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泣ける…!ピクサーの隠れた大傑作って?

 ジャズピアニストを夢見る中学教師ジョーが突如迷い込んだのは、人間に生まれる前の魂の世界だった! 退屈な人生を過ごしていた彼が、誰も見たことがないソウルの世界の大冒険の果てにたどり着く……その答えとは? アカデミー賞で11度の受賞歴のあるピクサー・アニメーション・スタジオならではの誰もが共感できて泣けるストーリー、心躍る驚きが詰まった傑作アニメーション『ソウルフル・ワールド』が満を持して、4月12日より劇場公開される。公開を記念して、スクリーンでこそ最大限に体感できる本作の圧倒的な凄さをあらためて検証してみた。(平沢薫)

傑作である理由1:斬新だけど誰もが共感できる身近な物語

 物語は、ジャズピアニストを夢見る中学校の音楽教師、主人公ジョー(声:浜野謙太)が、ついに憧れのジャズの名手と一緒に演奏するチャンスを手に入れた途端、フタが閉まっていなかったマンホールの穴に落ちてしまい、死後の世界に来てしまった……かと思いきや、ソウルの世界に迷い込むところから始まる。ジョーはニューヨークに戻るため、天上に向かう階段から必死で逃げ出すが、そこはなんと人間が「生まれる前の世界」だった。そこで、ずっと人間に生まれるのを拒否しているソウル(魂)22番(声:川栄李奈)と出会ったジョーは、ひょんなことから22番と共にニューヨークに戻るのだが……。と、設定は奇想天外だが、描かれるテーマは誰にとっても身近で共感できるもの。2人の冒険を通して、生きるとはどういうことなのかを問いかけてくる。

 また、舞台となる2つの世界、ジョーが暮らすニューヨークの下町のリアルな情景と、彼が迷い込む「生まれる前の世界」の抽象的なデザインや色彩は、タッチがまったく違って対照的。それぞれの映像美は、劇場の大スクリーンで見てこそ堪能できる。

傑作である理由2:人生に気づきを与える凸凹コンビ

 共に行動することになる中学校教師ジョーと、まだ生まれていないソウル22番は、見た目も内面も正反対。ジョーは大人の男性で、22番は赤ん坊のようなカワイイ姿で性別は不明(ただし自在に姿を変えられる)。ジョーは、ジャズ・ミュージシャンになる夢を追うあまり、目の前にある素敵なことに気づかない。一方、22番は自分には「きらめき」が見つけられないと思い込んでいるせいで、自分の「きらめき」がわからない。対照的な2人が一緒にさまざまな体験をして、相手の言葉を聞きながら、自分が見落としていたことに気づかされていく。そんな凸凹コンビの行動から、見落としていた日々の喜びを見いだせること必至!

傑作である理由3:泣ける!心に刺さる名言がたくさん

 ジョー&22番の大冒険には、泣ける言葉、心に刺さる名言がたっぷり。生まれる前の世界のカウンセラーに、ソウルが生まれるためには、自分の「きらめき」を見つけることが必要だと聞いたジョーは、「きらめき」を人生の目的のことだと思ってしまうが、カウンセラーは「きらめきは、目的じゃない」と一蹴する。また、ジョーは素晴らしい演奏をしたミュージシャンに「それでこの後は?」と尋ね、「また明日、同じことをするだけ」と言われてハッとする。そんな彼にミュージシャンはこんな例え話をする。「ある魚が年長の魚に言った。“海を探してるんです”。年長の魚は“海か、今いるところがそうだよ”。魚は“これは水です、僕は海が欲しいんだ”」と、夢はゴールではなく、大切な人生は続くことを説く。一癖も二癖もあるユニークな登場人物たちがジョーに説く、シンプルながら目からうろこの言葉の数々が心にグサグサ刺さりまくる。

傑作である理由4:アカデミー賞“超”常連のピクサーの力

 製作は、大人の観客にも感銘を与える名作アニメーションの数々を送り出してきた、ピクサー・アニメーション・スタジオ。アカデミー賞長編アニメーション賞の全23回中、『ファインディング・ニモ』(2003)から本作まで、なんと11作品が受賞しているオスカーの常連スタジオだ。

 しかも『ソウルフル・ワールド』の監督ピート・ドクターは、ピクサーの代表作の数々を手掛けてきた人物。『トイ・ストーリー』(1995)、『ウォーリー』(2008)の原案に参加し、『モンスターズ・インク』(2001)、『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009)、『インサイド・ヘッド』(2015)の監督・脚本などを手掛けてきた彼が、いつも以上に大人の観客を意識して描いたのが本作の物語だ。

 なので、音楽も大人向け。『ソーシャル・ネットワーク』(2010)、『Mank/マンク』(2020)などの映画音楽で知られるコンビ、トレント・レズナーアッティカス・ロスに加え、アメリカの人気ミュージシャン、ジョン・バティステも参加。現代ニューヨークのジャズシーンと「生まれる前のソウルの世界」のシーン、それぞれの対比も映画館の大音響で最大限に体感できることで『ソウルフル・ワールド』の世界にどっぷりと浸かることができる。

待望のピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』が今夏公開!

 8月1日より、本作のピート・ドクター監督が製作総指揮を務めた新作アニメーション映画『インサイド・ヘッド2』が劇場公開される。前作『インサイド・ヘッド』は、実はドクター監督の発想から生まれたもの。ドクター監督が、自身の娘の成長を見守りながら、彼女の心が変化する様子から着想を得て制作し、アカデミー賞長編アニメーション賞を獲得している。

 『インサイド・ヘッド』では、幼い少女ライリーの頭の中にある喜び、悲しみ、怒りなどさまざまな感情を擬人化して描かれるが、人間の心理に焦点を当てたストーリーは『ソウルフル・ワールド』にも通じる。続編では、主人公ライリーが少し大人に成長し、これまで頭の中になかった“シンパイ”など新たな感情が登場する。ライリーの頭の中で繰り広げられる“感情たち”の奮闘に誰もが共感必至の物語と、前作を上回るとびきりのサプライズに期待したい。

ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

映画『ソウルフル・ワールド』(日本語吹替え版)は4月12日より劇場公開

映画『インサイド・ヘッド2』は8月1日より劇場公開

公式サイト>>

ディズニー&ピクサー“泣ける名作”3作予告編

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