【ネタバレ】「相棒」右京の黒歴史が…「Wの悲喜劇」など歴代事件の小ネタ満載

連続ドラマ「相棒season24」(テレビ朝日系・毎週水曜よる9時~)の第11話「老人と寧々」が7日、放送された。今回は珍しく、殺人や強盗など物騒な事件が起きない展開で、特命係の杉下右京(水谷豊)&亀山薫(寺脇康文)が挑んだのは、大学の読書サロンで発生した連続ネタバレ書き込み事件。中学生の右京が書いた伝説のミステリー小説「亡霊たちの咆哮」が物語のキーになり、season21の元日スペシャル「大金塊」で活躍した“女子大生探偵”大門寺寧々(茅島みずき)が再登場するという、トピック盛りだくさん。「死体も殺人者も出てこないけど異常に面白い相棒だった」「ゲストキャラが再登場するのも相棒の面白いところ」と喜びの声があがっている。(以下、第11話のネタバレを含みます)
薫が「これこれ」と嬉しそうに受け取ったのは、中学生の右京が書いた「亡霊たちの咆哮」が掲載されている同人誌「新時代ミステリー作品集」。かつてこれがきっかけで監禁され、殺されそうになったことがある彼(season4第9話「監禁」/2005)は、偶然再会した寧々に現物を見せてもらっていた。
寧々は、学内の読書サロンで、ミステリー小説の余白にネタバレが書き込んである本が複数発見された事件を調べていた。彼女はかつて、いくつもの事件を解決に導いた熟年探偵団のブレーンで、右京も一目置く推理力を持っているのだ。校内には、ミステリー研究会による「犯人に告ぐ」という告知分が貼りだされておりものものしいが、書き込みをされた本が「Wの悲喜劇」(season5第13話/2007)など、どこかで見たようなタイトルでネットの笑いを誘っていた。
サロンの運営管理を任されている“番人”こと蘇我文在ヱ門(嶋田久作)が気を付けているのに、犯行は重ねられていた。書き込みの文字は下手なくせ字。犯行が行われた本は逆さに棚に並べられ、さらに付箋がついていたという。寧々は怒りをあらわにするが、刑法では器物損壊罪、現在のところは軽犯罪法違反がやっとだろうと右京は言う。
ミス研の鷺宮嘉留人(西野遼)が、本に書き込みをしていた尾沢七味(中村守里)を捕まえた。だが彼女は「ミス研がイキってたからイラっときた」と犯行を行った模倣犯。番人は「全責任を連続ネタバレ書き込み犯に負わせようと思う」と彼女を解放した。寧々は、番人が七味に「惚れた」からだという。彼女を祖父とその小学校時代の同級生で結成されている熟年探偵団は現在地下アイドルグループの推し活に夢中とのことで、「年齢は関係ない」とプンプン。「杉下さんも正しく現実を認識してくださいね。あーあ、お恥ずかしいったらありゃしない」という彼女に、「おやおや、熟年探偵のおかげでとんだとばっちりですね」と右京。寧々の台詞に「刑事貴族の本城さんじゃん!w」と反応するネットの声もあった。
一方の薫は、大事件が勃発したと捜一トリオ(伊丹憲一・川原和久/芹沢慶二・山中崇史/出雲麗音・篠原ゆき子)を引き連れて大学に乗り込んできた。「我々ね、特命係の暴走をおさえる任務も負ってるんで」と芹沢が言い、ネタバレ書き込み事件と知ってからも帰ろうとしない。薫は伊丹にこっそり「まじで、暴走をおさえるのに協力してくれ。この学園には、右京さんが理性を失いかねない、やばいブツがある」と伝える。
最初の1冊が発見された時、寧々は番人に詰め寄ったのだという。その時はすぐに犯人はつかまったが、今回は無理。だから寧々は番人に一緒に犯人探しをすると申し出たのだ。警察の出る幕はないと薫は右京に撤退を促すが、右京は「いつ僕がこの件に君を誘いました? しかも勝手に来たばかりか、余分な方々までいっしょに」と薫に言い、しかもことさら嫌味っぽく捜一に「亀山くんの口車に乗せられてご苦労様なことですね」。逃げるようにその場を去る鷺宮が捜一に「いていただいて心強いです、相手は天才杉下右京ですから」と言うのを聞いた右京は「君のおかげですっかり怪盗扱いですよ」とプンスカ。薫は「礼には及びませんよ」、「何をいってるんですか」と右京はむくれたままだ。「今日は右京さんいつになくおもしろい」「右京さんちょっと感情的だな」「やっぱ黒歴史関係ある?」と右京の楽しい反応にSNSも沸いていた。
寧々は番人に、ペットカメラをつけて目の届かない時間帯などの監視を提案する。当初乗り気ではなかった番人だが、結局おしきられ、カメラを設置することに。ミス研の男子たちに混ざって、七味も撮れた映像を確認している。
