孤独死によりそう男性の温かさが心にしみた

最近増えている「孤独死」を扱った作品で、他人に迷惑をかけずに生をまっとうする手段など考え始めたおひとり様な私にとって、主人公ジョンの温かさが実に心にしみた。近親者探し、葬儀の手配や参列が仕事ではあっても彼の態度からは死者への尊厳が伝わってくる。実際に孤独死したら、こういう人にアフターケアをしてもらいたいと切に願うよ。ジョンが死者に優しく寄り添うのは彼自身が孤独の寂しさを身をもって知っているからで、死者の写真を丁寧にアルバムに貼るシーンとエンディングなど鼻の奥がツンとしっぱなし。ジョン役のエディ・マーサンの感情を表に出さないストイックな演技が効いている。幸薄そうな顔立ちもプラスでしたね。