『リメンバー・ミー』の感動再び！『星つなぎのエリオ』観たら最高だった

提供：ディズニー

2025年7月28日

　ディズニー＆ピクサー最新作『星つなぎのエリオ』は、『リメンバー・ミー』の製作陣が手掛けた感動のファンタジー・アドベンチャー。昨年『インサイド・ヘッド2』で「不安」という感情を深掘りしたピクサーは、本作ではきらめく宇宙が舞台の心躍る冒険を描きながら、現代人が抱えてしまいがちな「孤独」という感情との向き合い方を突き詰めており、大人の涙腺もガンガン刺激する感動作となっています。まさに『リメンバー・ミー』の感動再び、というべき本作の、胸を温かくする愛にあふれた魅力に迫りました。（編集部・市川遥）

仕事と家庭、リアルな葛藤…家族愛に涙！

　本作の主人公は、宇宙が大好きな少年エリオ。友達はおらず、唯一の理解者だった両親と死別して叔母のオルガと暮らしている彼は、今いる場所を“自分の居場所”だと感じられず、ここではないどこかへ行くことを夢見ています。そんなエリオがある手違いによって念願かない、さまざまな星の代表が集う場所＝コミュニバースに地球人代表として招かれたことから壮大な物語が幕を開けます。

　描かれるのはエリオの目を通して見た世界であり、コミュニバースがこれでもかと明るく鮮やかなのと対照的に、地球での暮らしが色あせたものとして映し出されることからも、エリオの孤独感が痛いほど伝わってきます。エリオは叔母のオルガが自分を引き取ることになったがために宇宙飛行士のキャリアを諦めたことに気付いており、「自分は誰にも必要とされていない」という思いにさいなまれています。でもオルガの一番の願いは、仕事と家庭のバランスに悩みつつも、エリオと幸せな家族になること。エリオに受け入れてもらえない彼女も、深い孤独を抱えているのです。大人だから孤独を感じないなんてこともなく、口下手ゆえにすれ違う二人の姿は切なく、リアルなものとして胸に迫ります。

　エリオが宇宙で出会う気弱で心優しいエイリアンの少年グロードンもまた、戦闘種族を率いるリーダーであるたくましい父親グライゴンの期待に応えられないと悩み、自分はひとりぼっちだと感じています。しかし、乱暴者で屈強な戦士のリーダーであるグライゴンも、息子グロードンのことはとても大切に思っていて……。叔母オルガからエリオ、父グライゴンからグロードンという親から子への深い愛情が刻まれたシーンは涙があふれること必至で、心に明かりが灯ったような温かな気持ちで満たされるはずです。

「そのままの君が好きだよ」かわいすぎる友情が泣ける!

　家族愛に加えて、友情も本作の大きな感動ポイントです。共にひとりぼっちだと感じていたエリオとエイリアンのグロードンが出会い、楽しさと驚きでいっぱいのコミュニバースで絆を深め、互いにとって初めての友達となっていく姿はまばゆいほどに輝いていて、頬が緩みっぱなしです。

　グロードンは一見すると怖い見た目ですが、子犬のように体を震わせて喜びを表現し、愛らしさの極致というべき声も相まって本当にかわいい！　ひと目、その動く姿を見ただけで、虜になってしまいます。目を持たないキャラクターに、ここまで雄弁な感情表現をさせられるのはさすがピクサーといったところでしょう。誰にも言えなかった本音をこぼしたエリオに、グロードンが伝える「そのままの君が好きだよ」という優しい言葉はエリオが何よりも欲していたもので、二人のかわいすぎる友情が目頭を熱くします。

　しかし、エリオがついたあるウソがきっかけでコミュニバースの存続を揺るがす大きな脅威が訪れることに。大ピンチに陥り、打ちひしがれたエリオを支えたのが、叔母のオルガや、彼女の部下で無線オタクのメルマックをはじめとした意外な面々でした。「自分は人とは違っていてなじめない」と遠い遠い宇宙にしか目が行かなくなっていたエリオですが、彼を愛する人は身近にいて、広い世界にはまだ見ぬ仲間たちもたくさんいる……。「孤独を感じる瞬間があったとしても、わたしたちは決して一人じゃない」という力強いメッセージが胸に響きます。

　また『E.T.』などの影響を受けているという本作には古き良き時代のSF映画の楽しさが息づいていて、まさかの『ターミネーター2』オマージュなど映画好きをニヤリとさせる仕掛けも！　エリオと一緒にカラフルな宇宙を旅しながら、本当の居場所、大切なつながりとは何なのかに気付かせてくれる『星つなぎのエリオ』は、この夏“間違いない映画”を探している大人たちにこそ観てほしい名作となっています。

映画『星つなぎのエリオ』は8月1日より全国公開
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