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「ボバ・フェット」第3話レビュー:強大な敵の影がチラつく…【今週のボバ・フェット】

(C)2022 Lucasfilm Ltd.

 いよいよ第3話を迎えて、現在と過去、2つのストーリーの両方で、巨大な敵の姿が見えてきた「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」。早くも折り返し地点を迎え、ストーリーが大きく動き出す!  旧作とのリンクもさらに増加中だ。(文・平沢薫)

※この記事は「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」のネタバレを含みます。後半の「すでに観た方向け」以降は第3話視聴後にお読みいただくことをおすすめします。

シリーズ折り返し!強大な敵の存在が明らかに

<これから観る方向け:ネタバレなし>

 全7話構成となるシーズンの半分近くまできた第3話。並行して描かれる、ボバ・フェットの「現在」と「過去」のストーリーの両方で、巨大な敵の姿が見えてきた。

 さらに、第3話のエピソード監督にして、製作総指揮のロバート・ロドリゲスが The Hollywood Reporter に語った「毎回サプライズがある」という言葉通り、今回も大きな驚きが待っている。さらに、注目の新キャラクターも登場。ロドリゲス監督と、脚本・製作総指揮のジョン・ファヴローという、「マンダロリアン」からこの世界を描き続けている2人が、旧作のリンクをたっぷり盛り込みながら、ボバ・フェットの新たな冒険への予感で興奮させてくれる。ボバ・フェットがバンサにまたがって進む、タトゥイーンの砂漠の広大さ、美しさも必見だ。

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尊敬される大名の道を歩むボバ・フェット

<すでに観た方向け:ネタバレあり>

"大名として部下がそろいはじめたボバ・フェット (C)2022 Lucasfilm Ltd.

 今回はジャバ・ザ・ハット亡き、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』直後のタトゥイーンの勢力図が判明した。こういう設定説明があるところが、旧3部作とは一味違う。ジャバに仕えていたドロイド・8D8の状況説明における「セール・バージの破壊後……」という発言は、『ジェダイの帰還』でジャバが乗っていた乗り物が破壊されたことを指している。ルークたちとの戦いの直後に何が起きたのかが明らかになるのだ。

 ジャバ亡き後、後釜に座った元執事ビブ・フォーチュナは、タトゥイーンの宇宙港都市モス・エスパを3つのファミリーに分け与えた。この3つの種族、トランドーシャン(頭部が爬虫類型の種族)とアクアリッシュ(丸い黒目と牙を持つ種族)、クラトゥイニアン(目の上に突起がある種族)は、いずれも旧3部作から登場している。

 ストーリー面では、ボバ・フェットが「尊敬による支配」への道を歩み始めたことも見逃せない。彼は今回、職がないモス・アイズリーの若者たちを新たな部下に迎え、暴利をむさぼる水商人に値段を下げさせた。独自の支配体制固めを進めるボバにとって、今後重要な存在になりそうなのが、パイク・シンジケートだ。彼らは、アニメ「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」に登場したスパイス(ドラッグ)シンジケートで、ボバに暗殺者を差し向けた。クローン戦争時代、ダース・モール率いる犯罪組織の傘下として、惑星マンダロアの占領に協力した組織でもあり、フェットとは因縁がある。

 また、回想シーンでは、ボバが交流を深めたタスケン・レイダーの集落が、キンタン・ストライダーを名乗るニクト族の無法者集団に滅ぼされる。ボバがこの集団を放っておくはずがなく、どう行動するのか期待大。ちなみに"キンタン・ストライダー"とは、デジャリック(ホログラム・チェス)のコマにもなっている生物の名前。『スター・ウォーズ/新たなる希望』をはじめとする映画シリーズにも登場している人気ゲームで、こんなところにもリンクがある。

 クリーチャーといえば、『ジェダイの帰還』に登場した巨大クリーチャー、ランコアが再登場。第2話でランコアの檻が空だったのは、この布石だったのか。本作に登場したランコアはまだ幼く、実に愛らしい。「最初に見た人間を親だと思う」という新情報も明かされた。今後、親と認識されたボバがランコアに乗る姿も見られそうだ。

おなじみの種族もどんどん登場!  (C)2022 Lucasfilm Ltd.

 このシーンは、セリフにも過去シリーズとのリンクあり。ボバの「10倍大きな猛獣にも乗った」という発言は、彼の実質的なデビューとなった、1978年放送の「スター・ウォーズ・ホリデー・スペシャル」で、巨大な生物に乗っていたことを連想させる。また、ランコアの世話係(ロドリゲス監督作の常連俳優ダニー・トレホ!)が言う、ランコアに乗っていたというダソミアの魔女は「クローン・ウォーズ」に登場する種族だ。

 回想シーンで、ボバがモス・アイズリーを歩く場面では、「マンダロリアン」に登場した女性修理工、ペリ・モットーそっくりの女性が、3体のピット・ドロイドを従えて歩いている。また、フェネック・シャンドが悪態をついた際の「ダンク・ファリック!」というセリフは、「マンダロリアン」に何度も出てきた罵倒語だ。その後に展開するチェイスシーンでは、C-3POやR2-D2そっくりのドロイドが登場、チェイス中に出てくる、ジャバを描いた画は、旧3部作のコンセプト・デザイナー、ラルフ・マクウォーリーが描いた画に基づいている。どうやらこのシリーズ、どんどん小ネタの数が毎回増えていくような?

「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」はディズニープラスにて独占配信中
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

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