「ばけばけ」池脇千鶴「本当に腹立たしかった」トキの母として許せなかったシーン

連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で、ヒロイン・トキ(高石あかり ※高=はしごだか)の母・松野フミを演じている池脇千鶴が、ネガティブな噂話に松野家が翻弄された第18週、夫・司之介(岡部たかし)とのシーンについて語った。
連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々をフィクションとして描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。
松野フミは、出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しく、トキにもよくお話を聞かせてあげる。 優しくてしっかり者。トキの幸せを誰よりも願っている。
Q:ここまで演じられてきての現場の雰囲気
とにかく楽しい撮影現場です。こんなに楽しいのは初めてかもしれません。フミ自身が明るい人なのでそこに助けられているところもあり、撮影の合間の皆さんとの空気も「こんなにリラックスしていていいのかな?」と思うほど和やかです。高石あかりちゃんは物怖じしなくて、すごく頼れる方です。私はあかりちゃんの胸を借りているところが、かなりあります。緊張でドキドキしながら現場に行っても、あかりちゃんがブレずに構えていてくれているから安心できるんです。
最近はクランクアップが近づいてきて、1日の撮影が終わると胸が詰まるような思いに駆られます。
Q:フミはトキとヘブンをどんな気持ちで見守っているのか
第14週でトキとおじじ様それぞれの恋がいっぺんに成就した時は、もう呆気にとられて夢なのか現実なのかわからないような状態でした。そのシーンの自分の顔が本当にほうけていたのを覚えています(笑)。結婚の挨拶パーティーでヘブンさんがみんなの嘘について言及した時は、トキが隠したいなら隠していいし、親がでしゃばることじゃないと思っていました。きっとタエさんも同じ気持ちで親として一歩引いていたと思います。「娘は娘」というのが、タエとフミの分かり合っている部分ですね。
結婚を機に引っ越した武家屋敷は広く、コソコソ声も「コソコソになってないやろ!」とツッコミたくなるほど狭かった長屋住まいとは大違い。お芝居の距離感も変わりました。あかりちゃんが演じるトキも大人びてきて、なんだか遠く感じますね。子トキ(福地美晴)の頃から見守ってきて、現代の「友達親子」のように仲良く買い物に行ったりするのが楽しかったので、少し寂しさも感じます。
第18週でトキが石を投げられた時は、本当に腹立たしかったです。ヘブンさんと同じく、いち早く犯人を探してやり返しに行きたいぐらいの気持ちでした。トキ自身がヘブンさんのために我慢しているのに親である自分が邪魔してはいけないとぐっと堪えましたが、あんな勝手なことをされたら母親としては許せません。
Q:司之介とフミのシーンについて
思いついたことをなんでもポンポン言う司之介を、フミは本当は止めたいんです。どぎついことをストレートに言わんといて! と(笑)。食卓のシーンなどでトキとヘブンさんの会話に口を出す司之介にも入らんといて! と思っていますが、フミがその会話に入ったら輪をかけておかしなこというのもわかっているから、もう黙ってようという気持ちですね。トキが「父上、それ違うから」みたいな感じで話を進めてくれるのが、頼もしいです。
司之介役の岡部さんとのお芝居も面白いです。根底に自分のセリフをきちんと覚えてちゃんと言わなくてはという気持ちはありますが、岡部さんが司之介として揺らがないから、私もフミとして好きにやらせてもらえています。岡部さんとのキャッチボールができている感じがしますね。岡部さんだけでなく、あかりちゃんも小日向(文世)さんも、ひらめいたことを前向きにやってみる、お芝居に対するアクティブさがあります。私たちは本番の前のリハーサル段階で初めてお芝居と動きを出すのですが、そこで好きなことをやってみて、違うと思ったらやめるので、スタッフさんは困っているかもしれません(笑)。「ばけばけ」は受け止めてくれるスタッフさんがいるからこそ、成り立っています。
Q:この先の見どころ
私はこの先のトキを思い浮かべるだけでうるっときて涙があふれるほどの、「感慨深い」という言葉ではあらわせない気持ちになっています。この取材を受ける直前に、あかりちゃんがこの先に放送する第22週のシーンのロケの話をしてくれました。私は行っていないので「どうだった?」と聞いたら、「すごくいいシーンが撮れた」と話していたので視聴者の皆さんも楽しみになさっていてください。娘をこれからも応援していただけたら嬉しいです。
(編集部・倉本拓弥)


