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これまでにない新たな『スター・ウォーズ』ドラマに期待!「キャシアン・アンドー」1~3話レビュー

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キャシアン・アンドーはいかにして反乱軍の情報将校になったのか? その過去が明かされる

 映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場した反乱軍の情報将校キャシアン・アンドーを描くスピンオフ・シリーズ「キャシアン・アンドー」の配信がディズニープラスで開始。一挙配信された第3話までを観るだけで、本作が、これまでのシリーズとは違う、新たな『スター・ウォーズ』世界であることが見てとれる。

 まず映像のタッチが、これまでの『スター・ウォーズ』とは違う。本作のクリエイターは、『ローグ・ワン』の脚本に参加したトニー・ギルロイ。『ローグ・ワン』におけるリアリティーあふれるサスペンス映画のタッチを、本作でさらに深く掘り下げた。第1話の冒頭でキャシアンが歩く夜の歓楽街は冷たい雨が降り注ぎ、彼が暮らしているフェリックスは古びた機械と土ぼこりにまみれ、曇天が広がる。どちらもダークな世界観は、いわゆる『スター・ウォーズ』らしくはない。

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愛らしい魅力を放つB2EMO

 そして、キャラクターたちも、これまでの『スター・ウォーズ』とは違う。愛らしいドロイド(B2EMO)はいるが、メインキャラは人間ばかり。彼らの内面描写も、他のシリーズとは少々違って見える。保身のために虚偽の報告をする者、上司に媚を売る者、嫉妬から友人を裏切る者もいる。加えて、帝国側の描写にも変化が見られる。帝国軍の支配下にある企業の保安本部には、上司の命令を無視して自分の信条を優先する人物や、上官の演説にノリの悪い拍手を返す部下など、どこにでもいる普通の人間の感情を持っている。

 ギルロイは、敵味方関係なく普通の人々の暮らしを描く、これまでにない『スター・ウォーズ』を描こうとしているようで、大胆な試みに興奮せずにはいられない。キャシアンがただの盗品販売人から反乱軍の情報将校になるまでが描かれるのと並行して、反乱軍誕生の物語が明かされるという、ストーリーの大筋は発表済み。だが、そこで繰り広げられる、名も無き普通の人々による群像劇の行先を見届けたくなる。

 さまざまな点で従来の『スター・ウォーズ』とは違う本作だが、ビジュアル面で「カッコいい!」と思わせてくれるところは変わらない。まず、オープニングタイトル、下弦の月かと思うと反乱軍のマークに変わり、本作のタイトルロゴになるという演出、ロゴの錆びた金属のような質感がクールだ。第2話のラストには、上空をステラン・スカルスガルドが演じる謎の男を乗せた船が横切り、その下の大地の瓦礫の中をキャシアンがカメラに向かって走ってくるシーンの構図の決まり方。第3話の倉庫の焦茶色で統一された色調、側面からの白い光線で構成された空間は、2人が喋っているだけでサマになる。3話までの撮影監督アドリアーノ・ゴールドマンが、『闇の列車、光の旅』(2009)、『ジェーン・エア』(2011)、『8月の家族たち』(2013)などの文芸作品を多数撮っているカメラマンなのも納得だ。

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ステラン・スカルスガルド演じるキャラクターの今後も気になるところ

 クリエイターのトニー・ギルロイはIGNに対してファンサービスはしないと語ったというが、おなじみのアイテムやキャラクターもしっかり登場。通信装置のコムリンクが登場し、負傷者を助ける場面では治療用の「バクタ(タンク)を!」と叫ぶ声がする。路上には『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の犬型クリーチャー、コレリアン・ハウンドがいる。雑踏では『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に登場した半分機械のクリーチャー、ラガビーストもチラっと映る。アンドーの友人ティムは劇中で「ウォバニから荷が届く」と言うが、惑星ウォバニには『ローグ・ワン』の主人公ジーン・アーソが収容されていた労働キャンプがある。ティムを演じるジェームズ・マッカードルは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でレジスタンスのパイロット、ニヴ・レックを演じた俳優だ。

 こうした要素を見るたびに、この物語が『スター・ウォーズ』世界の出来事であることを実感し、この先に続くキャシアンと普通の人々の物語を早く観たくてたまらなくなる。(文・平沢薫)

「キャシアン・アンドー」ディズニープラスにて独占配信中
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

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