそうとするが、あっさり断られる。その後、次回作を突然降板したジェイは、マネージャーのロンやパブリシストのリズ(ローラ)らを引き連れて、娘を追ってフランスに飛び、映画祭のトリビュートに出席するためイタリアに向かう。その道中でジェイは、自分の人生や、仕事の犠牲にしてきた家族や友人のことを考えさせられることになる。

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 本作の企画を聞いた時、クルーニーは脚本を読む前に「やります」と即答したそうだ。「ノアの実績は知っていたし、アダムと是非一緒に仕事をしたかったからです。それから脚本を読んで、自分の幸運を信じられませんでした。本当に素晴らしい役どころで、面白いと思ったんです」と言うクルーニーは、そっくり自分自身と重なる映画スターを演じることを、特に心配しなかったようだ。
 
 「多くの人に、まるで自分自身を演じているみたいですね、と言われましたが、この男が抱えている後悔は私にはありません。私の子供たちは8歳ですが、まだ私を好きでいてくれますし、一緒に仕事してきた人たちとは、今も仕事を続けています。私の人生は彼とはまったく違うんです。だから、ジェイには共感できませんでした」とクルーニーは語る。

 そして、「彼のことは本当にイヤな奴だと思いました。彼は、関わったすべての人々を道連れにして、彼らの人生を嬉々として破壊するんです。だから私が唯一気にしたのは、そういう男を好感を持てるキャラクターにできるか、ということでした。でも、尊敬する素晴らしい俳優たちや監督、脚本家と一緒に仕事できたので、楽に演じられました」と続けた。  

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 有名であることで好きな点と嫌いな点について訊かれたクルーニーは、若い頃にセレブの自宅やライフスタイルを紹介するテレビ番組「ライフスタイル・オブ・ザ・リッチ・アンド・フェイマス」を見ていた時のことを振り返る。

 「当時、私は時給3ドルでタバコを刈り取る仕事をやっていたんです。だから(番組で)有名俳優が人生を愚痴っているのを聞いて、『ふざけんな。こっちはタバコを刈ってるんだぞ』って心の中で思っていました。だから、(有名であることに)文句を言うことなんて何一つありません。私はキャリアにおいても人生においても非常に幸運に恵まれました。でも、虫が明かりに飛び込むみたいに、名声に向かって飛び込んでいくと感電してしまいます。他にもいろんな要素が絡んできますからね。でも、名声が僕に与えてくれたのは、こういう作品に取り組む機会なんです。64歳ともなると、こんな役は滅多に巡ってこないので、その機会を得られただけで本当に幸運だと思います」

 また、ジェイに献身的に尽くしてきたマネージャー、ロンの複雑な心理を見事に演じ、高く評価されているサンドラーは、クルーニーと映画初共演。とはいえ、30年来の友人だけあって相性がぴったりだ。

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 「私にも裏で支えてくれるチームがいて、彼らがどれほど多くの仕事をこなしているのか、よくわかっています。私のお気に入りは、『あなたはジェイ・ケリーだけど、私もジェイ・ケリーなんです』というセリフです。私のチームも同じ気持ちだと思います。私が目指しているものを信じて、良い時も悪い時も、気持ちを分かち合ってくれるんです」と語ったサンドラーは、クルーニーのことを「本当に素晴らしく、一緒にいて楽しく、とても寛大な人です」と称賛していた。

マネージャー・ロン役のアダム・サンドラーとジェイ・ケリー役のジョージ・クルーニー

 バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』でアカデミー賞助演女優賞を獲得したダーンもパブリシスト役にはまっており、駆け出しの頃のジェリーの友人を演じたビリー・クラダップも、短いシーンながら強く印象に残る演技を披露している。 

 クルーニーが、いつでも一緒に仕事をしたいと思う純粋な芸術家と評するバームバック監督が、一度きりの人生をあなたはどう生きるのか? という、誰もが共感できるテーマを描いた本作。クルーニーの映画スターとしての魅力を最高に生かした、映画愛に満ちた娯楽性の高い作品となっている。(吉川優子 / Yuko Yoshikawa)

Netflix映画『ジェイ・ケリー』12月5日(金)独占配信開始

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