『ONE PIECE FILM RED』監督&名塚佳織、パリを舞台にした新作の裏側明かす

映画『ONE PIECE FILM RED』(2022)などの谷口悟朗監督が26日、都内で行われたアニメーション映画『パリに咲くエトワール』(3月13日公開)の完成披露試写会に登壇し、本作に込めた思いを吐露。『ONE PIECE FILM RED』でウタ役を務めた名塚佳織は「ワクワクする」という谷口監督のディレクションを明かした。この日は、名塚と同じくボイスキャストを務めた當真あみ、嵐莉菜、早乙女太一、尾上松也も来場した。
20世紀初頭のパリを舞台に、異国でそれぞれの夢を追う二人の少女を描く長編アニメ。夫を支えるよき妻となることを望まれながらも画家の夢を追う少女・フジコ(声:當真)と、バレエに魅了されたナギナタ名人の少女・千鶴(声:嵐)。ある日、トラブルに見舞われたフジコを千鶴が偶然助けるが、実は二人は幼いころに横浜で会っていた…。
フジコが住むアパルトマンの住人・ジャンヌ役の名塚は「とっても幸せな空気が流れていて、勇気を貰えるようなエピソードがたくさん詰まっている作品だと思いました」と台本を読んだ時を振り返り、「パリの街並みや音楽が素晴らしく、2人がとっても可愛らしくて、いつの間にかこっちも笑顔になっている瞬間がたくさんありました。自分も子供がいるので親目線で見るような感じが強く、自分の子供たちもやりたいことを見つけて、夢に向かって懸命に走っていってくれたら嬉しいなと感じました」と鑑賞後の感想も語った。
谷口監督のディレクションについて問われた名塚は「監督はとても細かくて、設定の資料をたくさんくださるんですよ。世界観がよく伝わるので、とてもイメージしやすい」と答える。アフレコ時、画や音が未完成の状態も多く、「イメージの中だけでアフレコすることが多い」と話す名塚は「監督は空間をしっかり伝えてくださるので、自分がその世界に入ったような気持ちで演じることができ、毎回楽しく、ワクワクします」と笑顔を見せた。
谷口監督は本作の制作について、「企画の当初、劇場のオリジナル作品を作ろうしたとき、今風にチート能力を入れるのか? とか考えた果てに、私及びプロデュースチームが行きついたのは“普通のことを普通にやろう”。普通のことを普通にやって、まっとうに作ったものにしか伝わらない何かがあるはず。それを信じようと思いました」と打ち明ける。そして、「音楽と映像、役者の皆さんの声によるサポートなど、何もかもが入った上でのアニメーションならではの一体感」を大切にし、「映画館で一番いい状態で届けられる形のものを普通にやれば普通に届くということを証明したいと思った」と力を込めた。
また、最初に當真の声を録るものの「最終的に(本作が)どうなっていくのかが見えていなかった」とぶっちゃける谷口監督は、「ひとまず當真さんの声を録らせていただいて、それを基にして音響設計を全部やり直そうと組んでいったので(無事に)完成して、皆さんに感謝したい気持ちしかありません」と謝辞を述べた。
それぞれの推しキャラクターを発表するコーナーでは、早乙女が「名前がわからないですけど3人組のチンピラみたいな……」と回答。谷口監督は「名前はあるんですけど、本編では言わせていないんですよ。(1人でも名前を)言っちゃうと、人の名前が次々に出てきて、お客さんが『誰だったっけ?』『名前を覚えなきゃいけない』となると限界数を超えちゃうので、この3人はセットで覚えてもらうということで、名前はあるけどやめました」と制作の裏話も披露していた。(錦怜那)


