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2025年興収1位は『鬼滅の刃』!『国宝』『コナン』『チェンソーマン』メガヒット作相次ぐ【邦画興収年間ベストテン】

年間1位に輝いた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
年間1位に輝いた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』 - (C) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 2025年邦画興行収入の上位10作品が文化通信社より発表され、現在もロングランヒット中の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が推定興収390億円~400億円と圧倒的な強さで本年度トップを獲得した。2位には、実写邦画歴代ナンバーワン記録を塗り替えた映画『国宝』がランクインした。(集計期間は2024年冬~2025年冬、文中の数字は一部推定)

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 7月18日に初日を迎えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、初日から3日間で興収55億2,400万円と、2020年の前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』超えのオープニング成績を記録。祝日となった7月21日を含む4日間では、興収73億円という驚異的な数値を叩き出した。

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 もちろん国内動員ランキングでも初登場1位を獲得しており、その後も9週連続でナンバーワンを記録。公開15週にわたってベスト3圏内をキープした。11月に入るとベストテン圏内を上下し、12月に入った公開21週目にはベストテン圏外となった。しかし、クリスマスを目前とした公開23週目には、8位ランクインでベストテンに返り咲き。2025年最終週となった公開24週目には10位と、ベストテン圏内をキープしている。またアメリカや中国など、世界的にも歴史的大ヒットを記録しており、日本映画史上初となる全世界興行収入1,000億円を突破したことも話題となった。

 現在、同作は日本の歴代興収第2位をマーク。となると今後は、歴代1位の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が樹立した407億5,000万円という成績にどこまで迫れるか、というところが注目となる。他作品との兼ね合いで、1日の上映回数が減っている現状で、どこまで上積みできるかは未知数だと言われている。

年間2位の『国宝』 - (c)吉田修一/朝日新聞出版 (c)2025映画「国宝」製作委員会

 2位は、社会現象を巻き起こした『国宝』が推定興収190億円でランクイン。初日から3日間の成績は興収3億4,600万円を記録し、初登場の国内映画ランキングでは、『リロ&スティッチ』『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』に次ぐ3位デビュー。だが翌週には口コミが広がり、週末3日間で興収4億5,100万円を記録し、2位に浮上した。さらに3週目の週末3日間の成績は興収5億1,500万円を記録し、国内映画ランキング1位を獲得した。

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 その後も口コミが広がり、興収6億1,000万円(4週目)、興収6億4,600万円(5週目)と週を追うごとに右肩上がりの推移で展開。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』に首位の座を譲るまで、4週連続で1位を記録した。だが、1位を譲った後もその勢いは止まることなく、今年見逃せない作品としての口コミが広がったこともあり、10月最終週となる公開21週目までベストテン入りを果たした。

 公開22週目にはいったんベストテン圏外に落ちたが、公開24週目には9位とベストテン圏内に返り咲き。そこからは、2025年最終週となる公開30週目まで、ベストテン圏内をキープしている。その結果、『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(最終興収173億5,000万円)が持つ、国内実写映画歴代ナンバーワンの記録を塗り替えた。

 3位には、劇場版『名探偵コナン』シリーズ最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』が興収147億円を記録してランクイン。初日から3日間の成績は、興収34億3,900万円という驚異的な数値で、初登場1位となった。シリーズとしては2023年の『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』(最終興収138億8,000万円)、2024年の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』(最終興収158億円)に次いで、3年連続で興収100億円を突破しており、シリーズの根強い人気がうかがい知れる。

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 今年のランキングはアニメ作品が5本。そのうち、アニメの上位3作品が興収100億円を突破(推定も含む)するなど、相変わらずアニメの強さが際立っているが、そうした中で実写作品の『国宝』が興収100億円を突破したということは特筆される。

 そして『鬼滅の刃』『国宝』の影に隠れた形となっているが、『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』『8番出口』といった実写作品が興収50億円を突破した、ということも注目に値する。

 またベストテンに東宝作品が9本入るなど(共同配給作品も含む)、東宝一強という構図がより際立つ中、ワーナー・ブラザース映画が配給した実写映画『はたらく細胞』が5位にランクインしたのに注目したい。同作はワーナーの邦画史上ナンバーワンの興収を記録、そしてベストテン外ではあるが、『爆弾』が興収25億円を突破する大ヒットを記録するなど、邦画作品の中でも、東宝に対抗する配給会社として存在感を示していただけに、同社が国内向けの劇場配給を12月31日で終了させるというニュースがどういった影響をもたらすのか。2025年の映画業界が大盛況だっただけに、気になるニュースである。(取材・文:壬生智裕)

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【2025年邦画作品別興収 上位10本】(最終興収の数字は一部推定)

1:『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』390億円~400億円(12月28日時点で387億1,000万円)
2:『国宝』190億円(12月28日時点で183億5,000万円)
3:『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』147億円
4:『チェンソーマン レゼ篇』100億円~(12月28日時点で99億5,000万円)
5:『はたらく細胞』63億5,000万円
6:『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』52億7,000万円
7:『8番出口』51億円
8:『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』46億円
9:『グランメゾン・パリ』42億円
10:『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』35億9,000万円

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