「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3第2話:TWDユニバース新次元へ!忍び寄る新たな脅威
今週のウォーキング・デッド

荒廃したニューヨークを舞台に「ウォーキング・デッド」の人気キャラクター、マギーとニーガンのその後を描くドラマ「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3。第2話「安息の地」は、この壮大な「ウォーキング・デッド」ユニバースが、いよいよ新たな次元に突入したことを痛感させる。(文・平沢薫)
※ご注意:本記事はネタバレを含みます。「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3第2話をまだ観ていない方はご注意ください。
冒頭とラストを対比させる演出
今回は、ビジュアル的な見どころにも注目だ。まず、冒頭とラストを対比させる演出。冒頭、腐食が進む自由の女神像の顔が、路上で蠢(うごめ)くウォーカーの顔に重なるところから始まり、この世界の悲惨な状況を描く。そしてラストは、マギー(ローレン・コーハン)とレナータ(エイミー・ガルシア)が、新たな仲間を受け入れることを決意し、自由の女神像をライトアップするシーンで、この世界にも希望があることを描く。
また、中盤のウォーカーたちを倒す描写も新鮮だ。高所に立つニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)が、路上のウォーカーたちに瓦礫を投げ落とし、次々に彼らの頭部を破壊していく。その頭部の崩れるさまもリアルに描写する。そんな今回のエピソード監督は、第1話に続いて務めるシャラット・ラジュ。彼は本家「ウォーキング・デッド」のシーズン10~11にも参加している。
ストーリーは未踏の次元へ
しかし今回、最も注目なのはストーリーだ。この壮大なユニバースが、これまで足を踏み入れてこなかった領域に突入する。それは「コミュニティーを持続させる」という考え方と、そのために下した「コミュニティーを強くするために、積極的に新たなメンバーを増やす」という決断だ。
これまで「ウォーキング・デッド」ので、いくつかコミュニティーは形成されたが、常に「現状の維持」が最優先で、今回のような「持続の方法を考える」という発想が描かれることもなく、今回のような「積極的に仲間を増やす」という方針は史上初。これまでずっと見てきた、「今日を生き延びるには、どうすればいいのか」で始まった物語が、ついにここまできたのかと感無量だ。
しかし、マギーとレナータがその決意をもとに、自由の女神像をライトアップすると、すぐに不吉な反応が描かれる。その像を見てやってこようとする集団がいるが、彼らは男性ばかりで、暴力的な集団のように見えるのだ。マギーたちの信念は、さっそく次回のエピソードで試されることになりそうだ。
変わらない「ウォーキング・デッド」のメインテーマ
その一方で、「ウォーキング・デッド」が最初から描いてきた大きなテーマは変わらない。それは「人間は、どこまで残酷なことをやれるのか」、そして「人間は、変われるのか」という問いかけだ。今回の脚本は、本家シリーズのシーズン4~6に参加し、このシーズン3から新たにショーランナーを務めるセス・ホフマン。彼がこのシーズンで新たに描こうとする物語の輪郭が見えてきた。
「人間は、変われるのか」というテーマは、今回のマギーとニーガンの行動から浮き彫りになる。マギーが、自分を殺そうとしたダーマ(リサ・エメリー)のいる牢を訪ねるシーンは、「ウォーキング・デッド」シーズン9第5話「死人の正体」で、マギーが牢の中のニーガンを訪ねるシーンに呼応している。
当時のマギーは、ニーガンへの復讐しか考えられず、彼を苦しめるために彼を生かした。今回のマギーは、ダーマへの復讐心はなく、むしろ彼女が改心して協力者になることを望む。マギーは、同じマギーではない。しかしニーガンは「人間は変わらない」という信念のもと、ダーマが改心するはずがないと判断し、今後の被害を未然に防ぐためにダーマを殺す。はたしてニーガンは、変わらないのか。
そんなニーガンも、バーで暮らすディラード(ジミ・シンプソン)との交流の中で、変わっていくのかもしれない。ディラードがかつて覆面捜査官だったこと、彼が生き延びるために「自分はウォーカーと会話ができる」という妄想を抱くようになったことも判明した。ニーガンと彼は、一緒にビデオゲームをする仲になり、汚い言葉で罵り合う姿は楽しそう。この2人の今後にも注目したい。
しかしまず、気になるのは、今回のラストで出現した新たな集団だ。彼らはどんな集団なのか。彼らとの遭遇は、マギーの信念に影響を与えるのか。やはりこの世界、最も恐ろしいのはウォーカーではない、という事実に変化はなさそうな予感がする。
「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3はU-NEXTにて独占配信中
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