『スタンド・バイ・ミー』監督夫妻の刺殺事件、32歳息子を逮捕

映画『スタンド・バイ・ミー』などのロブ・ライナー監督(78)と妻ミシェル・シンガーさん(68)を殺害した疑いで、息子のニック・ライナー(32)を逮捕したとロサンゼルス市警が発表した。Los Angeles Timesなどが伝えている。
ライナー監督とミシェルさんの遺体は現地時間14日午後、娘のロミーさん(20)が発見。二人には刺されたとみられる傷があった。強盗殺人課の精鋭たちが夜通し捜査を行い、ニック・ライナーを拘束した。
二人の友人たちによると、13日に有名司会者コナン・オブライエンの自宅で行われたパーティーではライナー監督とニック・ライナーが口論をしているところが目撃されていて、ニック・ライナーは挙動不審だったという。長年薬物依存に苦しんでいたニック・ライナーは、両親の家の敷地にあるゲストハウスに住んでいたが、ここ数週間、精神状態が悪化していたといい、ミシェルさんは大いに心配していたそうだ。殺害動機はまだ明らかになっていない。
ライナー監督は半自伝的な映画『ビーイング・チャーリー』(2015)で、薬物中毒の息子ニック・ライナーとの関係を描いたこともある。10代の頃に薬物に依存し、それが原因でホームレス状態に陥ったこともあるニック・ライナーだが、脚本家として参加した本作の制作までにはクリーンになった。しかし、それも長くは続かず、悲劇が起きてしまった。(朝倉健人)


