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Netflix実写版「ONE PIECE」徹底予習 全8話でどこまで描く?

 「言っておきます。この作品に一切の妥協はありません!! そして、祭りはもう始まってます!」。原作者の尾田栄一郎が高らかに宣言した、Netflix実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」が8月31日から全世界配信される。ワールドワイドな人気を誇る国民的漫画「ONE PIECE」と、世界中に配信網を持ち潤沢な資金力を誇るNetflixが手を組んだ本シリーズ。何より期待を高めているのが、原作者・尾田の言葉だろう。自分の作品に誰よりも愛を注ぎ、映像化において絶対に妥協を許さない“物言う原作者“の尾田が、ここまで言っているのだ。全世界が注目する全8話の実写ドラマ版がどのような作品になるのか、改めて探ってみたい。(文:大山くまお)

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すべてが破格!「ONE PIECE」とは

 胸踊る冒険、個性豊かなキャラクター、壮絶なバトル、熱い友情、張り巡らされた伏線、泣けるエピソード……全てが盛り込まれた「ONE PIECE」にまつわる数字はすべてが破格だ

 既刊106巻となった原作漫画は、全世界累計発行部数が5億部を突破。これは日本のコミックとしては最高記録である。1999年よりスタートしたテレビアニメは、2021年に放送1000話に到達し、依然として高い人気とクオリティーを維持している。

 劇場版は、2000年から計15作が制作されている。特に尾田が製作総指揮として深く関わるようになった『ONE PIECE FILM』シリーズは爆発的な人気を博しており、昨年公開された映画『ONE PIECE FILM RED』は、日本歴代5位となる興行収入197億円、全世界累計興収319億円という驚くべき数字を記録している。

 そのほか、小説、ゲーム、歌舞伎、アイスショーなど「ONE PIECE」の世界の広がりはとどまることを知らない。そこに今回、実写ドラマが加わることになる。

登場キャラクターは?

 すでに公開されている2本の予告編から、登場するキャラクターを推測することができる。まず登場が確定している麦わらの一味の5人。イニャキ・ゴドイ演じるモンキー・D・ルフィは天真爛漫を絵に描いたようなルックスで、海賊王を目指して大海原へと旅立つ主人公らしい姿を見せてくれそうだ。新田真剣佑が演じるクールな剣士ロロノア・ゾロは、予告編ですでに驚くべき体技と剣技を披露している。タズ・スカイラー演じるコック・サンジの足技との競演も楽しみだ。元泥棒で航海士のナミを演じるのは、グラマラスな肢体のエミリー・ラッド。お調子者の狙撃手・ウソップをジャマイカ生まれのジェイコブ・ロメロ・ギブソンが演じる。

 5人が並んだときに感じるのは、チームとしてのバランスの良さ。それもそのはず、キャスティングに携わった尾田は「顔、口の大きさ、手の大きさ、雰囲気、所作、声質、演技力、身長、仲間同志のバランスetc」などを考慮し、議論を重ねて決定したと振り返っている。吹替版もアニメと同じく田中真弓(ルフィ役)、中井和哉(ゾロ役)、岡村明美(ナミ役)、山口勝平(ウソップ役)、平田広明(サンジ役)が務めることも、ファンにとっては嬉しいニュースだ。

 予告編冒頭に登場するのが、世界中を荒らしまわった伝説の大海賊ゴール・D・ロジャーマイケル・ドーマン)。ルフィたちの前に立ちはだかる敵として、バラバラの実の能力者バギージェフ・ウォード)や魚人海賊団アーロン一味の船長アーロンマッキンリー・ベルチャー)が登場する。いずれも特殊メイクとCGを駆使して、原作に忠実なルックスとアクションを再現している。

 ルフィが憧れる偉大なる海賊シャンクスピーター・ガディオット)ももちろん登場。そのほか、王家七武海の一人で最強の剣士である“鷹の目”ミホークスティーヴン・ウォード)、原作で最初にルフィと戦う怪力の女海賊アルビダイリア・イソレリス・パウリーノ)、ルフィが海で出会った海軍に憧れる少年コビーモーガン・デイヴィス)、ロジャーを追っていたルフィの祖父ガープヴィンセント・リーガン)らも顔を見せている。

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実写ドラマはどこまで描くのか?

 「ONE PIECE」の長大な物語を、全8話で描き切ることは難しい。実写ドラマ版では、どこまで描かれるのだろうか?

 本作が、原作コミックの1巻から12巻にあたる「東の海(イーストブルー)編」であることは、まず間違いないだろう。ルフィの旅立ちから、ゾロの救出、ナミとの出会い、バギーとの戦いを経て、シロップ村でウソップやカヤ(セレスト・ルーツ)と出会い、海賊船ゴーイング・メリー号を譲り受ける。バラティエではサンジと出会うだろう。そして、ナミの故郷を支配するアーロンとの戦いが待ち構えている。そして、名実ともに一体となった「麦わらの一味」として、新たな航海に向かう。

 あくまで、これは予測である。時系列がシャッフルされる可能性もあるだろうし、割愛されるキャラクターも当然いるだろう。だが、概ね原作に忠実な展開が待っているのではないか。

 その根拠となるのが、スタッフの「ONE PIECE」愛だ。尾田も「製作チームは実写のプロであり、はっきり言って、『ONE PIECE』オタクです。詳しい人程スタッフの作品への愛に気づくと思います」と述べている。「ONE PIECE」への愛がファンにもスタッフにも共通しているなら、「こんな『ONE PIECE』が見たい」と思う気持ちも共通しているはず。きっと安易な改変は行われていないだろう。情報が出るほどに期待が高まっている「ONE PIECE」。配信開始を楽しみに待ちたい。

Netflixシリーズ「ONE PIECE」は8月31日(木)世界独占配信

(C)尾田栄一郎 / 集英社

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