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ヒーローたちを愛してやまないライター・杉山すぴ豊による熱血授業!!アメコミ☆ハイスクール(3/4)

LESSON3 愛されるのには理由がある!WE LOVE デップー!

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R指定のアメコミ映画ってとても珍しいんだよね。

起立! SNIKT!

あっという間に3回目だね!
今日の生徒さんはこの3人。

『キャットウーマン』好きのかおりちゃん
『ミュータント・タートルズ』好きのゆみちゃん
映画は好きだけどアメコミは詳しくないさやかちゃん

よろしくね!

さて、LESSON1『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』LESSON2『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と大作が続いたけれど、まだまだアメコミ映画の大作が続きます。

今日は『デッドプール』という作品をご紹介!

あ、さやかちゃん、ちょっと心配顔だね。「アメコミを知らないと楽しめないかな?」って。それは大丈夫! 特に今回取り上げる『デッドプール』は予備知識がなくても全然問題ないんだよ!

異色のR指定ヒーロー、すでに7億8,000万ドル(約780億円)超を稼ぐ!?

「これってギャグ映画ですよね? ポスターとかもちょっとふざけてるし」……うん、かおりちゃん鋭いね!

すごく笑えるんだけど、ただのコメディーではないんだ。過激なアクションやお下劣なギャグが多いから、実はR15指定(お子様は観ちゃダメ!)作品なんだよ。

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アメコミ☆ハイスクール
(C) 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

ヒーローものって子供も大好きだし、15歳未満の子供は観ちゃダメって言ったらお客さんが減っちゃう気がするでしょ?

ところが、一足先に公開したアメリカでは大ヒット! R指定映画としては歴代1位の初週記録を打ち出し、既に7億8,000万ドル(約780億円)以上稼いでいるんだよ。すごいでしょ?(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル100円計算)

なぜこんなにヒットしたか? もちろん映画自体が面白いということが大きいんだけど、『デッドプール』はアメコミ映画ファン待望の作品で、公開前からかなり盛り上がっていたんだ。

それは後で説明するとして、まずこの映画の内容からお話しましょう。

前代未聞!観客に話しかけてくるヒーロー

デッドプールというのはミュータント(=遺伝子の突然変異で特殊な超能力を得た人たち)なんだ。だからミュータントのヒーローチームを描いた『X-MEN』シリーズに繋がるキャラクターでもあるんだ。

あ、ミュータントという言葉にゆみちゃんは反応したね! ちょっと横道に逸れるけど、ゆみちゃんの好きな『ミュータント・タートルズ』も、その名の通り遺伝子を操作されたミュータントの亀。全く別のブランドのアメコミ作品なんだけど、元々はミュータントを描いた『X-MEN』のパロディーとして始まったコミックなんだよ。だから、『デッドプール』の世界観と少し似ているところがあるかも。

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20th Century Fox/Photofest/MediaVast Japan

さて、話を『デッドプール』に戻そう。

ある傭兵が不治の病にかかり、治療のため、ミュータントの遺伝子を注入し、不死身になる施術を受けることに。治療自体は上手くいったけど、その副作用で皮膚がただれ、顔はぐちゃぐちゃ、さらに精神状態もおかしくなってしまうんだ。傭兵は自分の顔を隠すため、常時マスクを着用するようになり、更にはお金次第で悪人たちをやっつけまくるように。こうして、とんでもヒーロー・デッドプールが誕生しました、と。

デザインを見てもらえれば分かるんだけど、みんなが大好きなスパイダーマンが忍者になったようでしょ? このキャッチーな見た目も人気のひとつ。

あと、彼には他のキャラクターにはないユニークな能力があるんだ。それは“第四の壁を破る”という力。

“第四の壁を破る”というのは演劇の用語で、役者が舞台から客席に向かって話しかけたり、お客さんをいじるような演出を言うんだ。

このデッドプールは、原作コミックでは、コミックの中から読者に語り掛け、テレビゲームでは、画面の向こうからプレイヤーに話しかけてくる。今回の映画でも、ご多分に漏れず観客に向かってストレートトークしてくるんだ。それも、しょうもないギャグをね!(笑)。

みんなの声が実現させた夢の映画なんだ!

この見た目とぶっとんだ設定で、デッドプールファンは多かったし、以前から映画化を望む声は多かった。でもあまりに掟破りなキャラなので、映画会社もどうしたもんかと迷っていたんだ。

そんな時、この映画を作るか作らないか判断するために映画会社が製作したテスト映像がネットに流出。その出来栄えがあまりに素晴らしくて、やっぱり観たい! と言う声がSNSを通じて広まって映画化がGO!

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(C) 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

ファンとしては自分たちの想いが通じた映画だということもあり公開前からすごく盛り上がって、そしてさっきも言ったように出来栄えがいいから大ヒットになったんだ。

こう聞くとコアなファンの喜ぶ映画みたいに聴こえるけど、大丈夫だよ、さやかちゃん。

映画はデッドプール誕生の経緯をきちんと描いてくれているから分かりやすいし、とんでもない奴なんだけど、実は弱い者の味方だったり、愛する女性に真っ直ぐでそのために大暴れする純粋なヤツなんだ。あと、すごくポジティブ(笑)。

みんなも彼のことをきっと好きになると思うよ。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』とはテイストの異なる映画だけど、こういうヒーローがアリなのも、アメコミ文化の懐の深さ!

ぜひ、お茶目な異色ヒーローの活劇をお楽しみください!

では起立! SNIKT!

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【補習】

Q.先生教えて! 『デッドプール』にX-MENが出てくるって本当ですか?

良い質問だね! そう、予告編でも登場してるけど、デッドプールの仲間としてX-MENのミュータントが2人登場します。彼らは原作コミックでもX-MENのキャラクターなので、映画ではデッドプールをX-MENのメンバーに勧誘する立ち位置なのです。実は、デッドプールはヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンと深~い関係があり、この2人をいじったセリフも出てきます! 必見!

次ページは、番外編としてサマースクールを開講!アメコミ映画を紐解く26のキーワード>>

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