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【ネタバレ解説】「デアデビル:ボーン・アゲイン」最終話:シーズン2で新展開へ…デアデビルの重要セリフ

 昼は弱者を助ける弁護士、夜は暴力で悪を裁く自警団ヒーロー・デアデビルを描いてきたマーベルドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」。シーズン1最終話となる第9話「地獄行き」では、フィナーレにふさわしく、人気キャラクターが大集合! さらにマットが気になる発言をする。(文・平沢薫)

パニッシャーが登場すると、暴力の次元が変わる

 銃弾に倒れて入院しているデアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)を狙って、キングピン/ウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)に命じられた特殊部隊が接近。緊迫感が高まる中、いきなり登場するのがパニッシャー/フランク・キャッスルジョン・バーンサル)だ。本作第4話に既出のフランクが帰ってきた途端、暴力のレベルが異次元に突入する。

 フランクは、マットが何度も「止めろ」と制止するのを無視して、撃ちまくり、刺しまくり、殺しまくってパニッシャー=処刑人の本領を発揮。その後も、フィスクの手下が集まる湾岸に一人で出向いて暴れまくり、無法者揃いの特殊部隊の面々に「あんたを崇拝している。俺たちの仲間にならないか」と誘われるのには苦笑してしまう。この時は彼らに捕まるが、今話のポストクレジットシーンで、あっさり脱獄。シーズン2でも活躍してくれそうだ。

 ちなみにパニッシャーには新企画あり。彼が主人公の配信スペシャルの製作が決定し、2026年配信予定。パニッシャー役のバーンサルが脚本にも参加し、監督は『ボブ・マーリー:ONE LOVE』(2024)、『ドリームプラン』(2021)のレイナルド・マーカス・グリーンが務める。タイトルは未発表だが、こちらの作品の続報にも要注目だ。

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カレン、マット、フランクの関係に変化が?

 さらに、フランクにマットを助けてほしいと電話したのは、第1話に登場したマットのかつての事務所仲間カレンデボラ・アン・ウォール)だった。カレンは、ドラマ「Marvel デアデビル」シーズン2で事務所とパニッシャーの間の連絡係を務めたことから、彼の過去や心情を知って共感を抱き、ドラマ「Marvel パニッシャー」シーズン2第11話「奈落の底」では、マットに言わずに、逮捕されて入院中のフランクを訪問し、彼が病院を脱出するのに協力した。今回、フランクがカレンの電話に応じたのは、この経験があったからだろう。

 また、その出来事の際、2人の間に、一瞬、親密な雰囲気が生まれた。今回、マットが、再会した2人の心臓の鼓動が速まったことに気づくが、それは2人のこの時の雰囲気を踏まえたものなのではないか。カレンはマットに、鼓動の高鳴りはアドレナリンのせいだと言うが、今後のマットとカレンとフランク、3人の関係も気になる。

 他にも過去作関連のエピソードがある。フランクがコーヒー好きで、何かというとコーヒーを飲むのはドラマ「Mrevel パニッシャー」と同じ。また、マットとカレンが、倉庫で資料を調査中に語りあう、事務所仲間フォギー(エルデン・ヘンソン)が弁護士のスペイン語“アボガド”を、果物の“アボカド”と言い間違えるというエピソードは、ドラマ「Marvel デアデビル」シーズン1第10話「親友との対立」で、卒業間近の2人の思い出の場面で描かれた。このシリーズはこのように、時々、前のドラマの話を持ち出してきて、以前からのファンをニヤリとさせる。

