「ダウンタイム」キッズ整形に臨む小学生役の古川凛が圧巻の演技!Yuki Saito監督が裏側明かす

松岡茉優主演・仲里依紗共演により美容整形業界の光と闇を描くNetflixシリーズ「ダウンタイム」(配信中)の第4話では、小学生YouTuberを軸にしたキッズ整形を巡るエピソードが描かれる。小学生YouTuber・もえのんに当時中学生だった古川凛(15)が扮し、圧巻の演技を見せているがその裏側をYuki Saito監督が語った(※一部ネタバレあり)。
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本作は、美容整形業界に焦点を当て、美を追い求める人々の希望や葛藤、そしてその裏側に潜む光と闇をリアルに描き出すオリジナルストーリー。天才的なオペ技術を持ちながら「医療で命を救う」という信条に従い行った緊急オペが原因で、勤務していた大学病院を去ることになる主人公の形成外科医・沼田文に松岡。そんな彼女をスカウトする、「美で人を救う」ことが信条の遠山美容外科クリニックのカリスマ美容外科医・遠山凜に仲。「美」と「医療」に対する価値観が違う2人がそれぞれの信念をぶつけ合い、激しく対立する。 監督は、大ヒットドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」で注目を浴び、先ごろ「薬屋のひとりごと」実写ドラマ版の制作が発表されたばかりのYuki Saito監督。
第4話のメインキャラクターとなる「もえのん」は、幼いころに母を亡くし、父(丸山智己)と二人暮らし。登録者数500万人を誇るYouTube番組「もえのんちゃんねる」で生計を立ててきたが、このところ再生回数が伸び悩み、タワマンのローン返済もままならない状況だ。頭を悩ませた末、父は「キャラ変」を狙って業界最大手の遠山美容外科クリニックとのコラボを画策する。もえのんは常にニコニコ笑顔を絶やさない愛らしいキッズアイドルだが、笑顔の裏には家計を一身に背負うプレッシャーを抱えた難役だ。演じる古川はオーディションで選出されたという。
「凛ちゃんとは「リエゾン-こどものこころ診療所-」(テレビ朝日系・2023)以来。当時は小学生で、ヤングケアラーという難しい役を演じてもらったのですが本当に素晴らしい演技で。また凛ちゃんと一緒に仕事できたらと思っていたので、オーディションに来てくれた時がまずうれしくて。ただ、今回は小学生の設定だったので現在の凛ちゃんの実年齢からは若干離れているのと、もえのんは難役。亡くした母親が恋しくてたまらないにもかかわらず、大人のように作り笑いをしていて、父親にすら弱さを見せまいとする。ですがオーディションで見せた凛ちゃんの演技が圧巻だったので“凛ちゃんで決まりだ”と思いました」
「キッズ整形」というセンシティブなテーマとあって、もえのん役はキャストの中でも特に演出面においてケアが必要だった。監督は、そうしたコミュニケーションも古川となら可能と見込み、起用に至った。
「プロデューサー三宅さんのアドバイスもあり、やはり「整形」「ルッキズム」というデリケートなテーマを扱うので、いくら台本に書かれたお芝居とはいえ、生身の人間が演じるので、そのケアをちゃんとしなければいけない。そうした時にもえのんが強がった笑顔の中にふと見せる本音とか、コミュニケーションができる人でなければと思っていましたが、凛ちゃんであれば可能だとオーディションで再確認しました。ですので、凛ちゃんには“1人になった時は表情がガラっと変わるよ”とか逐次。みなの前だと無理してしまうかもしれないし、緊張するかもしれないので1対1で細かくディスカッションを重ねていきました」
~以下、ドラマのネタバレを含みます~
監督の演出、ディレクションはかなり細かなもので、特に大きなポイントとなったのがもえのんの「整形したい」という言葉の真意。
「もえのんの状況としては、母親が亡くなって以来、父親はテレビ局で働いていたのに辞めてYouTube1本にフルベットしてしまった。生活も劇的に変わって急にタワマンに住めるようになったり、収入も入ってきてっていう中で、もえのんは“頑張んなきゃ、頑張んなきゃ”ってやっていくうちに、どんどんどんどん笑顔を作るようになっていった。整形についても、“私が自分でやりたいって言ってるんだよ”と言ってはいるんだけど、それが本心なのかどうか、もはやわからなくなっている。凛ちゃんには、“もえのんにとってはそれが本心だと思い込んでいるという解釈でいいんじゃないか”と話しました。なおかつ、そんな気持ちを理解するのがクリニックの遠山凜先生で、自分の深層心理に触れる人が現れたことで感情があふれ出す……といったふうに、難しい話が多かったのですが凛ちゃんはしっかり理解してくれました」
笑顔を絶やさないもえのんだが、それが崩れるシーンでは古川が圧巻の演技を見せる。
「もえのんが叔母(赤間麻里子)にエビチリを投げつけるシーンでは怒りを爆発させるのですが、凛ちゃんの寄りから撮り、それから赤間さんとのツーショット、赤間さん側と3回戦だったのですが、全てワンテイクで撮りました。この場面も、もえのんが何に対して怒っているのか、父親をバカにされたことで突発的に反発するんだということを凛ちゃんに説明してから撮りました」
クリニックで働く文が「本当に整形したいと思っているのか」と寄り添っても笑顔で一蹴するもえのん。しかし、本当は母親の写真を肌身離さず持ち、恋しさを募らせる普通の女の子だ。父親を助けたい一心で美容整形を決意するもえのんが一体、どんな選択をするのか。監督は「世界が古川凛を知る日が来た」と古川の奮闘を称えていた。(編集部・石井百合子)



