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「ばけばけ」“週タイトル”はどのように決める?制作統括、ネタバレ配慮で「毎回悩みます」

冬の寒さにダウンしたヘブンを看病するトキ
冬の寒さにダウンしたヘブンを看病するトキ - (C)NHK

 現在放送中の「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)をはじめ、連続テレビ小説では週ごとに変わる「週タイトル」にさまざま工夫が見られる。「ばけばけ」の制作統括を務める橋爪國臣が、本作におけるユニークな週タイトルのつけ方について語った。

【明日の「ばけばけ」】ヘブン(トミー・バストウ)の体調は…

 連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々をフィクションとして描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。

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 週タイトルを考える作業は「毎回悩みます」と橋爪は笑顔で語る。週タイトルは「ばけばけ」に限らず、歴代の朝ドラでも採用されており、2024年度前期に放送された「虎に翼」では、女性にまつわることわざが週タイトルとして採用されて話題を呼んだ。ストーリーを後押しする重要な意味合いを持つこの週タイトルは、どんなふうに作られているのか。

 「ネタバレするような週タイトルは困りますよね。かといって、的を射てない、芯の抜けた週タイトルも面白くありません。核心に触れつつ、ネタバレを心配しながら、何にするかを決めていきます。事前に決めることはなく、その週の編集が終わった後、みんなで『この週ってこうだった』と話をして、そこからアイデアを出して決めています。その週の演出と案を出し合い、ふじき(みつ彦/脚本家)さんにどうでしょう? と話を持っていく流れです」

(C)NHK

 今週分(第10週)の週タイトル「トオリ、スガリ。」については、「この週を見たとき、ヘブン(トミー・バストウ)自身がまさに『トオリ、スガリ。』(通りすがり)の存在だった、彼の人生がそうだったと思いました。実際にそのセリフも登場します。それを聞いた錦織(吉沢亮)やトキ(高石あかり※高=はしごだか)だったり、いろんな人生が通りすがっていくところ、どこにも定住しない人たちという意味も込めて、この週タイトルにしました」と話す。

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 橋爪はまた、週タイトルがあるからといって、週ごとに物語のピースが完結していく作りにはしていないとも強調する。「あくまでも、全体の流れで作っていきます。作品全体を考えて、週タイトルを決めていく。週ごとに独立した物語を考えたりはしていません。この物語が終わって、『はい次の週』というふうにはならない」と述べ、「第8週で描いたスキップのエピソードも、あの週で終わりではありません。比較的長く続いていくエピソードです」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

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