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完全復活!白スーツのキングピン

 ドラマ面の大きな変化は、キングピンの完全復活だ。これまでの彼は、NY市長としての表向きの顔は保とうとしていたが、今回は、表の顔を脱ぎ捨てて、本性を見せる。市議会議員たちの目の前で、ガロ警察本部長(マイケル・ガストン)の頭部を素手で潰して見せる。彼の部下中で唯一の良識派だったシーラ(サブリナ・ゲバラ)も支配下に置く。マットの恋人の精神科医ヘザー(マルガリータ・レヴィエヴァ)も、市の組織に起用して配下に置く。街中を停電させて暴動を起こさせ、警察と特別部隊の権力を補強する、とやりたい放題。外見も、前話ではパーティーのための白いスーツだったが、今話では常に白スーツを着用。ドラマ「Marvel デアデビル」の犯罪王キングピンと同じ、全身白一色のスーツ姿への復帰は、キングピンとしての完全復活の宣言だろう。

 そして、愛する妻バネッサ(アイェレット・ゾラー)との関係も完全復活。バネッサが告白しなくても、フォギーの口封じの件は知っていた。ディナーも一緒にするようになり、その背後には「Marvel デアデビル」シーズン1第3話「吹雪の中のウサギ」で2人が出会った時の、エピソードタイトルと同じ題名の白い絵画が掲げられている。この絵画はこれまでもこの部屋にあったが、影の中にあり、今回初めて照明に照らし出されると、その表面に「Marvel デアデビル」シーズン3最終話でキングピンとデアデビルが戦った時の血痕がついたままで、その赤色が際立つ。血にまみれて復活するという姿は、キングピン夫妻の関係を象徴しているかのようだ。

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「部隊が必要だ」シーズン2への大きな布石

 今回は、このシーズンに登場した謎がすべて解明される。まず冒頭で、ブルズアイ/ベンジャミン・“デックス”・ポインデクスター(ウィルソン・ベセル)がフォギー殺害依頼を引き受けた経緯が判明。ホワイト・タイガーを殺したのは、パニッシャーの模様付きの弾丸から、第6話から登場したコミック由来の人物、特別部隊のコール・ノース巡査部長(ジェレミー・イザイア・アール)だったと分かった。フォギーが発見し、バネッサが隠そうとしたのは、フィスクが開発中のレッド・フックがNY市の一部ではなく、国の管轄地域だという事実だった。これらの謎の答えが明らかになり、シーズン2ではまた新たなドラマが描かれていくことになる。

 そして、シーズン2への大きな布石は、マットが口にする言葉「街を取り戻そう。それには部隊(Army/軍隊)が要る」。これはマットの、街に住むすべての人々と共に一団となって戦うという決意も意味しているだろうが、それ以外の意味もあるだろう。というのも、彼の部隊のメンバー候補は、すでに登場しているからだ。まず、パニッシャーがいる。そして、エンディング近く、フィスクが自警団を監禁している檻には、第6話から登場したソーズマン/ジャック・デュケイン(トニー・ダルトン)がいる。ラストのさまざまな登場人物を映し出す映像には、コミックでは2代目ホワイト・タイガーになる初代の姪アジェラ・デル・トロ(カミラ・ロドリゲス)もいる。

 また、マットが「部隊」と言うのを聞くと思い出すのは、彼がドラマ「Marvel ザ・ディフェンダーズ」(2017)で共闘した仲間たち、ジェシカ・ジョーンズ(クリステン・リッター)、アイアン・フィスト/ダニー・ランド(フィン・ジョーンズ)ルーク・ケイジ(マイク・コルター)。彼らの再登場はあるのか? また、他のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)やマーベル・コミックのヒーローが登場する可能性もある? シーズン2のフィスクの新たな陰謀も気になるが、マットの新たな仲間の顔ぶれも、かなり気になる。

そのシーズン2は現在NYにて撮影が進行中で、2026年3月配信予定。クリエイターもメイン出演者も、シーズン1と同じ。新たなキャストとして、『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』のマシュー・リラード、『レザーフェイス 悪魔のいけにえ』のリリー・テイラーが発表されているが、彼らが演じる役柄は未発表。早くもシーズン2への期待が高まるばかりだ。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」ディズニープラスにて独占配信中

(c) 2025 Marvel

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