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藤元明緒監督『LOST LAND/ロストランド』 第5回レッド・シー国際映画祭で最高賞を受賞!

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おめでとうございます! - (C) 2025 E.x.N K.K.

 第5回紅海(レッド・シー)国際映画祭メイン・コンペティション部門で、藤元明緒監督作『LOST LAND/ロストランド』が最高賞であるゴールデン・ユスル最優秀長編映画賞を受賞した。日本人監督の同賞受賞は初。

【画像】藤元明緒監督最新作『LOST LAND/ロストランド』第5回レッド・シー国際映画祭で最高賞!

 同映画祭は、2021 年、サウジアラビアのジェッダにおいて、アラブ諸国、アフリカ、アジアを中心とした地域の才能発掘や新世界の視点に立った物語を世界に向けて発信していくことを目的としてスタートした(映画祭発足自体は2019年)。

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 東南アジアの国ミャンマー出身の、大半がイスラム教徒である少数民族・ロヒンギャ。容赦のない現実と幻想的な表現が入り混じる世界観の中、彼らが辿る過酷な密航の旅路を子どもの視点から描く本作は、第82回ベネチア国際映画祭のオリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞したほか、仏・ウォーオンスクリーン映画祭での観客賞、伊・ピアネータ・マーレ映画祭での最優秀作品賞など、世界各地の映画祭で高い評価を得ている。

 今回の受賞に際し、アカデミー賞受賞監督であり、本映画祭の審査委員長を務めたショーン・ベイカー(『ANORA アノーラ』)は、「避難を余儀なくされた子どもたちの苦境を、ためらうことのない共感と詩的な切迫感をもって描いています」とコメントしている。

  藤元明緒監督は受賞を受け、「サウジアラビアには多くのロヒンギャの人々が暮らしています。ここにも大きなコミュニティがあり、この賞は成長しつつあるそのコミュニティを励ますものになるでしょう。その意味でも、この賞は私たちにとって非常に意義深いものです」と語った。

 さらに本作のロヒンギャ側共同プロデューサーであるスジャウディン・カリムディンは、本作がロヒンギャ語のみで撮影された史上初の長編映画であることにも言及。「この映画は、ロヒンギャの言語をまもるための作品でもあります。私たちを迫害する者たちは、私たちの名前だけでなく、私たちに関わるすべてを消し去ろうとしています。この映画は、私たちの文化や歌、語りの伝統、そして言語そのものの美しさを保存するための第一歩です。だからこそ、この最初の試みは私たちに、さらに前へ進む勇気を与えてくれました。この賞とこの映画が、若い世代のロヒンギャの人々を勇気づけ、自分たちの言語で映画を作り、物語を世界に伝えていくきっかけになることを願っています」

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 本作は、日本・フランス・マレーシア・ドイツ国際共同製作のもと、全編海外ロケで撮影された。主演をつとめたシャフィソミーラの姉弟をはじめ、総勢200名を超えるロヒンギャたちが出演する長編映画は世界初であり、演技未経験ながら故郷を追われた当事者である彼らの声と眼差しは、映画の世界にリアルな強度を与えている。

 映画『LOST LAND/ロストランド』2026 年 4月、ヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinema 新宿、ポレポレ東中野ほか全国公開

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