検証:一人の過ごし方、映画から学べることは?

今週のクローズアップ

 外出自粛の昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか。弊社では2月末あたりから在宅勤務となり、早数か月。映画館は閉まり、人に会えず、Zoom飲みに適応できずの一人暮らしは(もちろん家族のいる方も同じくらい大変だと思いますが)孤独で詰んできた感があります。「いよいよ詰んだ……」となる前に映画に救いを求めました。一緒に前向きな気持ちになりましょう。(編集部・海江田宗)

■映画には孤独な主人公がたくさん

 映画には孤独な主人公がたくさん出てきます。もちろん映画なので孤独のままストーリー終了ということはありませんが、この特集ではあえて孤独なシーンに注目し、そこからなにかを学べないか検証していきます。それでは早速いきます。

■火星でひとりぼっち

オデッセイ
ぼっちの極み - Twentieth Century Fox Film Corporation / Photofest / ゲッティ イメージズ

 マット・デイモン主演のSFアドベンチャー『オデッセイ』(2015)は、火星に取り残された宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット)が主人公の作品です。地球どころか火星でひとりぼっちになったマークは地球から遠く離れた場所で孤独と向き合います。

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オデッセイ
Twentieth Century Fox Film Corporation / Photofest / ゲッティ イメージズ

 一人の時間があり余っているという理由ではなく、食料確保のためにマークは知識を駆使してじゃがいもの栽培を行います。植物とはいえ自分以外の生き物が同じ空間にいるというのは嬉しいことなのでしょう。これは見習いたい。

豆苗

 マークのように畑を家につくることはできませんが、スーパーで売っている豆苗を買いました。水の確保も火星と違って地球なら簡単です。ちょっとずつ成長していく豆苗には癒やし効果があり、成長を見守るのは新たなルーティンになりました。

 栄養価はじゃがいもほどではないかもしれませんが、食材としての使い勝手は抜群で、インスタントの味噌汁に入れてよし、チャーハンにちょい足ししてもよし。オムレツ、スパゲッティとかに入れても美味しかったです。

 ほかにもディスコ音楽(マークは嫌いなようですが)を爆音で流すというシーンもあります。これに関しては火星だから許されるわけで、地球で生活を送っている我々は近所迷惑を考慮して、イヤホン推奨です。

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■無人島でひとりぼっち

キャスト・アウェイ
HELP! - DreamWorks SKG / Photofest / ゲッティ イメージズ

 続いて参考にしていく映画は主演トム・ハンクス、監督ロバート・ゼメキスの黄金コンビによる『キャスト・アウェイ』(2000)です。こちらは火星ではなく地球が舞台なので、より参考になるかもしれません。

 主人公チャック(トム)は一分一秒を大事にしながら航空貨物輸送会社FedEx(フェデックス)でバリバリ働いています。そんな彼が航空事故に遭って流れ着いたのは無人島。最近、某ゲームで話題の無人島ではありません(余談ですが私の島にはジャックとみすずがいます)。

キャスト・アウェイ
Dreamworks / Photofest / ゲッティ イメージズ

 本作から学べるのはやはり、ひとりぼっちには話し相手が必要ということでしょう。チャックがバレーボールに顔を描いて自作するウィルソンはあまりにも有名です。

 ただ、我々のステイホーム生活にウィルソンが必要かと言うとそうではないと思います。家にバレーボールがなかったので新聞紙を丸めて顔をつくりましたが、さすがに話しかける勇気は起きませんでした。やはり無人島ほどの過酷な場所に行かないとボールはボールです。普通に電話使いましょう。

キャスト・アウェイ
ヒゲ! - DreamWorks SKG / Photofest / ゲッティ イメージズ

 一人の生活になにかをいかせないかとチャックを見守っていた時に気づいたのがヒゲでした。女性の方には参考にならなくて申し訳ありませんが、これはかなりオススメです。無人島生活を終えてヒゲを剃ったチャックの気持ちを少しでも味わうためにヒゲを伸ばしてみたところ、豆苗的な気持ちでヒゲの成長を見守ることができています。

 『キャスト・アウェイ』を観ていると家がどれほど快適な場所なのかを実感できます。火はすぐつきますし、冷凍庫には氷もあります。なにもないと思っていた家が、なんでもある場所に思えてきました。

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■少女に救われる

レオン
Patrick CAMBOULIVE / Sygma via Getty Images

 続いて観ていくのは孤独な殺し屋レオン(ジャン・レノ)と少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)の物語である『レオン』(1994)です。この作品に関しては一人暮らしの家に少女を迎えることが絶対NGという当たり前のことに鑑賞中に気づき、あまり参考にはなりませんでした。

 ゲイリー・オールドマンの狂気っぷりがたまらない、謎の錠剤を水なしで飲むような恐ろしい男がいたとしても一時的な保護にとどめ、共同生活はやめましょう。犯罪です。

レオン
映画だから許される共同生活 - Columbia Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ただ、レオンの孤独との向き合い方には学ぶことが多く、「毎日腹筋をする」「仕事道具の手入れをする」「観葉植物の葉っぱ一枚一枚を洗うくらい大事にする」など当たり前のことに気づかされました。また、マチルダが殺し屋になるために一生懸命に学ぼうとする姿勢に魅せられ、自分もなにか新しいことを勉強しようと思いました(思っただけですが)。

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■いくら暇でも真似してはいけない

ヤング≒アダルト
シャーリーズ・セロンがこんな感じに! - Paramount Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 最後に手に取ったのはシャーリーズ・セロンが仕事も恋愛もうまくいかず、こじらせてしまったキャラクターにふんした映画『ヤング≒アダルト』(2011)です。シャーリーズがその美貌を捨てて見せる主人公のやぼったさはまさに今の自分とシンクロしていて親近感は抜群だったのですが、彼女の孤独対策は真似してはいけません。

 この映画では37歳でバツイチ、恋人もいない自称作家だけど実はゴーストライターのメイビス(シャーリーズ)が、元恋人が結婚して子どもが生まれたことを知りながら、その元恋人と復縁しようとします……。そう、彼女は暇を持て余しすぎて(それだけではないかもしれませんが)、元恋人に連絡をしてしまうのです。

 名作『JUNO/ジュノ』(2007)の監督・脚本コンビ、ジェイソン・ライトマンディアブロ・コディがタッグを組んだ作品で、すごく繊細で素晴らしい映画なのですが、元恋人に救いを求めるのは真似しない方がいいです。

 本作を観ることでもその理由はわかりますし、過去のことと「本当に本当に本当に」割り切って友達として良好な関係を築いている人以外はやめましょう。「本当に本当に本当に?」の自問自答は本当に何回も繰り返してください。そう強くオススメする個人的理由の、ここでの言及は控えさせていただきます。

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■まとめ

 ここまで読んできて、ただ食卓に豆苗が加わっただけじゃねぇかと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。何度も観た映画も視点を変えて観てみると、また違った楽しみがあるものです。なにより映画は時間やいろんなことを忘れさせてくれました。どうかみなさん健康に気をつけて、可能ならば映画を楽しむ余裕も持ちながら、この大変な状況を乗り越えましょう。

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