『トイ・ストーリー5』50体のバズ登場でピクサーのコンピューターが壊れる

ディズニー&ピクサーの人気シリーズ最新作『トイ・ストーリー5』にはおなじみのバズ・ライトイヤーのみならず、新たに発売されたハイテク版バズ・ライトイヤー50体も登場して大騒動を繰り広げる。VFXスーパーバイザーを務めたトーマス・ジョーダンと、バズのアイコニックなデザインを生んだボブ・ポーリーがインタビューに応じ、50体のバズにまつわる秘話を明かした。
本作では、バズやカウガール人形のジェシーらおなじみのおもちゃたちが楽しく暮らすボニーの家へ、最先端タブレットのリリーパッドがやって来て波乱を巻き起こすのと時を同じくして、おもちゃのコンテナが無人島に打ち上げられ、最新型のハイテク版バズ50体が暴走を始めることになる。
ジョーダンはこのバズ軍団について、「技術的には、確かに大きな挑戦だった。バズ・ライトイヤー1体だけでも、何百ものアニメーション制御(コントローラー)があるんだ。それが50体もあるとなると、複雑すぎて、最初に50体同時に動かそうとした時はコンピューターが壊れてしまった。だから、新たな技術を考案しなければならなかった」と打ち明ける。
「背景用にはコントロール数を減らしたバズの代役バージョンのようなものを作って、コンピューターに一度にすべてを読み込めるようにした。さらに、(予告編にもある)彼らが50頭のおもちゃの馬に乗る場面では、当然もっと複雑に(笑)。だから、より高性能なコンピューターが必要になったし、ソフトウェアチームと協力して、これほど多くのバズに対応できる新しいバージョンのソフトウェアを開発しなければならなかったんだ」(ジョーダン)
バズ軍団だけでもこれだけの苦労があったわけだが、ジョーダンは「でも、それがあまりにも面白くて楽しいシーンになっていたから、あらゆるプロセスにその価値があったよ」と充実感をにじませた。
最新型のハイテク版バズ軍団には新機能も満載だ。ポーリーは「新しい素材が使われているし、スクリーンも付いている。『バズは誕生から約30年たつけれど、新しいバズはどんな姿だろう? どんな機能が欲しいだろう?』と考えたんだ。デジタルスクリーンや、小さなアニメーション要素、そして彼らが互いに通信し合い、共通の思考で考えられるようなハイテク技術。これは本当に楽しかったよ。見た目は今でもバズそのものだけど、アップグレードが施され、みんながワクワクするような素晴らしい要素がたくさん詰まっているんだ」と進化を遂げた最新版のバズに自信をのぞかせる。
さらにジョーダンは、「最初に脚本を読んだ時、大好きな新しいアイデアがたくさんあったけど、スクリーンに50体ものバズが登場するなんて! しかも彼らは、なぜ自分がそこにいるのか、自分が誰なのかもわかっていない。彼らが自分自身について知っていくのと同時に、僕たちも彼らについて学んでいくんだ。これこそ、まさに『トイ・ストーリー』の原点そのものだよ。1作目でバズがアンディの部屋に現れた時のことを思い出させられた。彼はなぜ自分がそこにいるのかも、自分が誰なのかもわかっていなかったからね」と第1弾『トイ・ストーリー』との類似性に言及。
ポーリーも「今回の描写は、まさにその完全な再現だね。映画の中で彼らが成長していく姿を見守りながら、彼らが自分の使命について学んでいくのを観るのは本当に楽しいよ! あの描写は最初のバズへと立ち返っているんだ」と大きくうなずきつつ、「ただ、1体のバズと、50体のバズが土地を横断するのとでは、迫力が全く違うと思う。だから本作には本当に、本当に楽しい瞬間がいくつもあるよ」と期待をあおった。(編集部・市川遥)
映画『トイ・ストーリー5』は7月3日より全国公開


