横浜流星、大河主演を全うし感謝　「来年はプロデューサー業にも挑戦したい」

　俳優の横浜流星が14日、都内に行われた大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」（NHK）最終回パブリックビューイング後のアフタートークに出席。約1年半に渡る撮影、さらには最終回を無事迎えられたことへの感謝を述べていた。

【画像】応募28600人・倍率34倍！パブリックビューイングの様子

　大河ドラマ第64作「べらぼう」は、江戸時代中期、貸本屋から身を興して書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎（横浜流星）の物語。脚本を大河ドラマ「おんな城主　直虎」やドラマ「大奥」シリーズ（NHK）などの森下佳子が務めた。

　パブリックビューイングで最終回が放送された直後に登場した横浜は「まず最終回を無事に迎えられたことが嬉しかったですし、ドラマを愛してくださった皆さま、そしてたくさん支えてくださったキャスト、スタッフの方への感謝の気持ちが大きいです」と率直な感想を述べ「お疲れ山でした」と客席に声をかけた。

　また蔦重という役を演じたことに横浜は「江戸のメディア王と呼ばれた人物ですが、名のある歴史的な人物と比べて圧倒的に資料が少ない。だから森下先生が描く世界での蔦重を生きることが一番大切だと思っていました」と、脚本に書かれた人物像に真摯に向き合ったといい「来年、自分はプロデューサー業にも挑戦したいと思っているなか、蔦重というすごいプロデューサーを演じることで、いろいろなことを吸収出来たら……という思いでいました」と語っていた。

　1年半という長丁場の撮影。横浜は「思うことはいろいろありましたが、本当におていさん（橋本）や歌麿（染谷）など、頼れる存在が近くにたくさんいたので、救われました」と共演者に感謝していた。

　この日はそれぞれの共演者から「ずっと聞きたかったこと」についてトークが展開。風間は「撮影途中から写楽の有名なポーズを、ちょいちょいはさもうとチャレンジしていましたよね。でも『まだ写楽の話は始まっていないからやめてください』と言われていたけれど、あれはやりたかったんですか？」と横浜に話を振ると、横浜は「やりたかったんです」とニヤリ。

　続けて横浜は「物語後半、お客さんに写楽をお披露目する場面で『あ、江戸兵衛だ』って言って、その江戸兵衛の絵と並んで、蔦重が写楽ポーズをしたんですよ。結構撮り直してこだわったんですけど、カットされました」と裏話を披露すると「蔦重はいろいろな人の意見を聞いて、それをブラッシュアップする人。あまり自分から仕掛けることはなかったのですが、ちょっと仕掛けてみたかったんです」と楽しそうに語っていた。

　応募総数2万8600人、当選倍率約34倍というなか当選したファンと共に、さまざまな思い出話が繰り広げられるなか、いよいよ地上波での放送の時間が近づくと、横浜は「一年間、蔦重の生きざまを見届けてくださってありがたいです。蔦重もきっと喜んでいると思います。この作品が皆様の心にずっと残り続けてくださると幸いです」と客席に呼びかけていた。（磯部正和）