『泥棒役者』丸山隆平 インタビュー

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人との約束を社交辞令にしたくない

泥棒役者

西田征史監督の長編映画デビュー作『小野寺の弟・小野寺の姉』(2014)から3年、待望の第2作『泥棒役者』が完成した。もともとは西田監督が作・演出を手掛けたオリジナル舞台を映画用にリライトしたもので、ある豪邸を舞台に、さまざまな事情を抱えた登場人物たちが二転三転する騒動を繰り広げるハートウォーミングな喜劇。本作で映画単独初主演を務めた関ジャニ∞丸山隆平が、西田ワールドの魅力や撮影の裏側を明かした。

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5年ぶりの西田監督とのコンビ

泥棒役者

Q:初めて脚本を読んだときの感想はいかがでしたか?

すごく複雑かつ面白い脚本で、映画を観ている人が、それぞれのキャラクターを愛おしく思うような、温かい話に仕上がっているなぁと思いました。その後に、あ、この高い山を登るのか、僕たちは……っていう楽しみと恐ろしさがドッと押し寄せてきましたね。

Q:丸山さんは5年程前に、西田征史監督の舞台「BOB」にも出演されていますよね。丸山さんから見た西田作品の魅力とは?

西田さんって、物語の最後の落とし込みどころがユニークなんです。僕は勝手に「西田マジック」と呼んでいるんですけど。そういう魔法みたいなものを使える人なんだなって。

Q:魔法とは、具体的にどういう意味ですか?

すごくブッ飛んだことをされるとかいうことではなく、日常の中にある素敵なことをキラキラさせるのがすごく得意な人というか。『小野寺の弟・小野寺の姉』を観たときも、そういう印象がありました。普遍的なことなんだけど、それが美しかったり、愛おしく感じたりする。やっぱりいいな、この人の世界観って……と、いつも思っていました。

監督&共演者を招いた異例の自宅リハーサル

泥棒役者

Q:クランクイン前に、自宅で監督や共演者と脚本の読み合わせをしたと聞きました。普段から自宅に人を招くことが多いのでしょうか?

いえいえ、よく家でホームパーティーをされる俳優さんとかいらっしゃいますけど、僕はむしろ真逆のタイプで。極力、よほど親しい人じゃないと、家に人を呼びたくないんです。家って、自分の心の中というか、「あ、こういう人なんだ」っていうのが、ちょっと見えるじゃないですか。どこを見られているんだろう? って気にするのもイヤやし……。

Q:そんな丸山さんが、なぜ自宅でリハーサルをすることに?

初めは西田監督と僕で、脚本の読み合わせをやろうかと話していたんです。西田さんは以前、僕の家に泊まったりしていたんですよ。家でお酒を飲んだりして。で、僕はもう気を許していたんですね。それで、西田さんに「じゃあ、家行ってもいい?」って聞かれたとき、あ、もちろんいいですよーみたいな感じだったんですけど……。

泥棒役者

Q:いつの間にか、人数が増えていたんですか?

……はい。ちょうどその頃、西田さんは他のキャストの方と衣装合わせをされていまして。なんかこう、流れで市村正親さんや宮川大輔さんにも声をかけたんですよね。そうしたら「あ、ぜひぜひ!」みたいなことになったらしくて。西田さんから電話がかかってきて「あの、丸ちゃん、市村さんと大輔くんもいいかな?」って。

Q:断らなかったんですか?(笑)

んー、ちょっと戸惑いましたが、「ま、でもいいですよ」って。そこで別スタジオを取るのもアレだし。うちで済むんやったら、って。あと、やっぱりどこかで、そのときの図を頭の中で想像したら、クスリとなったというか。なんか、面白いかもって。慌ててスリッパを人数分買いに行きました。お客さん用のちょっといいスリッパを(笑)。

市村正親はここがスゴい!

