心の成熟とともに人と馬が一体化するオリンピック馬術映画の快作

2017年6月30日 清水 節 世界にひとつの金メダル ★★★★★ ★★★★★

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世界にひとつの金メダル

 手に負えない暴れ馬と人間的に未熟な馬術選手の実話である。父の期待を裏切るかのように一度は馬術から遠のく。伝記映画では捨象しがちなネガティブな側面の数々が、ドラマを盛り上げていく。自身の本当の夢に気づき、馬との関係性にも変化が表れる。成熟によって一心同体となった人と馬の姿が感動的だ。ロスとソウルのオリンピックにおける馬術、障害飛越競技の再現性と、そのキャメラワークが見事だ。クリスチャン・デュゲイ監督と脚本・主演を兼ねたギョーム・カネは両者ともに馬術経験があり、そのこだわり抜かれた視点が緊張感を生む。2013年のフランス大ヒット作。公開まで4年かかったが、劇場スクリーンで観る価値は十分にある。

清水 節

清水 節

略歴:映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX●「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況:●55周年「ウルトラマン」HD Remaster3.0収録「ウルトラ・レボリューション1966」構成演出●「ULTRAMAN ARCHIVES」クリエイティブディレクター●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

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