「豊臣兄弟!」仲野太賀、小栗旬ロス告白 「大黒柱のような存在」

大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合・毎週日曜午後8:00ほかで放送中)で主人公・羽柴小一郎長秀を演じる仲野太賀が、前回放送の「本能寺の変」の後の“小栗信長”ロス、渦中の小一郎の思いを語った。
12日放送・第27回では明智光秀(要潤)が織田信長(小栗旬)に謀反を起こし、本能寺で信長を討った。秀吉(池松壮亮)と小一郎兄弟の主君であり、初回から登場していた信長の死、演じる小栗旬の退場に、仲野は「第1回から出演されている小栗旬さん演じる織田信長が、ついに本能寺の変を迎えるということで、僕に限らず、スタッフ・キャスト全員が本能寺の変に向けて、気持ちを高めあっていたので、いよいよこの時が来てしまったんだなという切なさがありました。「豊臣兄弟!」において信長も1人の主役であって、大黒柱のような存在である旬さんがこれで最後というのは本当にさみしかったですね」とロスを告白。小栗との撮影を「たくさんのことを話しました。脚本や小一郎と信長の関係性についても話しましたし、大河ドラマと向き合う上でのアドバイスもいただきました。旬さんが現場にいてくれるときの圧倒的な安心感と、織田信長としていてくれる存在感は本当に格別だったので、やっぱりさみしいですね」と思い返す。
第27回の終盤、小一郎が炎上する本能寺を前に呆然とたたずむ姿が映し出されたが、「本能寺の変」の前後、小一郎はどんな思いを抱いていたのか。仲野は、「第25回で年齢を重ねた家臣たちを次々と追放していく場面が描かれましたが、小一郎は信長の心境の変化を少しずつ感じ取っていたのではないかと思います」と話す。
「秀吉(池松壮亮)も、天下が近づくにつれてどこかナーバスになっている信長様を心配しながらも、なにかできることはないか考えていました。そんな中、第26回では羽柴家で宴会を開き、信長様を歓待するシーンが描かれました。本能寺の変が起こるなど誰も予期していない中で、家族全員で信長様をもてな
す、とても印象的な回になったと思います」
兄弟にとって絶対的な存在として描かれた信長。第28回では、思いがけず訪れた信長の死に対する兄弟それぞれの反応が描かれたが、仲野は「感情が忙しかった」と振り返る。
「この物語もそうですし、小一郎や秀吉にとっても、すべては信長様から始まっています。彼からの影響は計り知れません。なので、本能寺の変で小一郎たちが感じた痛みは相当なものだったと思います。第28回での小一郎は、秀吉に本当のことを言えず、自分も上様が死んだことをなかなか受け入れられないまま、それでも早急に物事を進めなければいけない状況でした。感情が忙しかったし、どうやって兄を呼び戻し、本当のことをどう伝えるべきか、小一郎はすごく胸が苦しかったと思います。そして秀吉と対面したとき、信長様が亡くなったことを自ら口にすることで、その実感が小一郎の心にダイレクトに刺さってきました。今までふたをしていた感情があふれ出てくるというか。そして兄の表情を見て、より悲しさが増し、事の重大さと改めて向き合わされる。ものすごく感情があふれ出る回になりました」
「本能寺の変」の後の展開を、仲野は「新章」と語る。
「本能寺の変を経て、残された者たちがどう生きていくのかという意味で、「豊臣兄弟!」は新しい章を迎えます。そう考えると、やっぱり始まりはいつだって上様だったと感じました。第1、2回でも上様の言葉によって小一郎は夢を抱いて、中村を出て清須へ向かいました。そして本能寺の変を経て、今度は小一郎や秀吉が天下を目指して歩み始める。いつだって小一郎たちの心に火を灯してくれたのは信長様だったのだと、改めて感じました」
第28回のラストでは、兄弟がかつて信長から「草履は片方だけでは何の役にも立たぬ。互いに大事にせよ」と与えられた草履を受け取り、光秀を討つ決心する姿が描かれたが、仲野は「本当に心が震えた」という。
「秀吉と激しく言い合い、つかみ合いにもなるなかで、与一郎(大西利空)が草履を持ってきます。この草履は、豊臣兄弟と信長をつなげた絆の象徴です。だから、このタイミングで草履が出てくるはずないなと思いましたし、本当に心が震えました。信長様から草鞋をもらうシーンの撮影をしたのは1年も前ですが、信長様に仕え始め、初めて認めてもらえたときの気持ちや、そのときに見えていた景色が鮮明によみがえってきました。何者でもなかった、ましてや農民から上がってきた2人にとって、「侍としてここにいていいんだ」と思えたきっかけが、この草履だったと思うんです。生涯にわたって家宝と呼べるような、兄弟の心の支えであり続けたものだと思います」
そして次回・第29回の見どころについて「やはり光秀と秀吉の対決です。信長様亡き後に始まった戦いが、いよいよ大きく動き出します。光秀に対面した秀吉が、どんな言葉で、どんな思いをぶつけるのか。そして、それに対して光秀も、どうぶつけ返していくのか。本当にスリリングですし、長年の思いが交錯する瞬間ですので、非常に見応えある場面になっていると思います」と呼び掛けた。(石川友里恵)