こてまり(森口瑤子)に「杉下さんにはもっと難解な、複雑怪奇な事件のほうが似合うんじゃありませんか?」と言われ、「とはいえ、乗り掛かった船ですからねえ」と右京。「長年の相棒、袖にして、右京さんいま、寧々ちゃんとコンビ組んでんの」ちおう薫に、「女子大生ですもんねえ」とこてまりが言えば、美和子(鈴木砂羽)は「わかる気がします」と返した。
ミス研メンバーが徹夜で監視していたにも関わらず、番人は朝、4冊目の被害を発見した。画像を検証する姿を見ている番人は、右京と奈々について薫に「こうして見るとお似合いのコンビですね」と語りかける。薫は「我々には感知不能な波動で共鳴し合ってる感じですかね」と応えた。
一方の麗音は、右京の過去の作品に興味深々。厳重な棚から取り出してもらって読んでいた「亡霊たちの咆哮」に、「わしが黒幕じゃー」と書かれているのを発見した! 棚は複雑に施錠されていたが、実は楠ノ木詠一(斉藤莉生)が七味に頼まれて渡しており、書き込みの犯人は彼女だと断定される。七味は番人に「(ミス研が)お宝とか言っちゃってるからイラっと来た」と説明。どうしてすぐにイラっとするか聞かれた七味は「出がらしみたいな世の中で、夢や希望なんて持てない」「今の年寄りたちがずっと好き勝手やって楽しみ倒したあとの残りかすみたいな社会」と動機を語った。
カメラの映像から、決定的な個所が映っていない不自然さに気づいた右京と寧々。右京は番人の孫から、番人に言われて「計画殺人」など書き込みに使われていた難しい字を書いたことがあると聞き出した。さらに、学生たちの協力で夜間のサロンを監視し、番人の自作自演だったことが判明した。書き込みをした本をあらかじめ本棚に仕込んでおいて、発見したようにふるまっていたのだ。番人は、寧々と一緒にいたい一心で事件を起こしていた。想像してたより長く一緒にいられたことに「何とも言えず幸せな気分になりました」と番人。だが、寧々は、番人の重い人が七味だろうという自身の見立てが違っていたことにショックを受けていた。
「亡霊たちの咆哮」のネタバレ書き込みは、右京自らが墨塗りした。「むしろ付加価値」と喜ぶ寧々の前で「亀山くん、僕の手からペンを奪ってください。いま、僕はこれをのり弁状態にしたい強い衝動にかられています!」と右京。薫らはあわてて止めていた。
番人は依願退職するという。「いくつになっても、恋するだけならば、何の罪にもならないのですがねえ。理性を保てなかったことが、敗北ですね」と語る右京。その脳裏には「新時代ミステリー作品集」が浮かんでいるようだ。何か決意をしたような、珍しい悪人顔の右京で、この物語は幕を閉じた。
「相棒」生みの親、輿水泰弘の脚本だからなのか、いつも以上に右京の珍しい面が見られた回。「この件(「亡霊たちの咆哮」)に関しては、僕はいくらだって理性を失う自信がありますから」と発言したり、先に帰ったはずの薫に「おや? まだいたんですか」と含みたっぷりに言ったり。戸棚の鍵について「この僕に鍵など必要ありません。その気になれば」と言いかけ薫に「あーそこまで。警察官であることをお忘れなく」と止められたりもしている。薫が寧々に「相手は杉下右京だからね、くれぐれも油断は禁物だよ」と釘を刺す一幕もあった。
さらに、番人から「杉下さんさすが。人を見たら泥棒と思えの警察官だ」と言われて「はいぃ?」と首を傾けながら詰めよる珍しい姿も。押しかけ捜査は寧々といるのが楽しいからではないかという薫の問いに「なるほど」と応え「否定せんのかい」と薫に苦笑されたりも。番人の孫の相手を、薫ではなく右京自らがするシーンもあった。ここでは薫が「杉下が~」と耳慣れない言い回しで番人と会話している。
薫は、小谷野寛(山下諒)が楠ノ木を殴ろうとした際に「君ももう大人なんだ。大人の世界は手ぇ出したら負けだぞ、覚えとけ」と止める。大人の対応に「さすが薫ちゃん」と改めて薫の人柄に称賛の声も挙がっているが、「大事件勃発だぞ!」と伊丹をビビらせるコミカルなシーンもあった。
次週は特命係第三の男、陣川公平(原田龍二)が再登場! 早くも「陣川くん」はトレンド入りしており、「懐かしい顔ww」「恋するのは止められない、からの陣川くん(予告)」と期待を寄せる声が多数書き込まれている。(文・早川あゆみ)


