『ムカデ人間』15年ぶりの帰還!先頭・北村昭博が4K初日で感無量「本当に愛されてきた」“ムカデの輪”広がる

 2011年7月に日本公開された伝説の映画がまさかの4K化を果たす『ムカデ人間 4K』の初日舞台あいさつが21日、シネマート新宿で行われ、ムカデ人間の先頭を務めたカツロー役の北村昭博、映画評論家の江戸木純が登壇、15年の時を経て、会場中が“ムカデの輪”でつながった。

【動画】キレイにつ・な・げ・て・み・た・い『ムカデ人間 4K』予告編

 人間を口と肛門でつなげるという不謹慎極まりないアイデアで、世間からは非難ごうごうだったにも関わらず、劇場公開されるや満員御礼のヒットを記録した『ムカデ人間』。著名人の間でもムカデ人間に言及する人たちが続出するなど、ポップカルチャーの分野でも注目される伝説の作品となった。

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 この日の会場は“ムカデ初体験”という観客が半数以上で、グッズの売り上げも好調だったという本作。“ムカデの帰還”をお祝いしようと、ロサンゼルス在住の北村も来日した。観客と一緒に映画を鑑賞していた北村は「ウワーッという感じでしたし、すごい映画に出ていたんだなというのを思い出しました。あの芝生で裸で四つん這いになって、寒かったなという感覚が蘇ってきました」と感慨深げな様子であいさつする。

 一緒に登壇した江戸木も『ムカデ人間』の解説文をはじめとしたオフィシャル原稿や、キャッチコピーである「つ・な・げ・て・み・た・い」を考案したりと『ムカデ人間』とは縁深いが、実は北村とは初対面。「当時、(配給の)トランスフォーマーの宣伝プロデューサーをやっていた叶井俊太郎という個性的な宣伝プロデューサーがいて。その彼が、とにかくもうヤバい映画を買っちゃったんで、徹底的にヤバくよろしくというリクエストだった。彼は動物の映画が好きで『トカゲ女』とか『えびボクサー』といった映画をどんどん売っていくというエネルギッシュな男だったけど、彼との仕事の中でもベストのひとつとして記憶に残る作品です」と振り返る。

ハイター博士と一緒に! 江戸木純と北村昭博

 印象的なキャッチコピーにしても、(ムカデ人間を誕生させようとする)ハイター博士の変態性を伝えるため、博士目線でのコピーを考案。そこからさらにインパクトを持たせるために中黒(・)を入れることでポップな印象を残し、結果的にこの戦略が見事にハマったという。当初は単館のレイトショー公開だったにも関わらず、連日女性客が行列を作るなどヒットにつながったことに、叶井プロデューサーは「なんで入ったのかわからないけど、女の人が並んでるからいいじゃない」と笑っていたという。

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 また、北村にとっては「もし『ムカデ人間』に出ていなかったら、役者をやっていない」と断言するほどに大きな作品。「実は日本に来る前に、けっこう大きなドラマに出ていたんです。その主演の方がけっこう有名な方だったんで、ちょっとしゃべろうと思って。『実は15年前に出たホラー映画が日本でヒットしてて、今度、日本に行くんだけど。知らないかもしれないけど『ムカデ人間』っていう映画に出てたんだ』というと、『えーっ、マジか! 俺が大学生のときに観てたよ。このドラマに出てくれてありがとう』と言われた」と熱烈な反応を受けたことを明かした。

「これから20年、25年とまた戻ってくれたらなと思っています」北村昭博

 そんな北村は、ハイター博士を熱演した故ディーター・ラーザーさんとの共演が、役者人生の大きな財産になったという。撮影中、ラーザーさんは役に入り込む「メソッド演技」を貫き、控え室でも共演者とも極力接点を持たないようにしていた。しかし、撮影終了後のタクシーでディーターさんが初めて素顔を見せ、北村は、気さくなおじいさんに豹変したギャップに驚愕。そして「83本ほど出演している自分でも、今だに演技に対して不安に思う事がある。自分の演技が大丈夫だろうかというネガティブな思いがね。俺もそう思うんだから、お前もそれと戦いながらずっとやっていくんだよ」と深く温かいアドバイスを受けた。北村は、そんなディーターさんについて「今まで演技に対してこれほどマニアックに突き詰める俳優に出会ったことがない。自分の中でナンバーワンの俳優」と現在も役者を続ける上での心の支えになっていることを明かした。

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 そんな“ムカデ愛”にあふれたトークもいよいよ終わりの時間に。最後に江戸木が「今日から公開されますが、これはぜひ、一度は観ておかないといけない。勇気のある方は覚悟を決めて、続きとなる(より過激な)2と3もご覧ください」とアピール。さらに北村が「本当に感無量です。15年経ってまさか戻ってくるとは思わなかった。これも天国にいるハイター(ラーザー)さん、そして(生前、本人が地獄に行きたいと言っていたので)地獄にいる叶井さん、そして何より皆さんのおかげ。本当に愛されてきた映画だと思うし、この映画を楽しんでもらえてめちゃくちゃうれしい。これから20年、25年とまた戻ってくれたらなと思っています」とさらなるムカデの輪が広がることを誓い、イベントを締めくくった。(取材・文:壬生智裕)

映画『ムカデ人間 4K』は全国公開中

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