7年ぶり新作映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』評価は?
編集者レビュー

『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』2026年5月22日公開
『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』(エピソードVI)のその後を舞台に、帝国崩壊後の混沌とした銀河で繰り広げられる冒険を描いたSFアクション。帝国軍の残党たちにフォースの力を狙われる身寄りのないグローグーと、彼を守る賞金稼ぎマンダロリアンが、壮大な銀河での敵との闘いの中で心を通わせていく。監督のジョン・ファヴローや主人公であるマンダロリアン/ディン・ジャリン役のペドロ・パスカルがドラマシリーズから続投するほか、シガーニー・ウィーヴァーらが共演する。
編集部・入倉功一 評価:★★★★
孤高の戦士と強いフォースを秘めた子供の旅を描いた、“『スター・ウォーズ』版子連れ狼”ともいえる傑作シリーズが初の映画化。劇中で物語の行き先が見えなくなり、テンポが停滞する瞬間があることも確かだが、ドラマを知らなくてもすんなりと入り込める構成になっている。予告編にも登場する、脚本・製作のデイヴ・フィローニが手掛けたアニメシリーズで活躍したキャラの客演も、新鮮な驚きを感じられるように配慮されている印象だ。
嬉しい驚きは、タイトルの通り“マンダロリアン”と“グローグー”の物語になっていること。ドラマシリーズが、グローグーとの旅を通じて変化していくマンダロリアンの物語が中心だったのに対し、今回はグローグーの愛らしい冒険がより深く描かれており心が踊る。それだけに、製作陣のパペットアニメーションやクリーチャー愛がドラマ以上に炸裂している点も高ポイント。もちろん、凄腕の賞金稼ぎ、マンダロリアンのアクションも胸のすくカッコ良さだ。
ドラマシリーズでは最高レベルの評価を得ている「マンダロリアン」だが、映画はまた別もので単純に比較はできない。本作でシリーズに触れたらぜひドラマも堪能してほしい。
編集部・倉本拓弥 評価:★★★★
スカイウォーカー・サーガの完結から7年、『スター・ウォーズ』は原点回帰とも言える王道の冒険活劇として劇場に帰ってきた。歴代作品のような伏線張りや回収は一切なく、ジョン・ファヴロー監督の宣言通り、予習を必要としない単独映画として機能している。冒頭から炸裂する壮大なアクションや臨場感あふれるXウイングのドッグファイトなど、『スター・ウォーズ』のエッセンスは一片の過不足なく詰め込まれている。テレビシリーズの長尺版を思わせるやや単調な展開や、ディン・ジャリンのキャラクターアーク(成長譚)への物足りなさは残るものの、初心者がシリーズの醍醐味を味わう入門編としてはもちろん、コアファンは歴代映画の名シーンへの目配せ(オマージュ)を探す喜びに満たされ、何度も劇場へ足を運ぶことになるだろう。
そして、グローグーの愛らしさは映画でも健在だ。小柄なドロイド職人・アンゼランたちとの息の合った掛け合いは見事で、道中彼らの見せ場が贅沢に用意されている。特筆すべきは、かつて悪名を馳せたジャバ・ザ・ハットの息子、ロッタの存在感。巨体から放たれるジェレミー・アレン・ホワイトの重厚な低音ボイスというギャップで魅了し、従来の「残忍で狡猾」というハット族のパブリックイメージを覆す。『スター・ウォーズ』史にまた一人愛すべきキャラクターが誕生した。
全体としての完成度は高く、『スター・ウォーズ』新時代の幕開けを告げる、これ以上ない順風満帆な船出となったことは間違いない。
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』あらすじ
帝国が崩壊後、新共和国の統治が行き届かず無法地帯と化した銀河。帝国軍の残党や無法者らは、その秘めた力を悪用しようと身寄りのないグローグーを捕らえようとする。孤高の賞金稼ぎマンダロリアン(ペドロ・パスカル)はグローグーを守ることを決意し、次々と襲いかかる敵に立ち向かっていく。


