大河ドラマ「ジョン万」主演・山崎賢人起用の理由

2028年大河ドラマが、ジョン万次郎を主人公にした「ジョン万」に決まり、主演を山崎賢人(※崎=たつさき)、脚本を藤本有紀が務めることが9日、発表された。本作の制作統括を務める家冨未央が、山崎の起用理由や、2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」に続き、2年連続で“幕末”を描くことへの思いを語った。
大河ドラマ第67作目となる「ジョン万」は、歴史に名が残るはずなどなかった貧しき漁師・ジョン万次郎こと中濱万次郎(なかはま・まんじろう)を主人公に、漂流の末、救出されてアメリカに渡り日本を救う“知と技”を得て、一流の船乗りとなる“漂流者”となった庶民の一大感動巨編。
主人公のジョン万次郎を演じるのは、『ゴールデンカムイ』シリーズや『キングダム』シリーズなどの大作映画で主演を張ってきた山崎。家冨は「ここ数年、本当に大作の映画や配信ドラマなどのど真ん中を務め、その活躍が非常に目立っている方。ただ彼が持つルックスや、これまで多くの主演作を務めてきた華は大きな魅力ですが、作品を観ていると、いろいろな方が周りにいらっしゃるなか、周囲を決して邪魔せず、一座としての味付けを活かすような真ん中が出来る方だと思っていました」と山崎ならではの魅力を語る。
さらに、家冨は「見る人の気持ちを『こう見てください』と押し付けるのではなく、良い意味で、見る人に優しく委ねるようなところがある主演。万次郎さんも実はそういう人だったのではないか……と思ったんです」と起用理由を述べた。
本企画は、家冨が制作統括を担当することになった際、脚本家の藤本と話をするなかで「偶然、互いにジョン万次郎さんを扱う作品を作りたい」と意見が一致した。藤本は、ジョン万次郎に対して「ロマン」という言葉が思いつく人だといい「どんな困難な状況にあっても、自分で進む道を選び取るということがどれほど大事かということを、ジョン万次郎さんのことを知れば知るほど感じますので、今の時代の若い方には、それをぜひ見ていただきたい」と熱い思いを吐露。
家冨も「本当に尊敬できる人、その背中を追いかけてみたいと思える人がもし一人でもいたら、人生はすごく輝くなという気がしています。思い返せば自分の中ではそんな人が万次郎さんだったのかなと思っています」と熱意を明かしていた。
本作は、混とんとした幕末で存在感を発揮したジョン万次郎の人生を描く。奇しくも、前年2027年の大河ドラマ、松坂桃李主演の「逆賊の幕臣」も幕末を描く。2年続けて近い時代を描くことに、家冨は「この作品は、時代で切り取って始めたというよりも、万次郎さんのライフヒストリーに一番の魅力を感じたところからスタートした企画です。持ち味としては『逆賊の幕臣』とは全く別の面白さをご提供できると思います」と自信をのぞかせると「一番は『冒険記』であり『サバイバルとロマン』という人間ドラマである、というところをプレゼンしました」と説明する。
また家冨は「毎年時代が変わる面白さもあれば、前の年のドラマで描かれる時代を一年体感し、その知識や面白みを引き下げたまま、次のドラマで『なるほど、視点を変えるとこういう物語があるのか』と感じられるところも、楽しみとなるのでは」と提案すると「万次郎さんは、自らの意図ではないですが、鎖国の時代に、陸から外に出されてしまった庶民。そんな人の視点で描かれる“海から見た陸”という新しい視点でお届けできれば」と期待を煽っていた。(磯部正和)