泥棒役者

Q:読み合わせ当日のことを教えてください。

当日は宮川さんもレギュラー番組があったり、市村さんも名古屋でロングランだったミュージカルの大千秋楽があったりと、バタバタの中、その足で家に来てくださって。普通、千秋楽だったら、一杯やって「お疲れさまでした!」って一息つきたいはずなのに、新しい台本を開いて、すぐ次の仕事。市川さん、すごいバイタリティーだなぁ……と、もうその時点で心打たれましたね。

Q:実際に行われた読み合わせで印象に残っていることは?

市村さんは、ちょうどミュージカルの公演が終わったばかりだったので、声(のトーン)が上がっているんですよね。「前園俊太郎でーすっ!」って、もうすごい迫力で。部屋の中でも、こんなふうになるんや……! っていう感動を至近距離で味わえて、贅沢な体験でした。

Q:元泥棒の主人公・大貫はじめを演じる上で、丸山さんが意識したことは?

はじめはせつないバックボーンを抱えているという設定だったので、自分の中では、彼のコミュ障的なところを強くしようとしていたんです。最初は声のトーンも低く、暗い感じでやっていたんですが、西田さんが「現在のはじめは恋人もできて、昔とは変わってきている。もう明るい感じでも大丈夫だから」とアドバイスしてくださって。そのおかげで、他のキャストのみなさんとのテンポのある掛け合いができたんだと思います。

「今度ごはん行こう」を社交辞令にしない

泥棒役者

Q:コミュ障気味でありながら、はじめはとてもチャーミングなキャラクターでした。丸山さん自身、人付き合いではどんなことを心がけていますか?

まず、1回した約束は守りたいと思っています。例えば、誰かと一緒に仕事をして、連絡先を交換して、それっきりっていうことがよくあるじゃないですか。「今度ごはん行きましょう」っていうのが社交辞令で、そのまま音沙汰なくなってしまうみたいな。まぁ、それも縁かもしれないけど、自分から連絡先を聞いたなら、その人とは一度は膝をつき合わせて食事したい。その中で、リラックスして楽しんでもらいたいって思います。

Q:相手にリラックスしてもらいたい、というところが丸山さんらしいですね。

この間は同じ京都出身の(シンガー・ソングライターの)岡崎体育くんと会ったんですよ。以前、岡崎くんのラジオ番組に出させてもらったときにも感じたんですけど、彼は繊細で人見知りなんですね。そこが可愛らしくて、いいところだなって、僕はすごく好きなんです。彼の音楽性も好きだし。それで、連絡先を聞いて。ようやく先日、ごはんを食べに行きました。結局、翌日は朝10時から仕事があるのに、夜中の3時頃まで付き合って飲んでくれて。

泥棒役者

Q:ずっとしゃべり続けていた感じですか?

カラオケも行きました(笑)。途中で、(ロックバンド)女王蜂のアヴちゃんをお呼びして、3人で歌いました。体育くんは、くるりとか歌っていて。アヴちゃんは僕と一緒に(女王蜂の)「金星 Feat.DAOKO」とかを歌ってくれて。2人とも結構意気投合していて、面白かったですよ。

Q:ムードメーカーとしての才能も丸山さんの魅力の一つですよね。

別に盛り上げようと頑張ってやっているわけじゃなくて。人が喜んでいる姿を見るのって、すごくうれしいじゃないですか。相性いいだろうなと思った人と人が会ったときに、あぁ、こういう化学反応が起こるんだ、とわかったりして。そういうふうにグルーヴする感じが好きなんです。

今回、丸山が演じた主人公は、真面目、気が優しくて、お人好しという、どこか母性本能をくすぐるようなキャラクター。丸山のことを昔からよく知っている西田監督による配役だけあって、どんな人の懐にもフッと入ってしまうところなど、まさに丸山本人のイメージにぴったりのハマり役だ。これからも、監督や共演者とのケミストリーによって、さまざまな色に変化していくであろう丸山の活躍が楽しみでたまらない。

取材・文:石塚圭子

『泥棒役者』は11月18日より全国公開

(C) 2017「泥棒役者」製作委員会

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