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『夜は短し』湯浅政明監督、熱狂的ファンの質問にタジタジ!

“天才”との呼び声高い湯浅監督
“天才”との呼び声高い湯浅監督

 星野源が声優を務めたアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明監督が25日、TOHOシネマズ日本橋で行われた『夜明け告げるルーのうた』ティーチインイベントに来場し、湯浅監督の大ファンを公言しているドキュメンタリー監督の松江哲明を筆頭とした熱狂的なファンからの鋭い質問の数々にタジタジとなる一幕があった。

映画『夜明け告げるルーのうた』PV映像

 テレビアニメ「四畳半神話大系」「ピンポン THE ANIMATION」など、独創的な作風から、“天才”の呼び声も高い湯浅監督。そんな湯浅監督が演出として参加した1992年のアニメ映画『さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』を観て以来、湯浅監督に注目していたと語る松江。少年と、純真な人魚の少女との触れ合いを描いた本作についても「タイトルが出た瞬間からこれはすごい映画が始まるぞと思った」といい、「『マインド・ゲーム』もそうでしたが、音楽とアニメをうまく合わせていて、その見せ方がすばらしいなと思いました」とすっかりほれ込んでいる様子だった。

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湯浅ファンを公言する松江も登壇

 湯浅作品は情報量が非常に多く、さらには色彩や音楽などで陶酔感をもたらすような、中毒性が高いこともあり、この日の観客の半数以上がリピーター。中には初日の19日から連日観賞し続け、この日が7回目というつわものまでおり、湯浅監督&松江らもビックリ。そんな熱狂的ファンが集まっただけに、「最初の方で、主人公のカイが足でリズムをとるときに、リズムが合っていなかったのはわざと?」「クライマックスに一瞬映る女性は誰?」「主要キャラの母親が出てこないのはなぜ?」など非常に細かいポイントを突いた質問が続出し、湯浅監督は思わずうろたえる。

 そんな中、本作の劇中で、犬が人魚化した「ワン魚」が大活躍することを受けて、「漁師町なのに猫じゃなくて犬にした理由は?」という質問が飛び出す。これには湯浅監督も「確かに猫はいるはずですよね。僕はどちらかというと猫派なんですが、犬も大好きなんです。これはルーにもそういうところがあるなと思うところなんですけど、犬ってなんで人間にやさしくしてくれるんだろう、犬のしあわせってなんだろうと考えてしまうんです」と返答しつつも、「実は、僕はもともと保健所的なものを描きたいなと思っていて。脚本の吉田玲子さんから動物を出したらどうかと提案された時に、犬だったらそれにからめられると思ったんです。保健所のようなところにいる犬ってかわいそうだな、それを救済したい思いがあって、犬にしました」と明かした。本作の根底に流れる“やさしさ”の一端がそこから垣間見えた。

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 さらに湯浅作品の特徴であるダンスについての質問も。「自分でもダンスシーンは得意というか、音楽に画を付けるのはいいなと思っているんです」という湯浅監督は、恍惚感あふれるようなダンスシーンについて、「ただ、音楽の力が強いんで、画が負けそうになる。だから音楽が盛り上がるほどに、登場人物が狂っていくんです」と解説していた。

 そんな湯浅作品の秘密に触れた松江は、「今日もこの作品を観たんですが、いろんな伏線が一瞬のインサートで表現されていて、中毒性のある作品だなと思いました。クライマックスの歌のシーンでは、尋常じゃない、すごいところに連れていってくれる。深いんだけど、快感が勝る作品だと思いました」と興奮した様子で付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

『夜明け告げるルーのうた』は全国公開中

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